キュリクス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 19:06 UTC 版)
キュリクス(古希: κύλιξ、kylix)は、ワイン用酒杯の一種で、比較的浅く広がった形状で脚がついており、縁の両端に対称かつ水平の取っ手が出ていることが多い。内側のほぼ平らな円形の部分をトンド(円形の絵画)と呼び、紀元前6世紀や紀元前5世紀の黒絵式陶器や赤絵式陶器では主にそこに絵を描いていた。ワインを注いだ状態では絵が隠れており、飲み干さないと全体を見ることはできない。そこでそれを踏まえ、飲む人を驚かせたり興をそそるような場面を描いたものが多い。その名称はギリシア語でカップを意味し、ラテン語では calix に対応する。英語の "chalice"(聖爵)の語源でもある。
- ^ Mycenaean Pictorial Art and Pottery
- ^ Young, Jenny. The Ceramic Art: A Compendium of the History and Manufacture of Pottery and Porcelain, Harper, 1878
- ^ Austin, Jamie. Terracotta: The beauty of fired earth, Part I, LifeInItaly.com, Retrieved on 2008-03-18.
- ^ Timeline of Art History, The Metropolitan Museum of Art, Retrieved on 2008-03-18.
- ^ Ancient Greek Pottery, Young Aggressive Sincere Organized and United, 2005-01-10.
- 1 キュリクスとは
- 2 キュリクスの概要
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