アメリカンフットボールのポジション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/08 07:37 UTC 版)
スペシャルチーム
スペシャルチームとは、キッキング・ゲーム(キックオフ、フィールドゴール、パント)でプレーする選手たちのこと。
キッカー
キッカー(Kicker, K)は、プレースキッカー(Place Kicker, PK)ともいい、フィールドゴールやトライフォーポイントでキックをする選手のこと。キックオフも担当することが多い。パンター(稀に他のポジション)兼任のキッカーもいるが、ゴールを狙うキッカーには特にキックの距離と方向の正確さが求められるため、チームによってはフィールドゴールおよびキックオフ専門のキッカーがいる(NFLでは特別な事情がない限りほぼすべてのチームのキッカーは専任である)。
パンター
パンター(Punter, P)は、パントを行い、ボールを相手陣の奥深くに押し込むポジション。キックオフを担当する選手もいる。キッカー(稀に他のポジション)兼任のパンターもいるが、パンターには局面に応じて蹴り込む距離を自在に調整できる能力が求められるため、チームによっては専門のパンターがいる(NFLでは特別な事情がない限りほぼすべてのチームのパンターは専任である)。まれに、フェイクプレーのフェイク・パントを行うことがあり、この際にはパンターがフォワードパスを投げる役割を担う。
ロングスナッパー
ロングスナッパー(Long snapper, LS)は、フィールドゴール、パント時や、ショットガンフォーメーション時にスナップを担当するポジション。その名の通り、長いスナップをする場合に出てくる。センター(またはガード)が兼任する場合と専門の選手が務める場合がある。
ホルダー
ホルダー(Holder, H)は、フィールドゴールやトライフォーポイントの際に、ボール保持するポジション。ロングスナッパーがスナップしたボールを正確にキャッチして、キッカーが蹴るのに最適な位置にボールを保持する必要がある。ボールの縫い目がキッカーの脚に当たらないようにする調整なども求められる。ボールの扱いに慣れていることが求められるので、レシーバー、パンター、あるいは控えクォーターバックなどが務める。少ない例ではあるが、専任のホルダーをおいているチームもある(2011年度京都大学など)。
フェイクプレーのフェイク・フィールドゴールを行うことがあり、この際にはホルダーがフォワードパスを投げる役割を担う。
なお、ロングスナッパー、ホルダー、キッカーの3人をフィールドゴール・ユニットと称することがある。
リターナー
キックリターナー(Kick returner, KR) は、キックオフの際に自陣のゴールライン前方からエンドゾーンのあたりに位置し、キックされたボールをレシーブしてリターンするポジション。専任を強調するためキックオフリターナー(Kick-off returner)と呼ぶ場合もある。
パントリターナー(Punt returner, PR) は、パントの際にリターンチームの最後方に位置し、パントされたボールをレシーブしてリターンするポジション。
リターナーには、飛球を確実にレシーブする能力と、リターンするためにスピードとタックル回避能力を生かしてフィールドポジションを回復することが求められる。そのためワイドレシーバー・ランニングバック・コーナーバックなど走力に優れた人材に担当させることが多い。
リターナーを同じ選手に担当させるチームと、求められる能力が若干異なるためキックリターナーとパントリターナーを担当する選手を2人用意するチームがある。
ガンナー
ガンナー(Gunner) は、キックオフやパントの際、キッキングチーム側でサイドラインを素早く走り、リターナーをタックルする役割のポジション。
ガンナーは、リターンチームのブロッカーをかわし、ボールの落下地点に早く到達する技術や能力が必要とされている。
- ^ “アメフトのポジションの役割を紹介”. 【SPAIA】スパイア (2016年12月1日). 2020年11月15日閲覧。
- ^ 『2005年版 NFLアメリカンフットボールを知り尽くす!』P.47-52
- ^ “2018 Official Playing Rules of the National Football League”. operations.nfl.com. 2021年4月5日閲覧。
- ^ http://www.dailypress.com/news/dp-xpm-19890107-1989-01-07-8901060294-story,amp.html
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