かっとび一斗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/14 08:16 UTC 版)
必殺技一覧
作中には様々な必殺シュートが登場する。
- ローリング・キャッチ
- 伊緒の代表的な得意技で、太極拳を応用した円形捕球でシュートの威力を殺す技法を持っている。強烈な回転のボールの処理に難があったが、受け流す方向を修正すれば処理は可能。強烈なスピン同様、濡れたボールも別の対策が必要。
- 返し技
- 伊緒が使用するローリングキャッチの応用技。太極拳を利用し、シュートをそのままキーパースローにチェンジさせる。相手の放ったシュートに対し、キーパーがそのボールの後ろ側を掴み、体と腕を大回転させることで向きを反転させ、そのままキーパースローへとチェンジさせる。100mをあっという間に進む凄まじいスローでカウンターアタックになる。後に、三宅がこれに似た足技を夏海学園戦で披露している。
- 弱点は回転時に相手を見失うことだが、返すタイミングをずらすことは可能である。
- ライジングシュート
- シュートを打つ際に、通常よりもはるかに大きく踏み込むことで強力なシュートを打ち出す。初めはボールが地を這うように進み、最後に急激に曲がりながらホップしてゴールに突き刺さる。強靭な足腰を作らなければ打てないシュートである。実在の名選手であるエウゼビオのシュートフォームを参考に開発された(最初は「エウゼビオのシュート」といわれていたが、2年目は「エウゼビオのシュートにホップ回転をかけたもの」といわれている)。
- 強烈な威力と回転に加え大きい変化などゆえに、キャッチングやパンチングは困難である。ペナルティエリア外から一年目の伊緒が防げなかった。他に崇永中の部員の「100%の成功率」などという台詞などが目立つ。本作で防いだのは弟の真のみ。2回の決勝戦両方で防いでおり、更に中学3年生のときの大会では、パンチングなどで度々防ぐだけではなく、完璧なキャッチ、そしてDFにシュートコースを教えて防がせるなど、清雅対崇永の2度目の決勝戦での成功率は0%である(他チームへの成功率は100%)。
- 正しくは、高威力なだけでなく、キッカーがシュートコースにいる人間などからゴールに入る軌跡を瞬時に割り出し、完璧なシュートを放つのが脅威なのである。
- 作中では暁が使用。実は伊緒がライジングシュート攻略のために習得しており、偶然も含めると一斗と伊緒が放っている[16]。
- ダブルスピンシュート
- 2人のキッカーが一列に並び、真後ろからの回転のかかったシュートをダイレクトに打って破壊力を増すシュート。ボレーシュートやバイシュクルシュートの形態がある。前のキッカーによってブラインド効果が生じるので、相手GKには咄嗟の反応が必要。最大の特徴は、片手でのキャッチングは不可能なほどの強烈な回転である。初出は外豪学園戦で、伊緒の手から弾かれたボールがゴールに吸い込まれた。
- ドランキングショット
- 片方の足でボールを押しつぶし、つぶされたボールをもう一方の足で押し出すシュート。ボールが酔っ払った(ドランク)がごとくに、ぶれながら進むためにこの技の名がついた。全国大会で沖縄代表のソニーが初めて披露した。後に全国大会で上甲が披露した。
- 弾道が変化するため、キャッチングが困難である。弱点はボールを押しつぶすために足や腰に負荷が掛かることと至近距離でのブロックである。モデルは野球のナックルボール。
- 踏み込むときに軸足に全体重の力が瞬時にかかるため、多用するとキッカーの選手生命すら奪う危険なシュートである。
- ネオ・ドランキングショット
- オーバーヘッドキックの形で、空中で片方の膝と胸でボールを挟み込むことによってボールを押しつぶし、つぶされたボールをもう一方の足で空中で押し出すことによってドランキングショットを再現。全国大会で上甲が初めて披露した。ボールを押しつぶすために足や腰に負荷が大きく軽減され(一箇所にかかる力が集中しないため)、唯一の弱点であった至近距離でのブロックも高さに守られるのが特徴である。
- オーバーヘッドでブロックが可能だが、相手のブロッキングを利用してボールの芯をわざと外してボールを押しつぶしてから、反対側の足でシュートすることによって、相手のブロックをかわすことも可能である。
- トルネードシュート
- テイクバックから膝を送り出し、ムチのように足首を振り下ろして蹴ることにより、ボールに強烈なドライブ回転がかかった高速シュート。作中では武旋中の甲斐が使用。凄まじい力でボールは蹴られるが、ドライブ回転によってボールは浮かない。軌跡は直線。ボレーシュートで放たれることもある。
- ドライブ回転の強さは、当たった選手の体をボールがのぼったり、ゴールネットをボロボロにしたりするほど。威力も当たった選手が怪我をしたり、ライジングシュートも含め、数々の必殺シュートを見てきた真がインパクトの瞬間、甲斐の左膝から下の動きが全く見えなかったりと、この漫画で指折りの破壊力であるのがわかる。武旋中の選手が「(昔このシュートによって)相手チームを完璧につぶしてしまった」などの台詞もある。
- 甲斐以外の選手もドライブ回転のシュートを行うが、それらは落ちる。しかし、トルネードシュートの軌跡は一直線である。このシュートがドライブ回転であることは、暁や武市ですら初めはわからなかった(清雅の選手の体をボールがのぼったことで、ドライブ回転と気付いた)。ドライブ回転に失敗すると、ふかしてゴールを超えてしまう。
- アークシュート
- 体を横に倒してボール蹴ることにより、ライジングシュートのように足の甲に触れる時間が長くして放たれる高威力のシュート。インパクト時の足の軌跡が弧のような曲線のため、インパクト時間はライジングシュートより長いために、威力ではライジングシュートを上回り、30メートル以上のロングシュートが普通に可能になる。弱点は(急角度で変化させられるが)上回転以外のバリエーションに乏しい、シュート範囲が狭い、など。破壊力が半端でないため、相手の守備陣を崩す、強引なロングシュートでコーナーキックを強引にもぎとる、ロングパスに使うなど、シュート以外でも様々な使い道がある。当然セットプレーでは、抑止力も含め脅威である。
- カッティングショット
- 卓球のカーブドライブやシュートドライブのように、回転を利用してバウンドで弾道が変化するのが特徴。ノーバウンドで相手に触れても、蹴るだけでは回転によって軌道が変化するので、まともに打ち返すのは困難であるために、ゴールキーパーが両手でしっかりキャッチしたり、卓球のサーブを返すときと同様に、逆方向にカッティングして回転を相殺する必要がある。
- 強力なスピンが特徴のため、卓球のサーブ同様ボールを浮かせてから打つことが多い。シュート以外にセンタリングや(バウンドの変化を利用して)相手を攪乱させることも可能。
- 卓球のカッティングサーブを未経験者が返すことが困難であることや、卓球のサーブを工夫によって回転方向を相手に悟られないようにできることができるため、回転相殺やキャッチは極めて難しい。
- ダブルヘッディング
- 中山右近と左近が空中にあるボールをそれぞれの頭ではさんで、その状態のまま首をひねって打ち出すシュートである。要するにボールを両手ではさんでスローするのを、それぞれの頭ではさむことにしたものである。DFが中に割っても、片方の腿とはさんで打ち出すことによってDFをかわしつつ放つことが可能。無論空中でうつために、どちらか一方が負傷した場合は打つことができない。ゴールキーパーが対応できないほど高速で、軌道が読みづらい。
- 無回転シュート
- 風飛び一斗になってから数少ない新必殺技、和馬が使う。ボールの回転を殺した状態で回転を掛けずに打ち出すシュートで。空気抵抗を利用して、ボールがGKの前(最後)で不規則な軌跡で落ちる。無回転にするため、一回ボールにバックスピンをかけて蹴り出し、戻ってきたボールを蹴る。シュートのドライブ回転を、ボールのバックスピンで完全に相殺することで、普通のシュートがGKの前で落ちるように錯覚するため、非常に防ぐのが難しい。
- 和馬の無回転シュートを見る前から、同じ原理で同様のシュートを山崎が考え、完成させようとしていたが、挫折する。山崎が「山崎ビーム」という仮称をつけており、和馬の無回転シュートを初めて見たとき「あれこそまさしく山崎ビーム!」と言っていることから、「ビーム」の名の通り、不規則に落ちるまで(GKの前まで到達するまで)、高速のシュートであることがわかる。
- バックスピンとトップスピンが完全に相殺されるように放たなければならないため、非常に高度なテクニックが要求される(山崎は、瀬出井に原理を教えてもらいあまりの「デリケートさ」に改めて挫折させられる)。
- ^ 一度だけ一斗が「デブ」と呼び、「デブ… きずつくなァ…」という描写があった
- ^ よって一斗のようにフォワードでも素早くDFに参加したりできる
- ^ このあだ名は作中心優しいキャラである真ですら、彼のことを「ホラ吹き政」と呼ぶほど
- ^ ホラ吹き政からまともなサッカーの戦術を教えてもらっておらず、また本人も「難しい」「わからない」と言っていることから、崩壊というよりはサッカーの素人で、急造プレイヤーによるワンマンチームのため、清雅のチームプレイに対応しきれなかった様子
- ^ 中学編で作中唯一のPK戦でもある。
- ^ 出口から逃げてゴミ箱に隠れているところ、一斗と初対面であったため
- ^ 相手チームの主力を試合前、又は試合中に隠れて負傷させて勝ち上がっていく
- ^ 後述の高校編からは清雅でプレーする事になった。
- ^ このことは平木は「甲斐さんには勝てない」と初めて弱音を吐いたほど。
- ^ 2018年現在では日本人が海外のプロサッカー選手として活躍することもあるが、武旋中戦の連載時期の時点まででは、日本はFIFAワールドカップ出場の余地すらなく、国際的サッカープレイヤーも皆無であったことから「ドイツに留学してプロを目指す」という中学生がいかに常人離れしているかどうかがわかる。メキシコ五輪で銅メダルという経験はあったものの、当時の五輪はワールドカップに出場していない国で争うものであった。
- ^ 喧嘩早い性格は相変わらずで名前は覚えられてないが「オフサイド」も理解はしている
- ^ もちろんシュート力のみの話
- ^ 新連載した1999年5月号の表紙では16だった
- ^ 反面、父親の寄付金の払いが良かった久保を強引に主将に任命したり、媚を売る小吉をスタメンにしている
- ^ 鳴峰では根津が餌食となる
- ^ ただし、一斗のものは破壊力だけで(パンチングした崇永GKの武市のグローブが破れ、拳から血が噴出した)、失敗も多かった(地面を蹴ってしまう)。その反面、伊緒のライジングシュートは上記の内容に限りなく近かった。
固有名詞の分類
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