ある画家の数奇な運命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/06/22 06:17 UTC 版)
評価
ゲルハルト・リヒターの反応
監督・脚本のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクからの取材要請に対してゲルハルト・リヒターは全面的に協力していたが、完成した映画の予告編を観て大いに気分を害し、あまりに「大仰」で「スリラーとしての脚色が過剰」だとこき下ろしただけでなく、怒りのあまり、映画に関する資料に目も向けられないとしている[8]。
観客の反応
プレミア上映は第75回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で行われ、観客からは13分のスタンディングオベーションを受けた[9]。またその他多数の映画祭で観客賞を獲得しており、そのほとんどではヴェネツィアと同じ作品と競っていた[10][11]。
映画人の反応
『エクソシスト』の監督であるウィリアム・フリードキンは「『ある画家の数奇な運命』は私がこれまで見た中で最高の映画の1つだ。傑作だ」と評した[12]。また『イカとクジラ』のプロデューサーであるミランダ・ベイリーも「『ある画家の数奇な運命』は私の人生で見た中で最高の映画だ」と評した[13]。
批評家の反応
レビュー集積サイトのRotten Tomatoesでは136件のレビューで支持率は76%、平均点は7.36/10となっており、批評家の一致した見解は「『ある画家の数奇な運命』の長い上映時間は、信じられないような人生についての魅力的な物語、そしてそんな人生を送った類いまれな芸術家が受けたインパクトで満ちている。」である[14]。またMetacriticでは28件のレビューで加重平均値は68/100と示されている[15]。
受賞とノミネート
| 映画祭・賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
|---|---|---|---|
| ヴェネツィア国際映画祭 | 金獅子賞 | フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク | ノミネート |
| Leoncino d'Oro Agiscuola Award | フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク | 受賞 | |
| ゴールデングローブ賞 | 外国語映画賞 | 『ある画家の数奇な運命』 | ノミネート |
| アカデミー賞 | 外国語映画賞 | 『ある画家の数奇な運命』 | ノミネート |
| 撮影賞 | キャレブ・デシャネル | ノミネート |
- ^ “Never Look Away (Germany)” (英語). Box Office Mojo. 2020年8月1日閲覧。
- ^ “Never Look Away” (英語). Box Office Mojo. 2020年8月1日閲覧。
- ^ “現代美術の巨匠、ゲルハルト・リヒターの半⽣を描く 『ある画家の数奇な運命』今秋公開へ”. リアルサウンド 映画部. (2020年6月22日) 2020年8月1日閲覧。
- ^ “映画『ある画家の数奇な運命』公式サイト”. 2020年8月1日閲覧。
- ^ Anderson, Ariston (2018年7月25日). “Venice to Kick Off Awards Season With New Films From Coen Brothers, Luca Guadagnino and Alfonso Cuaron” (英語). The Hollywood Reporter 2018年7月25日閲覧。
- ^ Vivarelli, Nick (2018年7月25日). “Venice Film Festival Lineup: Heavy on Award Hopefuls, Netflix and Star Power” (英語). Variety 2018年7月25日閲覧。
- ^ “Oscars 2019: The nominees in full” (英語). BBC News. (2019年2月25日) 2019年1月22日閲覧。
- ^ 林峻 (2020年10月13日). “主人公のモデルとなった画家リヒターが激怒 |映画『ある画家の数奇な運命』について”. Indie Tokyo 2021年9月9日閲覧。
- ^ Körzdörfer, Norbert (2018年9月5日). “Filmpremiere "Werk ohne Autor": Florian Henckel von Donnersmarck ist der Löwe von Venedig” (ドイツ語). オリジナルの2019年4月19日時点におけるアーカイブ。 2019年4月9日閲覧。
- ^ “Programma | Leiden International Film Festival” (オランダ語). liff.nl. 2019年4月9日閲覧。
- ^ “ACADEMY SCREENINGS 2018” (英語). Aspen Film. 2019年4月9日閲覧。
- ^ Johnson, G. Allen (2019年2月12日). “'Never Look Away': a sweeping but flawed epic inspired by Gerhard Richter” (英語). Datebook - San Francisco Arts & Entertainment Guide 2019年4月9日閲覧。
- ^ “Miranda Bailey interviewed at the 44th Los Angeles Film Critics Association Awards #LAFCA2019” (英語). YouTube. Red Carpet Report on Mingle Media TV (2019年1月13日). 2019年4月10日閲覧。
- ^ “Never Look Away (2019)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年8月1日閲覧。
- ^ “Critic Reviews for Never Look Away” (英語). Metacritic. 2019年9月20日閲覧。
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