ハイイロアザラシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/23 17:09 UTC 版)
生態
タラなどの魚を餌としていると長年考えられてきたが、近年の目撃報告や解剖結果から、ネズミイルカやゼニガタアザラシなどの魚以外のより大きな生物を捕食していると考えられるようになってきた[1]。また、研究者によって共食いすることが観察されている[2]。
生息数増加の問題
近年、北大西洋の西側ではハイイロアザラシの生息数が増加している。カナダではハイイロアザラシを駆除する要望が出されたが、現時点[いつ?]では実施される予定はない。
アメリカにおいても同様に生息数が増加しているが、数年来、海棲哺乳類保護条令(Marine Mammals Protection Act)により保護されており、ハイイロアザラシに危害を加えることは依然として違法である。条令が実施される前は、メーン州にわずかな数の営巣地(コロニー)が見られるのみであった。しかし、今日では、ニューヨーク州やニュージャージー州近くの海岸でも増加しており、営巣地はどんどん南下している。アメリカにおいても、近いうちにアザラシ猟が解禁されるということはなさそうである。
日本沿岸での観察記録
2006年に秋田県雄物川河口で観察された小型のアザラシが、その形状から幼年期のハイイロアザラシであるといわれている。上記にあるように、一般的にハイイロアザラシは日本沿岸には生息しないため、たいへんめずらしい観測例である。通称「おもちゃん」。
注釈
- ^ 「イルカ襲う、つぶらな瞳の無慈悲なアザラシ」 - NATIONAL GEOGRAPHIC
- ^ “アザラシが子アザラシを食べる、「共食い」現場を論文に詳述” (日本語). natgeo.nikkeibp.co.jp. 2020年10月7日閲覧。
固有名詞の分類
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