エコミラとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > エコミラの意味・解説 

エコミラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/13 14:06 UTC 版)

エコミラ(ecomira)
エコミラ本体
種類 空調用電子デバイス
発売開始年 2013年
会社名 株式会社HR
ブランド名 エコミラ
生産状況 生産中
販売元 株式会社HR
ウェブサイト ecomira.co.jp
テンプレートを表示

エコミラ(英語表記:ecomira)は、日本の株式会社HR(本社:大阪府大阪市西区北堀江1-6-24-801)が開発・製造・販売する、業務用空調設備向けの省エネルギー制御装置である。

空調機器(主に室外機・コンプレッサー)を停止させずに運転条件や出力を最適化し、快適性を維持しながら電力使用量を抑制する方式を採用している。

概要

エコミラは既存の空調室外機に後付けで接続し、運転を自動制御するアドオン型の省エネ装置である。 従来の「停止/再起動」型制御と異なり、運転を継続したまま出力を制御することで、電力ピークの抑制や消費電力量の削減を行う。 関西電力グループの導入事例では、商業施設(上新電機店舗)において、需要応答(Demand Response, DR)対応の自動制御装置として採用されている。[1]

技術・特徴

  • 空調を停止せずに、モーター回転数や出力を制御する省エネ方式。
  • 室外機・コンプレッサーの起動負荷を抑制し、室内温度変動を小さく保つ制御。
  • 需要応答(DR)発動時には、自動的に空調出力を調整し、ピークカットを行う。
  • 業界団体資料では「既存の室外機保証とメンテナンスを継続できる制御装置」とされている。[2]
  • 大阪産業創造館の事業情報サイト「Bplatz」では、エコミラについて「空調コストを抑え、地球温暖化防止にも貢献する装置」として紹介されている。同記事では、空調機の停止・再起動を繰り返さずに出力を制御する独自方式により、省エネと快適性を両立させる点が説明されている。[3]

導入事例

関西電力のVPP(仮想発電所)実証事業において、上新電機の商業施設で採用された事例が報告されている。[1]

特許

網島弘幸(株式会社HR)名義で登録された日本国内特許には以下のものがある。 出典は特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)。[4]

  • 特許第6205475号 「省エネルギーシステム」[5]
  • 特許第6280279号 「デマンドレスポンスにおける電力管理方法および電力管理装置」[6]
  • 特許第6300391号 「電力管理方法および電力管理装置」[7]
  • 特許第6903599号 「電力管理方法および電力管理装置」[8]
  • 特許第6919995号 「デマンドレスポンスにおける電力管理方法および電力管理装置」[9]
  • 特許第7584911号 「電力管理装置および電力管理方法」[10]

公的機関・自治体による紹介

  • 大阪府「おおさかエネマネ普及促進事業」登録事業者として紹介されており、公式資料では「エアコンを止めない制御による省エネ装置」と説明されている。[11]
  • 長野県主催の「環境産業見本市」出展者リストに掲載されている。[12]

受賞・認定

  • 一般財団法人省エネルギーセンター主催「優良省エネルギー設備顕彰」において、2017年度(第34回)改修設備部門 最優秀賞を受賞。[13][14][15]
  • 大阪府「おおさかエネマネ普及促進事業」登録事業者。[11]

メディア掲載

  • 『財界札幌』2017年11月号(ISSN 0916-2364)に導入事例が掲載された。[16]
  • 『日刊工業新聞』「市場をつくる」欄に紹介記事が掲載された。[17]

関連項目

  • 省エネルギー
  • 空調設備
  • デマンドレスポンス
  • エネルギーマネジメントシステム
  • スマートビルディング

外部リンク

  1. ^ a b 上新電機×関西電力ソリューション 事例”. 関西電力 (2023年2月15日). 2025年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月7日閲覧。
  2. ^ 室外機の保証とメンテナンスを継続”. 大阪府 (2017年10月27日). 2025年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月8日閲覧。
  3. ^ 空調コスト抑え、地球温暖化防止にも貢献”. 大阪産業創造館(Bplatz) (2018年1月23日). 2025年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月12日閲覧。
  4. ^ 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  5. ^ 特許第6205475号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  6. ^ 特許第6280279号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  7. ^ 特許第6300391号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  8. ^ 特許第6903599号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  9. ^ 特許第6919995号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  10. ^ 特許第7584911号”. J-PlatPat. 2025年11月6日閲覧。
  11. ^ a b おおさかエネマネ普及促進事業”. 大阪府 (2024年4月10日). 2025年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月7日閲覧。
  12. ^ 第2回 環境産業見本市(出展者リスト)”. 長野県 (2022年6月15日). 2025年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月8日閲覧。
  13. ^ 優良省エネルギー設備顕彰 過去の受賞設備一覧”. 日本冷凍空調設備工業連合会 (2018年3月1日). 2025年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月7日閲覧。
  14. ^ エコミラ・換気省エネインバーター自動コントロールシステム/事例34-1”. 日本冷凍空調設備工業連合会 (2018年10月5日). 2025年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月8日閲覧。
  15. ^ 第34回 優良省エネルギー設備顕彰 受賞設備一覧(PDF)”. 日本冷凍空調設備工業連合会 (2018年10月5日). 2025年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月12日閲覧。
  16. ^ 財界札幌2017年11月に掲載されました!”. 株式会社HR (2017年12月30日). 2025年6月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月7日閲覧。
  17. ^ エコミラが、日刊工業新聞「市場をつくる」に掲載されました。”. 株式会社HR (2018年6月6日). 2022年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月7日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  エコミラのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

エコミラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エコミラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエコミラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS