ワイズマン (装甲騎兵ボトムズ) クエントの地下に住まう神

ワイズマン (装甲騎兵ボトムズ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/05 08:36 UTC 版)

クエントの地下に住まう神

一方、3000年前のクエント人達の弾圧を逃れた異能人達のうち、何人かはクエントの中に身を潜め、類い希なる忍耐力を以て、銀河の支配者たらん野心を抱き続けていた。しかし、クエント人が自らの文明を放棄してしまったことで、再び文明の支配者となる野望は果たせなかった。

そういったクエントに残った者、または、文明を発展させ、再びクエントに戻った異能者達は、別な方法で銀河支配を目論んだ。そして選んだことは、地下に眠る古代テクノロジーを用いて、自分達の肉体と精神を分離させ、原形質保存装置に自らの記憶を集積させ、発展させていくことだった。

こうして自我を持った地下の巨大コンピューターシステムは、「ワイズマン」と自ら名乗り、クエントの地下に潜みつつ、各星系で起こる戦いや戦争を遂行することとなった。

これには異能者の銀河支配という目論みの他に、自身達異能者を生み出す要因は、戦いの中にこそあるという思想からである。これは教義として、後にマーティアルの信仰方式の源流でもある。

ワイズマンとなった異能者達は各星系に干渉し、自らが築き上げ、発展してきた文明に更にカンフル剤である「闘争」を注入し、やがて各星系はアストラギウス銀河を分ける二大勢力であるバララントとギルガメスを生み出し、さらなる闘争を呼んでいった。しかし、その影にあるのがワイズマンであることを知る者は、ほとんどおらず、長い時と記憶の風化もそれに拍車をかけた。

「神の手足」と「神の目」

ワイズマンは、自らの野望と目的達成のため、指令を伝えるに相応しい人材を選出した。それが元ギルガメス軍少将であるアルベルト・キリィと、同軍情報将校のジャン・ポール・ロッチナであった。

ワイズマンは二人に命じ、それぞれの動向を促すために指示を与え、キリィにはマーティアルの神官達を選出させ、自らの戦争計画や任務遂行をスムーズにするために秘密結社を設立させた。そして、秘密結社にパーフェクトソルジャー(PS)の奪取、及び研究を独自に行わせ、各国への兵器提供なども影で行わせた。この秘密結社やその母体であるマーティアルのスポンサーであるウットヘルト社も絡んでいるとされている。

こうしたキリィの秘密結社の行動は、ワイズマンの目論見を行わせる働きを発揮し、「神の手足」とも呼ばれるようになった。一方、「神の目」であるロッチナには、時にギルガメス軍人として、ギルガメスの内情を探らせ、また、バララント内においても、バララントの動向を知るだけでなく、バララント軍人として活動させていた。

その中で神の手足と神の目へのワイズマンの指示は、一人の人物に向けられていく。

後継者

ワイズマンは戦争による混乱と破壊の中で、自らの力を持つ超人を生み出そうとしていた。それが異能者と呼ばれる自分が取り込んでいった者達の力を持つ者達だが、そんな中で生まれたのがギルガメス軍ATパイロットであるキリコ・キュービィーであった。

キリコはやがて、ワイズマンによって見いだされた後、ヨラン・ペールゼンによって、メルキア戦略装甲騎兵団特殊任務班X-1(レッドショルダー)に入隊させられ、様々なワイズマンによる干渉を受けていく。250億分の1の確率で生まれる異能生存体としての力を様々に試され、多くの戦場で戦い、ついにはPSであるイプシロンを倒すまでの力を発揮するまでとなった。

そのキリコの行く手を阻む形で秘密結社が、キリコの動向を監視する目的でロッチナが差し向けられ、やがてキリコ本人が、ワイズマンの後継者であることを自覚していく。




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