RFDS:航空救命医療チーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/30 08:09 UTC 版)
RFDS:航空救命医療チーム | |
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ジャンル | 医療 ヒューマン 社会派 |
出演者 | エマ・ハミルトン スティーヴン・ピーコック ロブ・コリンズ ジャスティン・クラーク |
製作 | |
製作総指揮 | マーク・フェネシー カール・フェネシー ジュリー・マゴーラン |
制作 | Endemol Shine Australia |
放送 | |
放送局 | Seven Network |
放送期間 | 2021年8月11日- |
『RFDS:航空救命医療チーム』(アールエフディエス こうくうきゅうめいいりょうチーム、原題:RFDS)は、オーストラリアのテレビシリーズで、オーストラリアの広大な大地を舞台に、航空機で救命医療にあたるRFDS(Royal Flying Doctor Service=ロイヤル・フライング・ドクター・サービス(航空救命医療チーム))の活躍を描いた医療ドラマ。2021年8月11日にオーストラリアのChannel 7で放送された。第2シーズンは2023年8月15日に放送開始され、2024年8月18日には第3シーズンへの更新が決定し[1]、南オーストラリア州で撮影がされている。[2]
2024年にはオーストラリアの最も権威あるTVアワードであるロジー賞(Logie Awards of 2024)において、最優秀ドラマ賞を獲得した。[3]
日本ではスーパー!ドラマTVにて2025年8月5日より、字幕版にてシーズン1が放送されている。
概要
オーストラリアは沿岸地域に人口が集中しており、アウトバックと呼ばれる砂漠が広がる内陸部は人口希薄地帯となっている。そのアウトバックの農村や僻地に住む人々のために設立された医療サービスがRFDS(Royal Flying Doctor Service ロイヤル・フライング・ドクター・サービス)。医療機関など近くにない辺境の地で暮らす開拓たちの屈強を知ったジョン・フリン牧師が設立に奔走し、1928年に最初の医療サービスを実施。1955年にイギリス エリザベス2世の認可により名称が ロイヤル・フライング・ドクター・サービスとなり、現在に至るまで数多くの患者に利用されている。
ドラマ「RFDS:航空救命医療チーム」は、実在のRFDSによる全面協力で制作され、実際に活動するRFDSの医師や看護師たちの活躍を垣間見れる新しい医療ドラマとなっている。
あらすじ
ロンドン在住の医師イライザは、夫のエドと離れ心機一転、息子のヘンリーとオーストラリアへ移住。新しい勤め先であるニューサウスウェールズ州ブロークン・ヒルのRFDSに初出勤した彼女は早速、看護師、パイロットとともに軽飛行機に搭乗して患者の元に向かう。慣れない環境に四苦八苦し始めた矢先、スタッフの家族が交通事故に巻き込まれ、イライザは困難な対応を迫られる。
登場人物
主要登場人物
イライザ・ハロッド(Dr. Eliza Harrod)
- 演 - エマ・ハミルトン(Emma Hamilton)
- 英国ロンドンから息子ヘンリーと共に豪州ブロークン・ヒルに移住し、RFDSの基地に指導医として着任した。信頼していた夫の裏切りに傷心し、新天地で再出発しようとしている。かつてドクターヘリに乗っていたが、広大な乾燥地帯アウトバックで航空機を用いて医療を提供するRFDSは勝手が違い戸惑う。看護師のピートとの距離感がはっきりせず、心が揺れている。
ピート・エマーソン(Pete Emerson)
- 演 - スティーヴン・ピーコック(Stephen Peacocke)
- RFDSの看護師。真面目で献身的だが、ジョークや軽口で場を和ませることも多い。新任のイライザに適性があるかどうか当初は疑わしく思うが、徐々に実力を認めるようになる。思いがけない事態が発生して、めいのテイラーと暮らすことになるが、どう向き合えばいいか思い悩む。
ウェイン・イェーツ(Wayne Yates)
- 演 - ロブ・コリンズ(Rob Collins)
- RFDSの医師。指導医に採用されず、イライザに対して複雑な思いを抱く。頑固と評されることもあるが博識で、仲間から信頼されている。パイロットのミラと親密な関係にあるが、恋人や夫婦といった明確な関係になることを避けている。息子のダレンとはやや距離がある。
レオニー・スミス(Leonie Smith)
- 演 - ジャスティン・クラーク(Justine Clarke)
- RFDS基地の責任者として全体の運営を担う。医師、看護師、パイロット、整備士など多くの職種が連携するチームの中で、現場の調整役となり、縁の下の力持ちとしてチームを支えている。イライザと同じ経験をしたことがあり、話し相手になることを申し出る。
エピソード
第1シーズン(2021年)
通算 | 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 本国放送 | 視聴者数 | |
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1 | 1 | "第1話" "Episode1" |
ジェニファー・リーシー | イアン・メドウズ | 2021年8月11日 | 604,000[4] | |
RFDSに指導医として着任したイライザ・ハロッド。彼女の初めてのRFDSでの搬送任務が思わずトラブルに見舞われ、チームの仲間たちに適性を疑問視される。 | |||||||
2 | 2 | "第2話" "Episode2" |
ジェニファー・リーシー | イアン・メドウズ | 2021年8月18日 | 513,000[5] | |
イライザはオーストラリアへの移住の判断が正しかったのか悩み始める。そんな彼女に対し、ピートの積もっていた不満が、飛行中の緊迫した出産の最中についに爆発してしまう。 | |||||||
3 | 3 | "第3話" "Episode3" |
ジェレミー・シムズ | クレア・フィリップス | 2021年8月25日 | 465,000[6] | |
7歳の少年がアウトバックで行方不明になり、父親もけがをしてRFDSに救助要請が入る。少年を無事に見つけるため、時間との必死の戦いが始まる。 | |||||||
4 | 4 | "第4話" "Episode4" |
ジェレミー・シムズ | クレア・フィリップス | 2021年9月1日 | 472,000[7] | |
巨大な砂嵐の中、搬送中の患者の容体が飛行中に急変。RFDSのチームは命をつなぎ止めるために必死の救命活動に挑む。 | |||||||
5 | 5 | "第5話" "Episode5" |
エイドリアン・ラッセル・ウィルズ | イアン・メドウズ、エイドリアン・ラッセル・ウィルズ | 2021年9月8日 | 427,000[8] | |
骨盤骨折の治療のために出動した人里離れたブッシュでの搬送任務が、突如として暴力沙汰に発展。RFDSの仲間の一人が巻き込まれてしまい、チームはその治療をしながら、日が沈む前に飛び立とうと必死に奮闘する。 | |||||||
6 | 6 | "第6話" "Episode6" |
エイドリアン・ラッセル・ウィルズ | イアン・メドウズ | 2021年9月8日 | 396,000[8] | |
ウェインは仕事・家族など自分の抱える問題、そしてミラとの関係に悩でいた。そんな中、首つり自殺を図って意識不明に陥った青年を救うため、急いでアデレードへの医療搬送に対応することになる。 | |||||||
7 | 7 | "第7話" "Episode7" |
ジェニファー・リーシー | クレア・フィリップス | 2021年9月15日 | 417,000[9] | |
地下鉱山で大規模な爆発が起き、多数の負傷者が出る中、RFDSは爆発に巻き込まれた兄弟2人の命を救うために出動する。 | |||||||
8 | 8 | "第8話" "Episode8" |
ジェニファー・リーシー | イアン・メドウズ | 2021年9月22日 | 417,000[10] | |
RFDSの資金集めのパーティーが始まる中、ピートは遠くの診療所に急行する。軽い脳震盪と思われた少年の症状が、命に係わる危険な状態に急変する。 |
制作
「RFDS:航空救命医療チーム」は2020年に制作が開始された。このシリーズはイアン・メドウズが脚本を手掛け、イモージェン・バンクスがオランダの大手テレビ制作・配信会社のEndemol Shine Australia社のために制作を担当。制作総指揮は、Endemol Shine Australiaのマーク・フェネシーとカール・フェネシー、そしてセブン・ネットワークのジュリー・マゴーランが務めている。
このシリーズは当初、2020年3月にブロークン・ヒルでの撮影を開始する予定だった。しかし、新型コロナウィルス感染症の世界的流行の影響を受け、一時的に製作が中断された。[11]制作は2020年8月に再開され、エマ・ハミルトン、アッシュ・リカルド、ケイト・マルヴァニー、ロドニー・アフィフ、ジャック・スコット、ソフィア・ノーランに加え、新人のトーマス・ウェザリルとアッシュ・ホジキンソンを含む追加キャストの発表も行われた。[12]
2022年6月、シーズン2に更新されることが報じられ、2023年に本国オーストラリアで放送された。[13]
2023年10月にシーズン3に更新されることが発表され、2024年8月に制作が開始された。[14]撮影はブロークン・ヒル空港とRFDS基地が改修中だったため、南オーストラリアのアデレード・スタジオに加え、フリンダース山脈地域にあるクォーンの町、ポートオーガスタRFDS基地やその周辺地域で行われた。[15][16][17]
脚注
- ^ “Upfronts 2024: Seven network | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2023年10月18日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Third season of RFDS commences production in South Australia” (英語). SAFC. 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Royal Flying Doctor Service TV Show Wins 'Best Drama Program' at the 2024 Logies Awards! | Royal Flying Doctor Service” (英語). www.flyingdoctor.org.au. 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 11 August 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年8月19日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 18 August 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年8月19日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 25 August 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年8月26日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 1 September 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年9月2日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ a b “Wednesday 8 September 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年9月9日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 15 September 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年9月16日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “Wednesday 22 September 2021 | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2021年9月23日). 2025年9月1日閲覧。
- ^ “RFDS halts production | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2020年3月28日). 2025年9月2日閲覧。
- ^ “Cameras roll on RFDS in Broken Hill | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2020年8月3日). 2025年9月2日閲覧。
- ^ “Renewed: RFDS | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2022年6月19日). 2025年9月2日閲覧。
- ^ “Upfronts 2024: Seven network | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2023年10月18日). 2025年9月2日閲覧。
- ^ “RFDS moves to South Australia for third season | TV Tonight” (英語). https://tvtonight.com.au (2024年8月18日). 2025年9月2日閲覧。
- ^ Laidlaw, Kyle (2024年8月18日). “Channel 7 Drama 'RFDS' Takes Flight in South Australia for Third Season” (英語). TV Blackbox. 2025年9月2日閲覧。
- ^ Dare, Laura (2024年10月8日). “SA’s screen scene is popping! Here’s what to watch where.” (英語). The Post. 2025年9月2日閲覧。
外部リンク
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