リースの拡張定理 系:クレインの拡張定理

リースの拡張定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/26 01:04 UTC 版)

系:クレインの拡張定理

E線型空間とし、K ⊂ E凸錐とする。R x + K = E を満たすものとして x ∈ E/(−K) を定める。このとき、ある K-正線型汎函数 φE → R が存在して φ(x) > 0 となる。

ハーン=バナッハの定理との関係

ハーン=バナッハの定理は、リースの拡張定理より導出することが出来る。

V を線型空間とし、NV 上の劣線型函数とする。φ は部分空間 U ⊂ V 上の汎函数で N によって支配されるもの、すなわち

が成立するものとする。ハーン=バナッハの定理では、この φN によって支配される V 上のある線型汎函数へ拡張できることが主張されている。

この事実をリースの拡張定理より導くために、凸錐 K ⊂ R×V を次のように定める。

R×U 上の汎函数 φ1 を次で定める。

φ1K-正であり、K + (R × U) = R × V となることが分かる。したがって φ1R×V 上の K-正汎函数 ψ1 に拡張することが出来る。このとき

が求める φ の拡張である。実際、ψ(x) > N(x) であるなら (N(x), x) ∈ K が得られるが、これは

となり、矛盾が生じる。




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