Field Expression Encoding Notationとは? わかりやすく解説

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Field Expression Encoding Notation

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/28 04:26 UTC 版)

Field Expression Encoding Notation(略称:FEEN)は、チェス将棋シャンチーなどの抽象戦略ゲームにおける盤面状態を表現するために提案された表記法である。

概要

FEENは、FENとは異なり、ルールに依存しない(rule-agnostic)設計を採用している。FENがチェス固有の情報(キャスリング権、アンパッサンなど)を含むのに対し、FEENは純粋に盤面の状態のみを記述する。これにより、チェス以外のゲームや、異なるルールを持つプレイヤー同士が対戦する「クロススタイル」ゲームにも対応できる。

開発の経緯として、Sashitéエコシステム内で提案された。2025年5月にバージョン1.0.0が公開された。

定義

FEEN文字列は3つのフィールドから構成され、各フィールドは半角スペースで区切られる。

<駒配置> <持ち駒> <スタイル・手番>

第1フィールド:駒配置

盤上の駒の配置を記述する。

  • 各段(ランク)はスラッシュ記号(/)で区切られる。
  • 将棋の場合、通常は盤面の上側(後手陣の最奥、1段目)から記述を開始し、下側(先手陣の最奥、9段目)で終わる。
  • 各段は9筋から1筋の順に記述される。
  • 駒は1文字のアルファベットで表される。先手の駒は大文字、後手の駒は小文字で書く。
  • 空きマスは連続する数を数字で表す。例えば、9マス全てが空なら「9」となる。
  • 「^」記号は終端駒(ターミナルピース)を示す。将棋では玉将・王将がこれに該当する。
  • 「+」記号は成駒(成った駒)を示す。

駒の表記(将棋の場合)

先手(大文字) 後手(小文字)
玉将/王将 K^ k^
飛車 R r
角行 B b
金将 G g
銀将 S s
桂馬 N n
香車 L l
歩兵 P p
竜王(成飛車) +R +r
竜馬(成角行) +B +b
成銀 +S +s
成桂 +N +n
成香 +L +l
と金(成歩) +P +p

第2フィールド:持ち駒

両プレイヤーの持ち駒を記述する。

<先手の持ち駒>/<後手の持ち駒>
  • スラッシュ(/)で先手と後手を区切る。
  • 持ち駒がない場合は空文字となる(スラッシュは必ず存在する)。
  • 同じ駒が複数ある場合は、数字を駒の前に置く。例えば「2P」は歩兵2枚を意味する。

第3フィールド:スタイル・手番

各プレイヤーのゲームスタイルと現在の手番を記述する。

<手番側のスタイル>/<待機側のスタイル>
  • 大文字は先手、小文字は後手を示す。
  • 左側に記述されたプレイヤーが現在の手番である。
  • 将棋の場合、スタイルは「S」(Shogi)で表される。

将棋の初期配置

lnsgk^gsnl/1r5b1/ppppppppp/9/9/9/PPPPPPPPP/1B5R1/LNSGK^GSNL / S/s

この文字列は以下を表す:

  • 第1フィールド:9×9の将棋盤の初期配置(後手側から順に記述)
  • 第2フィールド:両者とも持ち駒なし(「/」のみ)
  • 第3フィールド:先手(S)の手番、両者とも将棋スタイル(S/s)

1.☗7六歩 の直後

lnsgk^gsnl/1r5b1/ppppppppp/9/9/2P6/PP1PPPPPP/1B5R1/LNSGK^GSNL / s/S

先手が7六歩と指した直後の局面:

  • 6段目に「2P6」とあり、7筋に歩が進んでいることを示す。
  • 第3フィールドが「s/S」となり、後手(s)の手番に変わっている。

FENとの違い

特徴 FEN FEEN
対象ゲーム チェス専用 複数の抽象戦略ゲーム
ルール依存情報 含む(キャスリング、アンパッサン等) 含まない
持ち駒の表現 非対応 対応
複数スタイル 非対応 対応(クロススタイルゲーム)
正規形 非保証 仕様上、正規形が定義されている

関連仕様

FEENは以下の関連仕様に依存している:

  • EPIN(Extended Piece Identifier Notation):駒の識別子を定義
  • SIN(Style Identifier Notation):プレイヤーのスタイルを定義

外部リンク

関連項目




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