Edward Donovanとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Edward Donovanの意味・解説 

エドワード・ドノヴァン

(Edward Donovan から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 02:02 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

エドワード・ドノヴァン(Edward Donovan、1768年 - 1837年)は、アイルランド在住のイギリス人(Anglo Irish )の著述家、博物画家、アマチュア動物学者である。多くの博物書を執筆した。

生涯

アイルランド王国コークで生まれた。熱心な博物標本の収集家となり、探検航海で集められた標本をオークションで購入した。ロンドン・リンネ協会と、ウェルネリアン自然史協会 の会員となり、ロンドンのコレクションやライブラリーを閲覧することができた。個人博物館を多くの収集家が開設した時代で、ドノヴァンも1807年にロンドンに研究所(London Museum and Institute of Natural History)を開設し、数百の鳥類、哺乳類、爬虫類、魚類、軟体動物、昆虫、サンゴ、その他の無脊椎動物の標本や植物標本を展示した。

博物関連の著作で成功し、多くの著書を出版した。著書には"Natural History of British Birds" (1792-97)、 "Natural History of British Insects" (1792 -1813)、"Natural History of British Fishes" (1802-08) や2巻の "Descriptive Excursions through South Wales and Monmouthshire in the Year 1804、 Four Preceding Summers" (1805) や "Beauties of Flora" (London, 1789-90)などがある。またエイブラハム・リーズによって編集された『サイクロペディア、または諸芸諸学の百科事典』に貝類、昆虫などの記事を書き、図版を作った。また自らのはく植物画の私家版を作成した。

最も有名な著作は、『中国の昆虫の自然史概説』("An Epitome of the Natural History of the Insects of China"、1798年)と『インドの昆虫の自然史概説』("An Epitome of the Natural History of the Insects of India"、1800)、『ニューホランドの昆虫』("Insects of New Holland"、1805)などである。

ドノヴァン自身は海外に採集旅行にでることはなく、ニューホランド (オーストラリア)の昆虫の標本はジョセフ・バンクスジェームズ・クックの第2回と第3回航海に随行した天文学者、ウィリアム・ベイリー(William Bayly)の収集品であり、昆虫学者のドリュー・ドルリー(Dru Drury)や他の収集家も加えられた。『オーストラリアの昆虫』はオーストリアの昆虫を扱った最初の著作であった。図版は下書き、エッチング、手彩色のすべて工程を自ら行い、蝶を描いた図版の大部分は珍しい植物とともに描かれた。中国の昆虫に関する著書は、イギリスから清国への初の使節を務めた、ジョージ・マカートニーから標本と資料を入手した。インドの昆虫の標本や資料の入手元は不明であるが、インドの昆虫を扱った最初の博物書となった。

高価な標本の購入や、ドノヴァンに言わせると悪徳出版社との取引によって、またナポレオン戦争の後のイギリスの経済の衰退によって、資金を使い果たし、1817年には博物館を閉鎖し、1818年にはコレクションをオークションにかけることになった。出版は継続したが、財政状態は悪化し、1833年には出版社と書店を相手に訴訟を起こした。訴訟も成功せず、困窮のうちに没した。

著書の画像


「Edward Donovan」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Edward Donovan」の関連用語

Edward Donovanのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Edward Donovanのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエドワード・ドノヴァン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS