サーマルサイクラー サーマルサイクラーの概要

サーマルサイクラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/30 19:25 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
エッペンドルフ社のサーマルサイクラー。加熱蓋のためブロックは見えない。

初期のサーマルサイクラーではクレノウ断片を用いてDNAを複製していた。クレノウ断片はDNAを解離させるための加熱により失活するため、加熱後にピペットで追加しなければならなかった。その後はTaqポリメラーゼなどの耐熱性酵素の開発により、ブロック温度の上下のみで単純に複製できるようになった。

最近のサーマルサイクラーでは反応チューブの蓋を加熱する「加熱蓋」がついているものもある。これは反応液がチューブ内で気化して反応条件が変わるのを防ぐためである。以前はPCR用のオイルを反応液の上に置き、気化できないようにしていたが、加熱蓋によりこの手間が省けるようになった。また複数のサーマルブロックを持ち、それぞれに異なるプログラムができるものや、ブロックに温度勾配をつけチューブにより異なる反応温度を設定できるものもある。


  1. ^ Weier, H.U.; Gray, J.W. (1988), “A programmable system to perform the polymerase chain reaction”, DNA 7 (6): 441–7, PMID 3203600 


「サーマルサイクラー」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サーマルサイクラー」の関連用語

サーマルサイクラーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サーマルサイクラーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサーマルサイクラー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS