阿部定とは? わかりやすく解説

阿部定

読み方:アベサダ(abesada)

作者 関根弘

初出 昭和46年

ジャンル 詩集


阿部定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 06:19 UTC 版)

阿部 定(あべ さだ、1905年明治38年〉5月28日 - 没年不明[3])は、1936年5月に愛人を殺害し、切断した性器を持ち去って大きな話題となった事件(阿部定事件)で知られる女性。


注釈

  1. ^ 性病検査のこと。当時、娼妓には毎月一回の性病検査が義務付けられていたが、芸者は任意であった。
  2. ^ 文献によっては「満佐喜」。当時の電話番号簿では「まさき」。担当した裁判官の著書に事件の判決文が引用されており、判決文では「変体仮名の満左喜」で表記されている(細谷啓次郎『どてら裁判』(森脇文庫、1956年)p94)。
  3. ^ 身延に身を寄せたとの説もあるが不明。堀ノ内雅一『阿部定正伝』p213でも事件後の消息は不明としている。
  4. ^ これらの証拠物は1947年に警察の犯罪防止キャンペーンの防犯博覧会で、ホルマリン漬けの石田吉蔵の男根と共に一般展示されたことがある。
  5. ^ 竹内はゾルゲ事件などを担当し、後に日本弁護士会会長を務めた人物。終戦後も定と交流があった。
  6. ^ 抽選に外れた者は同日行われていた帝人事件の公判を傍聴したが、「面白くない」と中座するものがほとんどであったという。
  7. ^ 名誉毀損問題に当たる箇所は39箇所であった。
  8. ^ 島田は、阿部定事件の日、偶然にも待合茶屋「満左喜」の隣の部屋に宿泊していた。島田の妻もまた戦争で家族を亡くし、姉の嫁ぎ先の川口市にいた頃、定によく遊んでもらっていた。
  9. ^ 浅香の両親は神田新銀町に住んでおり、定は2人を「兄さん」「姉さん」と呼ぶほど仲が良かったが、少女時代に金を盗みに入っていた。一部始終を近所の人に見られており定は謝罪するが、当時裕福であった夫妻は「出世払いでいい」と不問にし、詫び状を一筆書かせたエピソードがある。
  10. ^ 浅香の生前最後のテレビ出演は、没後の2020年12月22日に放送された「アナザーストーリーズ『阿部定事件 〜昭和を生きた妖婦の素顔〜』」(NHK BSプレミアム)。収録は10月8日、生前の阿部定を知る人物として自宅で証言した。

出典

  1. ^ a b c d 『戦前昭和の猟奇事件』117 - 152頁。
  2. ^ a b c d “阿部定がいた元遊郭取り壊しへ 「大正楼」倒壊の危険性高く”. 丹波新聞. (2019年2月26日). https://tanba.jp/2019/02/%E9%98%BF%E9%83%A8%E5%AE%9A%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%9F%E5%85%83%E9%81%8A%E9%83%AD%E5%8F%96%E3%82%8A%E5%A3%8A%E3%81%97%E3%81%B8%E3%80%80%E3%80%8C%E5%A4%A7%E6%AD%A3%E6%A5%BC%E3%80%8D%E5%80%92%E5%A3%8A/ 2020年5月23日閲覧。 
  3. ^ a b 阿部 定とはコトバンク。2019年5月12日閲覧。
  4. ^ “篠山市で行政代執行 元遊郭の空き家を強制撤去”. サンテレビ. (2019年2月27日). オリジナルの2020年7月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200717042235/http://sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2019/02/27/6742/ 2020年5月23日閲覧。 
  5. ^ 堀ノ内雅一『阿部定正伝』p421に、石田の墓は専光寺にあったが後に無縁塔に祀られた旨の記述がある。渡辺豪によれば、石田家の菩提寺は西光寺だったが廃寺となり、隣接する専光寺が墓地を管理している。石田家の墓所は後に長野に移されたとのことである(『秘本阿部お定』解説)。
  6. ^ 村松常雄博士による精神鑑定書は福島章他編『日本の精神鑑定』(みすず書房、1973年)所収。
  7. ^ お定はこっそり栃木女監に送られ服役『東京日日新聞』(昭和12年2月14日)『昭和ニュース辞典第6巻 昭和12年-昭和13年』p232 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  8. ^ お定は宮津刑務所に移される『大阪毎日新聞』(昭和12年6月19日)『昭和ニュース辞典第6巻 昭和12年-昭和13年』p232 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  9. ^ お定、刑期満了で出所(昭和16年5月18日 朝日新聞(夕刊))『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p225 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  10. ^ “阿部定と石田吉蔵―東京・尾久/浅草 - 愛の旅人”. 朝日新聞. (2006年6月10日). http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200606100158.html 2021年5月22日閲覧。 
  11. ^ 元祖“チン切り” 阿部定の知られざる晩年”. 東京スポーツ (2016年1月23日). 2021年6月18日閲覧。
  12. ^ 『阿部定手記』(中公文庫、1998年)、『阿部定伝説 (ちくま文庫、1998年)や『新評』1970年10月号 [1](国会図書館デジタルコレクション、ログイン必要)などに収録。
  13. ^ 中澤, 千磨夫、ナカザワ, チマオ、Nakazawa, Chimao「阿部定年譜 (予審訊問調書による)」『北海道武蔵女子短期大学紀要』第(31)巻、1999年3月31日、21–52頁、ISSN 0389-9586 
  14. ^ 安藤玉恵を生んだ町、尾久を歩く~阿部定はここにいた <ひとり芝居『切断』上演再開記念特別企画>”. SPICE(イープラス) (2021年4月12日). 2022年5月7日閲覧。
  15. ^ “きりたんぽ=阿部定 秋田県が番組タイトルに抗議”. 日刊スポーツ. (2017年3月9日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1789556.html 2022年5月7日閲覧。 
  16. ^ “五輪おじさん、阿部定とも知り合いだった”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2019年3月18日). https://hochi.news/articles/20190318-OHT1T50170.html 2019年3月19日閲覧。 
  17. ^ “浅香光代さん“昭和の妖婦”阿部定語る「女は弱い」”. 日刊スポーツ. (2020年12月22日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202012220001021.html 
  18. ^ a b 馬飼野元宏「大林宣彦インタビュー 『インディーズ歴60年の技を見せてやろうと思ったんだ』」『映画秘宝』2005年2月号、洋泉社、72–75頁。 


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阿部定

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トマソン」の記事における「阿部定」の解説

途中で切られ電信柱の跡。命名阿部定事件より。平面状の原爆タイプ広義では地層物件含まれる

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