クリスタニア 登場人物

クリスタニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/07 23:56 UTC 版)

登場人物

複数の物語に登場する人物もいるため、時系列順に初登場時期で分類する。

レジェンド・オブ・クリスタニア以前から

漂流王
暗黒の民の皇帝。約300年前、マーモ島を脱出してクリスタニアへ到達し、神獣王バルバスに肉体を与える契約を交わして民を上陸させる事に成功。自身は契約に逆らってバルバスの支配に抵抗した。両者の魂の力は拮抗していたため、以降300年以上、眠りながら魂はバルバスと戦い続けている。本名は"黒衣の騎士"アシュラム。魔剣「魂砕き(ソウルクラッシュ)」を帯びる。
シェール
ベルディア帝国建国以前からの漂流王の部下で恋人であったダークエルフの女性。眠り続ける漂流王の侍女として、300年間常に傍らに仕えていた。本名はピロテース。
ルインズから齎された王の目覚めという誘惑に屈してムーハの儀式を承諾し、その結果バルバスの覚醒を許してしまい、ルインズに抗議をするも逆に襲われ、復讐を胸にシェールと名を変えて出奔。シェールというのはエルフ語で「いつの日か」という意味である。
神王伝説では、漂流王の魂を救う為に神王の魂ごと王の肉体を貫く。そのことに対する自責の念から戦神神殿で塞ぎ込んでいたが、トゥルヤの来訪を切っ掛けにかつての償いが出来る事を知り再び立ち上がる。混沌世界に赴き王の魂の解放に成功し、再び神王は漂流王の体内で漂流王と魂の抗争にあけくれる事を余儀なくされた。王の魂との再会で王への想いを再確認し、王の目覚めを信じ王の傍らに侍す。
暗黒伝説にも登場。
神官王
かつて神獣王ルーミスが、周期に従わない存在である古の民の殲滅を企んだ際、先頭に立って抵抗した古の民の英雄。暗黒神ファラリスの最高司祭であり、盟友であるハイエルフの族長、ドワーフの王と共に神獣の民を迎え撃ち、魔法を活用した戦術を駆使して奮戦した。遂に自ら出陣してきたルーミスをも撃退したことで、被害の大きさに驚愕した神獣王フェネスが停戦と相互不可侵の仲介に動いたため、戦略的に勝利した。
ダナーンの建国女王
約200年前、「北の解放された島」(ロードス島)の戦乱で滅んだ国の第二王女。追手を逃れて島を離れ、千人あまりを引き連れて大船でアレクラスト大陸を目指したが、漂流の果てに大白鳥の導きを受けてクリスタニアに辿り着く。この際に、女王およびその一族は大白鳥フーズィーの新たなる従者となっている。
メディアによって「メネアI世」「ミュートI世」の2種類の表記がある。

レジェンド・オブ・クリスタニアから

レードン
ダナーンの先王の王弟ハーヴェンの息子。赤き魔剣「レッドヒルト」を所持。新しき民として初めてクリスタニアに上った「はじまりの6人」「はじまりの冒険者」の一人だが、ダナーンの王族である自分が大白鳥の民である事を後にフーズィーから告げられる。
神王伝説では、仲間と共に神王バルバス打倒を目指すが、己の内に持つ混沌(復讐心・野心)を受け入れられず、夢幻界へ行く事ができなかった。
英雄伝説では、放浪の末に再び獣の牙に所属し、「獣の牙」解散後は「獣の牙」の再建と「獣の牙」に足りない組織の力を得る為に古の民の協力を得る為にスループに向かうがそこでスループの王位継承争いに巻き込まれる。事件の解決後はスループに余裕が無い事と「神獣の民」との間に深い溝がある事を知り、神獣の民で唯一社会性を持つ真紅の民に協力を仰ぎに赴くが、そこで見たものは課せられた役割の為に苦しむ真紅の部族の姿であったため、神獣クロイセに深い憤りを覚える。真紅の部族の高い組織力にバルバス打倒の活路を見出した事と、神獣に盲信する神獣の民の変革を望んだ事から、クロイセとの謁見後、部族の全権を託され「真紅の皇帝」を名乗る。
漂流伝説では、真紅の部族の代表者として神獣の会合に出席して、レイルズの前に現れた。
蟻帝伝説では、ラブラドル侵攻を繰り返すスループに対して逆侵攻を敢行しスループを武力制圧した。また軍を北上させ領土を広げる構想も練っていたが、それは封印の民に封印されたアデリシア達のような存在を助ける為であるかような言動も見られた。その為フィランヌが携えたレイルズ王からの親書には応じなかった。神獣の民の神獣からの独立を望んでおり、特に真紅の民に関しては過去に役目の為に自己を捨てながら苦しみ生きていた姿を知っている為に余計に自己を求めていた。ミロンが革命を呼びかけ民が立った事に最初は半信半疑であったが、真紅の民が真に自らの意思で決起したのを神獣クロイセから伝えられると喜んで退位。アデリシア救出の為にナーセルとノーファを連れて旅立った。
封印伝説では、ナーセルらと共にアデリシアの解放を目指し、解放されたアデリシアと結ばれた。
秘境伝説では、ナーセルと共に「終末のもの」の存在をつきとめ、リュース達と共に魔神獣を発見した。
ナーセル
レードンの親友である魔術師。ブライアン老師の息子でありサイアの義兄。後にクリスタニア各地を見聞し博物誌を編纂して「世界見の賢者」となる。
神王伝説ではシェールらと共に夢幻界に旅立ち、漂流王の魂を呼び戻した。
漂流伝説ではクリスタニア各地を見聞中にダナーン騎士ノルヴァと出会い、レイルズを探す彼らと同行する。
蟻帝伝説では、放浪中に真紅の民の皇帝が大白鳥の民との噂を聞いてラブラドルに現れ、レードンを諌めようとするも監禁される。フィランヌ達に協力し、レードンと一騎討ちを演じた。レードンが退位した後、アデリシア救出のためにレードンらと共に旅立つ。
封印伝説では、レードンらと共にアデリシア解放を目指した。
秘境伝説では、レードンと行動を共にし、カーディスやアトンに類する終末の巨人の眷属がクリスタニアにも現れることをつきとめた。
リプレイ版レジェンド・オブ・クリスタニアでは、「レビテーション」の魔法に妙に拘りを持ち、何かと空中浮遊で解決しようとした。
アデリシア
知識神ラーダ神官。王都におけるマリードの専横を嘆き、ハーヴェンに決起を促すため村を訪れた。幼い頃父を失い母子で路上に迷っていたところをハーヴェンに助けられた過去を持つ。封印の民のロームに異教の神を崇拝する混沌とみなされ、封印されてしまう。
封印伝説で、封印から20年目にして解放され、レードンと再会。結ばれる。
オーヴィル
アデリシアの護衛の傭兵だが、実はマリードからハーヴェンが非道な支配者であると吹き込まれ、暗殺を依頼されていた。後に誤解である事を知り、ハーヴェンの息子のレードンを守る事で償おうと決心して、レードンと共にクリスタニアへ上る。
封印伝説にも登場。
リプレイ版レジェンド・オブ・クリスタニアでは暗殺依頼は受けておらず、単なる能天気な戦士だった。
ライファン
オーヴィルの仲間である精霊使いの少女。オーヴィルがもう一つの依頼を受けている事を知らない。明るく人懐っこい性格をしており、アデリシアを慕う。
封印伝説にも登場。
クイルド
ハーヴェンに仕える密偵。かつてオーヴィル同様にハーヴェンの命を狙う暗殺者であったが、ハーヴェンの人となりに打たれて以来絶対の忠誠を誓うようになった。密かにアデリシアに心を寄せるが、レードンとアデリシアの仲に遠慮して控えていた。しかし封印されたアデリシアを救う旅にレードンが参加しないと聞くと、アデリシアに対する自分の心をレードンに対し伝えた。
封印伝説にも登場。
ボークス
獣の牙の傭兵。鬣の部族の戦士。かつて鬣の部族の村で妻と共に生活していたが、村に流行り病が広がり身篭った妻が病で死んでしまう。この悲劇をフェネスの周期により何度も味わう事になると悟り次第に心に虚無感が広がり、ある時ベルディア侵攻に対抗する傭兵団獣の牙の事を知り自暴自棄気味に参加を決意する。
獣の牙で次第に仲間達と打ち解け「はじまりの冒険者」たちとシェールと出会い大きな転機を迎える。シェールに対しては、初めは強い意志を認めた承認者としての責務から行動を共にするが、次第に異性として惹かれていく。
神王伝説では主人公。ダークエルフであるシェールのバルバス打倒の意思を承認し、彼女に協力している。無愛想な性格ながらも、相棒のジェノバ共々初めてレードン達の素性を知りながらも好意的な態度をとった神獣の民である。
ジェノバ
獣の牙の傭兵。ボークスの相棒で「孤高の部族」の女狩人。ボークスがダークエルフであるシェールを承認したため、その経過を監視するためお目付け役として同行している。相棒のボークス共々初めてレードン達の素性を知りながらも好意的な態度をとった神獣の民であり、レードン、ナーセルと共にバルバス打倒に旅立つ。
神王伝説にも登場。
ガーシュン
獣の牙の傭兵。牙の部族の戦士。豪快な性格で、レードン達は「獣の牙」の傭兵達に認められている事もあり友好的に接してくる。
漂流伝説では、獣の牙イスカリア砦の百人隊長として登場。グレイルに重傷を負わされたことで臆病になっていたレイルズと賭け試合で手合わせし、彼の本来の剣技を引き出してその実力を認め、百人隊長に推挙する。イスカリア砦がバルバスの奇跡により落とされたとき、攻め寄せる猛虎の部族の戦士を邪眼で10人呪殺し、力尽きる。
オルゲンス
獣の牙の傭兵。鬣の部族の戦士。ガーシュンと行動を共にしている事が多い。
漂流伝説では、獣の牙イスカリア砦の団長として登場。レイルズの献策を承認し、獣の牙の体制を改革する。
リオ
大蛇の部族の狩人。レードン達を外界から侵入した混沌とみなし、排除しようとした。あくまで使命に忠実であるため、他の傭兵たちとは違いレードンやナーセル達の言い分を全く受け入れる事はなかった。「獣の牙」に救援として訪れた際は、自分達大蛇の部族の戦士とレードン達のいずれを取るかの要求を突きつけ、傭兵達の反感を買う。
このように神獣の民の保守性を代表する人物として描かれているが、初出のラジオドラマ版では内心で新しい世界への憧れを持っており、神の城壁にダナーンへ通じる道が開いた時、偵察と称して自らダナーンを訪れている。
神王伝説にも登場。
ローム
封印の民。レードン達を外界から侵入した混沌とみなし、異教の神を信仰するアデリシアに固執し、アデリシアを封印した。封印の際に自分のアデリシアへの執着が使命以上に彼女に惹かれていた事を自覚し、他の者に封印されるぐらいならという心境だった。
神王伝説では、アデリシア封印以前の獣の牙でのことが描かれている。
ルインズ・ブレスト
ベルディア帝国の暗黒騎士団騎士隊長。バルバスの支配の法則を積極的に受け入れ、出世の為にムーハと結託して漂流王を神王として覚醒させ、神王覚醒の功労者として騎士団の実権を握った。シェールが彼を信用したのは、建国から300年が経ち訪れる者が少なくなっていた玉座に何度となく訪れていた人物であることから、数少ない漂流王への信奉者と自然と目していたためである。
神王伝説では、神王の部下として神王に反発する漂流王派の暗黒騎士や戦神神殿の殲滅に尽力。新しい神王の器としてレードンを捕獲する任務を与えられた際にはビーストマスターの能力の一部を与えられるも、一騎討ちの末に討ち取られる。
彼の裏切りの裏には、実力主義であったはずの暗黒の民も歴史を重ねるにつれて家門や血筋が重んじられるようになり、実力だけで出世が出来なくなった事に不満があった事を述べている。
ムーハ
双面の部族の呪術師。胡蝶の部族の祭器「混沌輪」を盗み出し、双面の部族の祭器と称してベルディアの王城へ持参した。ルインズと結託して神王覚醒の儀式を執り行い、神王覚醒後はベルディアで地位を確立する為に奔走する。
その真意は、「獣の牙」を結成したもののベルディアとの最前線は双面の部族の土地であり、戦闘や獣の牙への供給にベルディアの略奪と深刻を極めている部族の危機を打開するため、神王の力で戦乱を終結、そして神王覚醒とベルディアへの協力の功績をもって統一クリスタニア内での部族の地位を向上させることだった。
神王伝説では、「混沌輪」を盗む際に殺した司祭の娘であるキサラに殺された。しかしその思いは混沌に変じ、夢幻界で再びナーセルらと相対した。
ジェシス
ダナーンの先王の娘で、第9代女王。宰相であるマリード侯爵に幽閉される。
後にレイルズに救出され、夫として迎える。
ハーヴェン
ダナーンの先王の王弟。レードンの父。政権争いを嫌い、領地のハーク村で生活を送っていた。クイルドとオーヴィルと自分を暗殺しようとした者達を許す懐の深い人物であり、剣の腕前も高かった。アデリシアのことは、クイルドが王都への密偵を終えて戻ってくる度に知らせてくれる成長を我が子の事のように喜んでいた。
マリード侯爵が自分の地位と立場を恐れている事、更にマリードに対して決起すれば国が大きく乱れる事を熟知していた。自分が死ぬ事でマリードが安心して平和裏に国を統治すると信じ、オーヴィルの眼前で毒を呷った。
ブライアン
ナーセルの父で、サイアの養父。二人にとって魔術の師でもある。老師と呼ばれている。
レイルズの学問の師匠であり、旧ハーヴェン領の住民の中では数少ない彼の味方であるが、魔法の実験台にして気絶させたり、悪戯を咎めて蛙に変身させたりした挙句に陰でこっそり楽しむなどといった一面もあり、レイルズからは苦手意識を持たれていた。
マリード侯爵
ダナーン王国宰相。ジェシス王女を幽閉し、ダナーンの実権を握る支配者。オーヴィルを騙してハーヴェン暗殺に向かわせると同時に、オーヴィルの口封じをするため制圧部隊を送り込む。
ラッセル・ウィンザール
ダナーンの近衛騎士団長。レイルズの父。若い頃は冒険者をしていた。剣の腕だけで一介の戦士からのし上がった凄腕の戦士で、マリード侯爵の下で反侯爵派を容赦なく弾圧し、その剣技と相まって「血煙の騎士」との異名で恐れられた。ハーク村の出身であり、ハーヴェンの死後は領地を受け継ぐが、村を訪れることはほとんどなく、反侯爵派の村民を弾圧することもなく放置している。
漂流伝説にも登場。ジェシス女王「誘拐」未遂犯であるバッソーとシャイロンを指名手配し、二人がレイルズ達と共にクリスタニアへ上ったと知るとノルヴァをクリスタニアへ派遣した。
暗黒伝説では、息子であるレイルズ王の下で近衛騎士団長を引き続き務めている。ベルディアと「獣の牙」の同盟の立会人として来訪する。王都攻防戦においては「能力」を駆使して奇襲をかけてきた猛虎の民の精鋭を一人で撃退する腕前を見せ、暗黒騎士からも羨望の眼差しを向けられた。

神王伝説から

マティス
獣の牙の百人隊長。銀狼の部族の戦士。神王の奇跡により恋人のロフェルと所属していた砦を失うも頑強にベルディアに抵抗を続ける。本来は敵対すべき混沌である「はじまりの冒険者」達に対しても、話が通じる相手として、共に戦った仲間として好意的である。
英雄伝説にも登場。
ブライム
獣の牙の百人隊長。牙の部族の戦士。粗野な性格で、初めは「はじまりの冒険者」達に対しては懐疑的だったが、共に戦った仲間として存在を認める。砦に訪れたリオ達が「はじまりの冒険者」達を駆逐しようとした際には、砦の戦士達を代表して一戦も辞さない態度を示した。神王の奇跡により失われる。
ロフェル
獣の牙の百人隊長。蹄の部族の戦士。マティスとは恋人の仲であったが、神王の奇跡により失われる。
ピエン
ベルディアのマイリー神殿の司祭。神王が一時眠りについた後、神殿に立て篭もり王城を確保していた漂流王派の暗黒騎士と連携し決起した。その際にシェールを神殿に匿ってもいる。ムーハに図られたトゥルヤにより暗殺される。
ガルディ
猛虎の部族の若長。当時のベルディアの代表的な人物三人は、騎士を率いるルインズ、策謀を担当するムーハ、猛虎の民の戦士を率いるガルディであったが、ガルディは他の2名に比べて登場回数は少なく、前線で好きに暴れているというような表記のみである。ルインズからは年少であるグレイルの方が(主に内面的な意味で)優れていると評された。
英雄伝説にも登場。
グレイル
猛虎の部族の若長。口数は少なく無愛想ではあったが、王城に拠る漂流王派の暗黒騎士達の補給を絶つ為にマイリー神殿の攻略を立案し、暗黒の民であるルインズの窮地に割って入りルインズを有為の人材として救出している。ルインズに対して上位者の態度で接しており、将器と周期の終りにバルバスの代理としてフェネスの代表と雌雄を決する責任への誇りを伺わせる。
漂流伝説では、猛虎の部族の族長になっている。神王に次ぐ第二位の存在という意味を込めて「剣の牙の公爵」と呼ばれる(ベルディア帝国の公爵位を持っているわけではない)。レイルズと度々戦っており、一度目は神獣の民の「能力(タレント)」を知らないレイルズに重傷を負わせたが、二度目には右目を潰され、三度目には左腕を切断された。神獣王バルバスの名にかけてレイルズへの復讐を誓い、部族を出奔する。そして四度目、正々堂々の一騎打ちの末、レイルズに倒される。
トゥルヤ
胡蝶の部族。ムーハから混沌輪を取り戻そうとするが、逆に騙されてビエン司祭を暗殺する。シェールの夢に侵入し、混沌輪を取り戻そうと焦るあまりに部族の教えを破り夢を汚してしまう。漂流王との思い出を汚されたシェールにより倒される。
キサラ
胡蝶の部族の巫女。ムーハから混沌輪を取り戻し、シェール達を夢幻界へ導いた。

英雄伝説から

ファレット
獣の牙の傭兵。双面の部族の呪術師。「獣の牙」解散後、レードンと共に旅立つ。若いレードンを時には揶揄しながら見守り続ける。彼が周囲から蔑まれてなお最後まで「獣の牙」に居たのは故郷を奪われた悲しみであった。
ロルカ
獣の牙の傭兵。沈黙の部族の戦士。対極的な教義のファレットを戒める事が多かった。仲間を助ける為に囮となり、その際に教義を破って「能力(タレント)」を使って逃げられると仲間に嘘をついた。死の間際、タルキィーに「それでも自分は間違っていると言えますか?」と問いかけた。
ノーファ
真紅の部族の精霊使い。クリスタニアの現状を調査するため、部族社会の外を旅していた。後に自分の治める集落に現れたレードンに従い課せられた使命を破る。
蟻帝伝説では、レードンの側近でレードンの愛人のような存在であった。変わり行くレードンに一時は離れるが、ミロンの革命の際にはレードンに代わり革命を訴える真紅の民の前にミュルミドンソルジャーを引き連れて立ち塞がった。後々レードンに悪名が残らないように自分が勝手に軍を動かして弾圧した事にして裁かれるつもりだった。レードンの退位後、レードンのアデリシアへの想いが変わっておらずいずれ彼から離れなければならないのを承知でアデリシア救出の為の旅に同行する。
封印伝説でのアデリシア解放後は、静かにレードンの前から姿を消した。
セルヴィオ・ロッサート
古の民のスループ王国の女騎士。「杖の森」から魔術師の杖の原木を持ち帰る任務の最中、正体不明の敵に襲撃されていたところでレードンと出会い、彼の協力を得て任務を成功させる。レードンに淡い恋心を抱いていた。後に女将軍として「琥珀の英刃」と名を馳せラブラドル侵攻の指揮を執る。真紅の民の王都にてレードンと再会し、一騎討ちを行う。
ウォイス
古の民の騎士。暗黒神ファラリスの神官でもある。セルヴィオの部隊の副隊長だが、襲撃者と内通していた。彼の真意は出世でも名誉でもなくセルヴィオであった。任務に失敗し、敗北を悟って自爆した。
ネイカー・ロッサート
セルヴィオの兄。万神殿の高司祭で国王候補。後に国王に就任した。
ルゼファン・ロッサート
セルヴィオの従兄弟。ウォイスや傭兵を駆使してセルヴィオを妨害、一時は拘禁して彼女を説得する。レードンの活躍によりセルヴィオが任務を達成。更に妨害工作を行っていた事が明るみに出てしまう。

漂流伝説から

レイルズ
新しき民の戦士。ダナーン王国近衛騎士団長ラッセルの息子。生まれ育ったハーク村は、ハーヴェンの旧領であるため村民のほとんどが女王派で、父が侯爵派の中でも悪名高いが故に半ば村八分に遭っていた。女王救出に失敗しハーク村へ逃げ込んだバッソーとシャイロンを、それと知らず捕縛してしまったこともあって、侯爵派の人間として生きるしかないと考えていたが、クリスタニアへの道が開けたことで幼い頃の夢を取り戻す。
クリスタニアでマリスからベルディア軍の侵攻に脅かされる神獣の民の現状を聞き、集落防衛の戦いに参加するが、グレイルに敗れたことで生まれて初めて重傷を負い、戦いを恐れるようになる。獣の牙への参加後も当初はまともに戦うことができず、レイルズを庇ったフレドを死なせてしまう。
しかし戦士としての責務をガーシュンに諭されたことを機に、有能な軍師としての才能を発揮するようになり、イスカリア砦の百人隊長として部隊の編成・配置、砦の防衛強化などを指揮し、それまでの獣の牙には皆無だった戦術を駆使して、劣勢だったベルディアとの戦いを一気に好転させる。神王の奇跡によってイスカリア砦が壊滅した後は、マリスと共に神々の会合の地へと赴き、神獣たちによる周期の放棄を見届ける。
ベルディア軍の撤退後、新しき民と神獣の民が友好関係を結ぶよう、ダナーン王国を変革するため帰郷する。後にジェシス女王を救出して夫になり、ダナーン国王レイルズI世として即位する。
リプレイ版では、自ら「本能と煩悩の戦士」と名乗るほどの女好きで、しかも優柔不断なためにまったくリーダーシップを発揮しなかった。
サイア
ハーフエルフの魔術師。ナーセルの義妹でレイルズとビーンの幼馴染。両親は人間だが取り替え子(隔世遺伝)によってハーフエルフとして生まれたため、魔術の老師ブライアンの下へ養子に出された。ナーセルの無事を確かめ、ブライアンの下へ連れ帰るため、クリスタニアに登りたいと願っていた。そのためレイルズが夢を諦め王都へ移ろうした際は引き留めようとしている。
クリスタニアへの道が開いた時、老師からまだ与えられていなかった魔術師の杖などを持ち出してレイルズに付き従い、共に獣の牙へ参加する。レイルズとマリスが次第に惹かれ合っていく様子を間近に見続け、同時にレイルズへの恋心を自覚していく。
ビーン
新しき民の精霊使い。レイルズとサイアの幼馴染。母親は精霊王と意志を交わせるほどの優秀な精霊使いだった。まだ幼さを残した少年だが、精霊使いとしての実力は確かであり、神王がイスカリア砦を攻略するために召喚した炎の魔神(精霊王イフリート)を自らが炎に包まれながらも説得し、レイルズ達を救っている。
バッソー
新しき民の盗賊。ジェシス女王救出のため王城に忍び込んだものの、依頼人に裏切られて失敗し、シャイロンと共にハーク村へ逃げ込む。レイルズによって捕縛されるが、クリスタニアへの道が開く時の地震に紛れて脱走し、逃亡を兼ねてレイルズと共にクリスタニアへ登る。獣の牙では遊撃や偵察、ベルディア軍の密偵の発見・処分で活躍する他、神獣の民が知らない賭博の仕方を広めて一財産築く。
暗黒伝説では、ダナーンからベルディアへの使者として派遣されたラッセルの従者として、ベルディアと獣の牙の同盟に立ち会う。
傭兵伝説では、獣の牙ベルディア砦の相談役として登場。
リプレイ版漂流伝説では、優柔不断なレイルズに代わりパーティを仕切る策士だった。傭兵伝説では、漂流伝説以来5年ぶりにPCとして登場した。
シャイロン
ドワーフの幸運神チャ=ザ神官。バッソーと共に女王救出を試み、同様に指名手配されてハーク村へ逃げ込む。
リプレイ版では、チャ=ザ神の教義を自分に都合の良いように解釈し、事あるごとに説教しては寄進を求めるなど金儲けに精を出していた。またレイルズに代わり、パーティリーダーを名乗っていた。
マリス
銀狼の部族ハーケーン集落の若長であり、聖印である銀髪を持つ少女。「銀髪の者」は部族全体でも族長、タリオ、ターニル、マリスの4人しかおらず、最年少のマリスも将来部族を背負って立つことを自他ともに当然のことと認識している。
クリスタニアへ上ってきたレイルズ達を保護し、集落がベルディア軍に落とされた後は共に獣の牙へ参加する。レイルズと行動を共にし、周期に縛られていない彼の生き方を見ているうちに彼に惹かれていく。同時に崩壊しつつある周期になおも縛られ続ける神獣の民のあり方に疑問を抱くようになり、部族の総意を超えた変革の意思をもって神々の会合へ出席する。
漂流伝説以外の作品には登場しないが、約10年後の封印伝説の頃には銀狼の部族の族長になっていることが、「クリスタニアRPG」ルールブックなどで示されている。
リプレイ版(NPC)では、開かれた道を通って自らダナーンを訪れ、暗黒の民との戦いに勝利するための英雄を求めたが、なぜか新米冒険者を雇うことになった。
ターニル
獣の牙の傭兵。銀狼の部族イースロ集落の若長であり「銀髪の者」。集落が神王の奇跡によって壊滅し住民全員が虐殺され、にも関わらず神王と戦おうとしなかった神獣王フェネス、イースロを奪還しようとしなかった族長、住民を守れず一人生き残った自分に絶望し、虚無感に囚われている。
リプレイ版(NPC)では、銀狼の部族の辺境伯。好戦的な性格で、「売られた喧嘩は必ず買う」をモットーにしている。
タリオ
銀狼の部族メイレン集落の長老にして「銀髪の者」。ベルディアの大軍を相手に奮戦している獣の牙から、銀狼の部族へ共闘・支援を求められた際、前線の様子の確認と指導者であるレイルズの人物を見定めるため、砦を訪問する。そして協力を約束すると共に、部族へ戻るようターニルを説得する。ベルディア軍の撤退後、隠居した族長に代わって銀狼の部族の族長になる。
イサリ
獣の牙の傭兵。影の部族の呪術師。砦の炎上と自分の死という予知から逃れるため、レイルズに予知の内容を告げて獣の牙を脱走する。その後、ダナーン騎士ノルヴァと出会った際に神獣アルケナから神託を受け、ノルヴァに対しダナーンへ戻る際に同行させることを条件に、クリスタニアでの道案内を引き受ける。
ディル
獣の牙の傭兵。枝角の部族の戦士。親友のフレドがゴブリンロードとの戦いでレイルズを庇い戦死した直後、レイルズが百人隊長であるガーシュンよりも剣技で勝っていた事を知り激昂するが、後にレイルズから剣を学ぶようになる。
ノルヴァ
ダナーン王国の近衛騎士。指名手配犯であるバッソーとシャイロンを追ってハーク村を訪れる。ラッセルの命を受けて更にクリスタニアまで追い続ける事になり、言葉も通じない未知の大地で右往左往していたところで、獣の牙を抜けたイサリと出会う。クリスタニアへはバッソーとシャイロンが女王救出を試みた時の冒険者仲間3人を伴っていたが、彼らはノルヴァに知らせずマリードと密約を交わしていた。捕縛時に厳しく尋問したバッソーとシャイロンには反感を持たれていたが、レードンの親友のナーセルと手を組んだり、約束を遵守する態度を崩さなかったり、レイルズ直筆の書簡を書く条件でバッソーとシャイロンの逮捕を棚上げしようとしたり、従者達がサイアを人質に取った際に露骨に嫌悪を示し責任が無いにも拘らずレイルズ達に陳謝するなど、「近衛騎士としては甘い」男。
ディラント
ベルディア帝国の暗黒騎士団長。漂流王とその侍女の姿に崇敬の念を抱いており、ゆえに覚醒した神王に対して忠誠心はまったく持っていないが、絶対的な力と恐怖の前に膝を屈し、暗黒の民が生き残る唯一の道だとの判断の下、神王に服従している。
表向き暗黒騎士団と猛虎の部族は同盟しているが、内心では漂流王によるベルディアの統治を望んでおり、イスカリア地方侵攻にも消極的で、主戦派のグレイルと内心でいがみ合っている。その一方で敵方であるレイルズに興味を持ち、マカティーを送り込んで素性を探らせ、直接対面した時には対等の立場で言葉を交わした。
暗黒伝説では、騎士王として登場。ベルディアでは建国以来、眠り続ける漂流王の代理として実務を行うため帝位の下に王位が存在したが、神王覚醒により廃位されていたものを復活させた。ダナーン国王レイルズの提案を受け、妖魔・猛虎の民と決別し、神獣の民(獣の牙)に対して和解と同盟締結を申し入れる。
ベッグ
ディラントの家系に古くから仕えている老騎士。神王の威光を笠に着て猛虎の部族のみならず暗黒の民をも支配しようとするグレイルを憎悪しており、ディラントがベルディア帝国を掌握することを望んでいる。
マカティー
ディラント配下の密偵。獣の牙イスカリア砦に下働きを装って潜入する。バッソーに正体を見破られるが、それを機にレイルズとの面会を果たし、去り際にディラントの真意を示唆する。イスカリア砦壊滅時、脱出したレイルズ達を偶然発見し、ディラントに引き合わせる。

蟻帝伝説から

フィランヌ
新しき民の知識神ラーダ神官。美貌と人徳を兼ね備えるが、貧民層の出身であるため興奮すると言葉使いが汚くなる。知識神に仕えた理由は自らの境遇を省みて多く人が幸せになれる方法を模索するためである。死亡したテューレに代わってパーティーを率い、スループに向かう。以降は図らずも真紅の民の内紛に関わる事となる。最後は仲間達と共に真紅の民の新天地を探す為に南クリスタニアへと旅立つ。
リプレイ版では、魅力度18(ルール上の最高値)を武器にお嬢様を演じようとしたが、常時汚い言葉使いのため果たせず、仲間から「姐御」と呼ばれて任侠物のようにパーティを率いるようになった。
アンバース
銀狼の部族の密偵。神獣の民には盗賊ギルドに相当する組織が存在せず、従って密偵も本来は存在しないが、アンバースは特例である(リプレイ連載当時は可能だったが、後にルールが変更された)。
リプレイ版では、要領良く立ち回ろうとするものの、スカウトとしての判定に事如く失敗するという不運に見舞われていた。
ベリーズ
銀狼の部族の呪術師。メディアによってはアンバースの恋人とされる。
ライアス
エルフの精霊使い。
ボッシュ
ドワーフの戦士。
テューレ
ダナーンの騎士。スループ国王への親書を携えてフォレースルへやって来たが、その途中で真紅の部族の兵隊蟻人間(ミュルミドン・ソルジャー)と戦い死亡する。物語の終盤に解放された最高司祭によって復活を果たすが、目覚めた時には任務は終わっており仲間とは離別という状況に混乱する。手ぶらで帰るわけにもいかず、途方に暮れる。
黄金伝説では、スループでの使命を果たせず仲間に急な別れを告げられ無為の日々を送っていたが、黄金郷の噂を聞き一念発起して立ち上がる。ラトーナに課せられた様々な試練を乗り越えて成長し、スループに「獣の牙」を建設する事を決意する。
リプレイ版蟻帝伝説では、男性キャラにもかかわらず一人称が「あたし」で、GMや他のプレイヤーから奇異に見られていた。連載第1回で死亡したため、パーティの目的が「蘇生の魔法が使える古の民の高司祭を救出する事」になった。
リプレイ版黄金伝説では、自分の蘇生費用として背負った莫大な借金を返済するために黄金郷を目指した。
カルーア
スループ王国のケレンス村で護民兵を務める少年。臆病な性格で、村が真紅の部族の侵攻に脅かされた際、たまたま通り掛かったテューレ達が戦ったにもかかわらず自分は村に残った。その結果、テューレの遺体を運ぶフィランヌ達の道案内という名目で村を追い出される。母の住む村にも彼の居場所はなく、惰性でフィランヌ達に同行を続け、死への恐怖のあまり一時パーティーを離脱したが、革命を望む真紅の民のために一人ミュルミドン・ソルジャー達に立ち向かう。
リプレイ版ではテューレのプレイヤーが再作成した代役キャラクターで、テューレがあまりに腑甲斐無く退場したため仲間から迫害を受け続けた。
ラハンス
古の民のマーファの最高司祭。真紅の民の王都に拘禁されている。
ミロン
真紅の部族の羽根蟻人間(ウィングド・ミュルミドン)の文筆家。他地方への侵略を繰り広げる皇帝に疑問を抱く。当初は神獣クロイセが皇帝を罰してくれない事に絶望するが、神獣は民が自分の意思で動く事を望んでいると気付き、皇帝に対し反乱を起こす。レードン退位後、レードン自身の推挙で「文人皇帝」となる。
メフィエ
ウィングド・ミュルミドンの絵描き。実は反乱組織の連絡役。
リプレイ版(NPC)では、怪しい京都弁を話す歌詠み。
セリナス・ガーシェン
スループ王国の貴族。後に王となる。

黄金伝説から

グラント
古の民の神官戦士。ダナーンに神殿を建てるための資金を求めて黄金峡探索に参加した。黄金峡の正体に憤りを感じはしたが、その真意は受け入れダナーンへと旅立つ。
リプレイ版では、道中で巻き込まれた牙の部族の「戦士」の試練に対し、テューレの対応が不十分だった煽りを受け、終盤はスキンヘッドにされてしまった。
ドルドムント
ウィングド・ミュルミドンの盗賊(アンバースと同様、リプレイ連載当時は可能だったが後にルールが変更された)。かつて自身がスリに財布を盗まれた際、その手際の良さに感動して自ら盗賊を志したという変わり者。有翼種のミュルミドンは芸術等を自分の役割としており、彼は盗賊の手技を芸術として認識していた。義賊を目指している。
リプレイ版では、やたらと「アリ」(蟻)を強調した言葉遣いをしたり、「アリ」の言葉が入った駄洒落を連発したりしていた。「義賊」も「蟻賊」にひっかけている。
ミーア
古の民の精霊使い。波瀾万丈の人生を送るのが夢。元はお嬢様だったが、冒険者の恋人に誘われるままに自身も冒険者になり、しかし恋人は自分よりも才能があるミーアに嫉妬して彼女を捨てた。承認の儀式では波乱万丈の人生を送る事を承認される。通常は承認を受けた者は、儀式の後に試練の事も案内人の事も記憶から消されるが、ミーアの場合は試練自体が波乱万丈の一環であり記憶を失うと矛盾が生じるため、承認後も黄金峡の真実を覚えていた。
メモリー
牙の部族の戦士の少女。部族で「戦士」と認められるための試練の最中にテューレ達と合流した。途中、同部族の別集落で行われていた試練の内容が悪習であったため、神獣王ブルーザに意見を求め改める必要が生じた。この際に改善案を提示したことで、村長から神聖武器の双牙槍を譲られる。冒険を通してテューレに恋心を抱き、年頃の娘らしく立ち寄った集落の少女達から教えて貰った恋の相性占いをテューレと行った。スループに戻ってからはテューレに協力して「獣の牙」の創設に参加する。
レスリー
スループ王国の騎士。騎士団内の陰謀に陥れられ、謀反人として国を追われ恋人も奪われた。放浪の末に腕を磨き山賊団の長になり復讐の時を待っていた。途中から黄金峡探索に参加し、テューレ達の援助や神獣王ディレーオンの加護を受けて復讐を成し遂げ、名誉と恋人を取り戻した。
ラトーナ
鬣の部族の呪術師。テューレ達を黄金峡へ導くと称して、様々な試練を受けさせる。この試練の本質は、神獣ディレーオン直々の承認を受けるに相応しい人物を選抜し、黄金郷こと部族の聖地へ導くことである。承認の儀式を終えた参加者達は、黄金峡にまつわる全ての記憶が消され、案内人のことも忘れてしまう。このため彼女はテューレ達に情が湧かないように終始素っ気無い態度で対応をしていたが、唯一記憶を失わなかったミーアが、後に彼女を冒険の仲間にするため迎えに来た。

封印伝説から

リュース
鬣の部族の戦士。ただでさえ地声が大きいのに加えてやたらと叫ぶ癖があり、「絶叫男」と呼ばれている。「獣の牙」フィンガル砦の団長マルカスとは同郷。子供のように純真な性格で、クリスタニアの平和のために入団したものの、神王が眠りについて以来ベルディアでは内戦が続いており侵攻が収束している現状では、腕を振るう機会を得られずにいる。フォスティに宿った混沌の「死にたくない」という願いを承認し、コラードと共に封印の部族の聖地へ赴く。そしてはじまりの冒険者たちの「全封印を一旦解放する」という決意に触れ、歴史を変える承認を下す。
暗黒伝説では、暗黒の民の魔術師アスファを王都まで護衛する役割を任される。王都につくなり「獣の牙」の代表としてベルディア帝国との和解と同盟のテーブルに座らされ、更に「獣の牙」ベルディア砦の初代団長に任命される。またこの際に暗黒の民と決別した妖魔王率いる妖魔の軍勢と便乗する形で猛虎の民が王都に侵攻して来たため、暗黒の民の魔術師の助けを借りてイスカリア砦に救援要請を行うが、かつての敵に救援を送る行為について団員の説得に失敗し協力を仰げなかった。だがこれはマルカスのフォローで助けられ、なんとか役目を果たす事に成功する。その後妖魔王との決戦に向かう。
秘境伝説では、仲間と共に南クリスタニアの調査のために旅立ち、魔神獣を発見する。
リプレイ版では「絶叫男」の他、軽々しく承認を乱発するため「歩く認印」とも呼ばれた。
リヴリア
影の部族の呪術師。美人で豊満な体を丈の短く露出の多い服で覆っているため誰もが魅力的と認めているが、笑えない類の皮肉が多く、加えてまるで不吉な未来を予告するかの様な口ぶりで話すため、敬遠されている。これは彼女の仕える神獣が神獣なだけに余計に不気味がられている。直情的なリュースをからかって遊んでいるが、アロートの評ではリュースを多少は異性として意識もしているようで、しかし自覚がないらしい。
封印伝説序章では神獣アルケナが彼女の口を通してリュースに神託を告げたにもかかわらず、普段の言動から周囲は“いつもの悪戯”の類としか受け取らなかった。
暗黒伝説では、リュース同様に何も知らされずにベルディアに派遣された。王都攻防戦後に妖魔王との決戦に向かう。
リプレイ版では「他人の不幸は蜜の味」を地で行く性格で、仲間から恐れられている。しかし、傭兵伝説など読者参加型の企画になると、彼女の下には多数の熱狂的な部下が押し寄せる。「部下を信頼しているから」と称して味方に多少の損害が出ようと意に介さない容赦のない激しい作戦を立案・実行しながらも、部下からの絶大な人気は絶えることがなく、正に魔性と呼ぶ魅力を備えている。
アロート
蹄の部族の精霊使い。若白髪、長身で落ち着いた性格。入団したてのリュースをよく気遣っている。リヴリアの皮肉や不吉な言動には内心辟易気味である。
暗黒伝説では、リュース同様に何も知らずにベルディアに派遣されたが、「調停者」シルヴァリの従者らしく同盟には賛成している。王都攻防戦後に妖魔王との決戦に向かう。
サーバル
孤高の部族、鳥人間(バードマン)の戦士。寡黙で周囲には我関せずといった態度で接し、黙々と自らの役割を果たす。封印の解放はクリスタニアに大きな混乱をもたらすとして異議を唱えており、これが元でリュース達とは袂を分かって、解放された混沌と戦い続けることを宣言した「はじまりの冒険者たち」を監視する旅に出る。
リプレイ版では、バードマンとしては珍しい小太りな体格をしていることから、「鷲というよりミミズク」と言われている。
ネージュ
結界の部族の狩人(リプレイ連載時は盗賊)。明るく陽気な性格でリュース達とも仲が良かったが、封印の解放にはサーバル同様批判的で、ウルスの意志を問うため夢幻界へ赴いたレードン達の肉体を暗殺しようとすらした。解放後はリュース達と袂を分かち、故郷の集落を混沌から守るために帰郷した。
リプレイ版では蛇女扱いをされている。
コラード
封印の部族の戦士。物質界では混沌である夢幻界の存在を封印していたが、覚醒の鐘が鳴らされたことにより封印が中断してしまった。解放された混沌が宿ったフォスティを再封印しようとするが、ただの少女のように振舞う彼女の姿を見て次第に悩むようになる。
リプレイ版(NPC)では、登場初期にもう一人の封印の民と並べて「ミーシャ」「プーさん」と例えられたことが定着し本名を忘れられてしまい、連載時のキャラクター紹介でも毎回「クマのミーシャ」と書かれ、終いには「彼の本名は何だったでしょう」と読者にクイズが出される始末だった。
フォスティ
夢幻界の存在。狂ったサラマンダーに宿ったところをコラードに封印されていたが解放され、サラマンダーが滅ぼされた後は事故死した影の部族の少女に宿る。フォスティというのはその少女の名で、「朝露」という意味である。
リプレイ版(NPC)では、リヴリアに師事して呪術師の道を歩む。しかし心の在りようも師事したため腹黒さまで伝染し、サーバルとアロートから「結構邪悪なので封印した方が良いような気がする」と言われてしまった。
アスファ
暗黒の民の魔術師。ベルディア帝国の次席宮廷魔術師。封印の解放に伴う異変の原因を調査するためクリスタニアを探索している時にリュースと出会う。なお、リプレイ版では暗黒伝説の予告的なエピローグに名前無しで登場したのみであり、実質的には暗黒伝説が初登場作品である。
暗黒伝説では、猛虎の部族・妖魔との決別という騎士王ディラントの意向を伝えるため「獣の牙」を訪問する。そしてリュース達を同盟の調印式に招くため、護衛をかねて王都まで同行させる。
傭兵伝説では、古代王国の魔術師達による魔力の塔建造計画を知り、マーティとメルハイトから同調を持ちかけられても神獣の民との共存を主張し、石にされる。
アルゴス
神獣王ウルスに封印されていた神殺しの竜。全封印の解放に伴って復活するが、数柱の神獣を道連れにして滅ぼされる。

暗黒伝説から

シロフォノ
「獣の牙」の傭兵で双面の部族の戦士。出身部族の関係で周囲からはあまり良くない顔をされている。普段は礼節を弁えた大人しい性格だが、故郷を侵略した「ベルディアそのもの」を憎悪しており、同盟の案に関しては暗黒の民・猛虎の民・妖魔に三つ巴の争いをさせた後、「獣の牙」が漁夫の利を占める事をリュースに示した。また途方にくれるティオシーへの気遣いなど仲間への配慮も見受けられた。王都攻防戦後に妖魔王との決戦に向かう。
ティオシー
「獣の牙」の傭兵で銀狼の部族の女狩人。能力は高いが控えめな性格で、突然のベルディア砦の幹部候補という抜擢に途方にくれる。王都攻防戦後に妖魔王との決戦に向かう。
戦闘時や怒らせた時は、普段と違い鬼神の如き強さを発揮する。フェネスのタレントは貴重な回復(神獣の民はタレントの使用に際し邪魔になる金属鎧の着用が難しいため、被弾ダメージが大きくなりがち)と戦闘補助を備える強力な能力であり、一行の生命線としても機能している。
リプレイ版では、数少ない女性陣であることと、比較になるリヴリアに対して正統派のヒロイン像を持っていたことから、高い人気を誇っていた。
レイトン
暗黒騎士団の隊長で地方領主。アスファの友人でもあった。騎士王の「獣の牙」との和解を弱気と妥協として取り、「自由の民としての誇りを忘れるな」との漂流王の言葉に反するものとして反発。一時はリュース達を監禁して和解を阻もうともしたが、反撃を許してしまい敗れる。
王都救援の援軍を率いて進軍するリュースの前に再び手勢を率いて現れ、一騎討ちをリュースに申し込む。しかしレイトンの心の迷いを見抜いたリュースに「俺が打つのはお前の迷いだ」と逆に一騎討ちを申し込まれ歓喜を以って応える。その後は共に進軍して王都救援に駆けつけた。
グンナーク
ベルディアのファラリス神殿の最高司祭。騎士王の「獣の牙」との和解に反発し、同じく暗黒神に仕え、強力な力を持つ妖魔王をベルディア帝国の新たな王に迎えようと内応していた。しかし妖魔王が所詮は妖魔であり、人間である自分とは価値観が致命的に異なっている事を悟ると、王都攻防戦後に妖魔王との決戦に参加、暗黒神を召喚し妖魔王を妖精界に送り返した。
妖魔王
ダークエルフの最上位種「ダークエルフ・ハイロード」。神々の戦いの折に暗黒神の軍勢の将として召喚されるが、暗黒神の死によって妖精界に帰る事が叶わなくなり、新天地を求めてクリスタニアに現れたところをラバンによって封印される。解放後は、帰還が叶わないのならばクリスタニアを妖魔の棲家とすべく、妖魔を統率して手始めにベルディアへ矛先を向ける。
やや人間の心理に疎いところはあるが、高い戦闘力と戦術眼を持つばかりか、非常に妖魔への責任感が強く、ゴブリンの意見でも真剣に聞く誠実さを有しており、妖魔達から絶大な尊敬と信頼を受けている。妖魔達の将来を心配して妖精界送還の申し出を一度は断るなど、特に小説版では人格者としての面が強く描かれている。
ラバン
妖魔王を封印していた、礎の部族の初代族長。「獣の牙」のベルディアの救援部隊に同行し、王都攻防戦後に妖魔王との決戦に参加。しかし二度目の妖魔王の封印に失敗して身動きを封じられてしまう。
封印の罪深さを理解しており、封印に失敗した直後にグンナークに頼んで自らを暗黒神召喚の生贄にしてもらい、召喚された神の魂の強大さに耐えられず魂ごと砕け散った。
この魂の消失に関しては作者によって見解が異なる。小説版では「この世に存在した事自体が消失してしまう」という解釈のため、歴史上において彼は元から存在しない人物になり、リュース達の記憶も「誰かが生贄になった」という程度のものにまで失われた。リプレイ版では単に魂が砕けて完全に再生不能となっただけなので、誰の記憶からも消えなかった。
世界樹の不肖の息子
封印から解放された混沌の一つ。名称はリプレイ時にGMによって付けられたもので、リヴリアから「ベルディアンココヤシモドキ」とも命名されている。椰子の実に似た巨大な実をつけ、そこから動植物を生み出していたり、行き倒れたものを取り込み手下として利用している。
世界樹の種子から直接大地に芽吹いた存在で、周囲を結界で閉ざし結界の中を一つの世界とした。この結界は入る事はできるが出る事はできず、植物が繁茂したいと願う一方的な意思を押し付けるのみで交渉が成立しないため、一刻を争うリュース達に焼き滅ぼされた。
マーティ
ベルディア王国の首席宮廷魔術師。騎士王の命令を受け、妖魔と猛虎の部族による帝都ドートン侵攻に対し「獣の牙」へ援軍を要請するため、リュースをフィンガルへ転送させる。リュース転送後に騎士王への不満と不穏な発言を漏らす。
傭兵伝説では、カストゥール人たちに協力して魔術師によるクリスタニアの支配を謀り、魔力の塔建造に力を貸す。

傭兵伝説から

ジェイナス
古代カストゥール王国時代、クリスタニアの存在に気付き征服を目論んだ魔術師の軍勢の一人。封印から解放された魔術師たちがクリスタニア征服を再開すべく、猛虎の部族と結託して「魔力の塔」の建造を目論んだ際、ジェイナスは同胞を裏切り「魔力の塔建造の書」などを持ち逃げし、獣の牙に保護を求めた。しかし本心では、神獣の民(カストゥール人の視点では蛮族)との共存など考えていなかった。
メルハイト
ベルディアの女性魔術師。妖魔や猛虎の部族と決別したことで勢力が弱まった暗黒の民の将来を危惧しているという点でアスファと想いを同じにしながらも、神獣の民との共存には懐疑心を拭えず、マーティの側に与した。
アウレリア、エミリア
ジェイナス所有のホムンクルス(人造人間)。当初は自分の意思を持たなかったが、アウレリアはジェイナスと神獣の民との仲立ちをするうちに感情を発露させることになる。
リプレイ版ではミーファ、レット、リタの3人。彼女らの性格はほとんどアイドルのおっかけのそれである。
イムェル
猛虎の部族の戦士。獣の牙の捕虜になっていた部族の勇者バウザを救出するため砦に潜入するが、工作の過程で自分自身の居場所を次々と失っていき、最後に残ったのはリュースへの復讐だけとなって、幾度もリュースを付け狙う。

秘境伝説から

ロックイーターの族長
断崖の大山羊サータリアに従う亜人ロックイーターの族長。魔神獣の声を聞き、ロックイーター達と共にその従者となる。
マーファの高司祭
魔神獣の声を聞き、その従者となる。

その他

ケルナー王
皇帝戦争終了時点の「銀狼の部族」の族長。
ローフ首長
皇帝戦争終了時点の「大蛇の部族」の族長。
太守ジェンス
皇帝戦争終了時点の「双面の部族」の族長。
古老フェイナー
皇帝戦争終了時点の「孤高の部族」の族長。
ダルシス武王
皇帝戦争終了時点の「牙の部族」の族長。
サリスカ首長
皇帝戦争終了時点の「蹄の部族」の族長。
リチャド国王
皇帝戦争終了時点の「鬣の部族」の族長。
ティラーナ王女
皇帝戦争終了時点の「枝角の部族」の族長。
ナッシェズ族長
皇帝戦争終了時点の「影の部族」の族長。

  1. ^ 水野良 (2012年3月27日). “水野良のYeah!&Boo!「ご報告とお詫び」”. 水野良公式ウェブサイト. 2016年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月27日閲覧。
  2. ^ 『電撃王 通巻50号』主婦の友社、1996年6月1日、60頁。 






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