金勝一とは? わかりやすく解説

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大韓航空機爆破事件

(金勝一 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 15:28 UTC 版)

大韓航空機爆破事件(だいかんこうくうきばくはじけん、: 대한항공 858편 폭파 사건)は、1987年11月29日韓国大韓航空所属の旅客機が、北朝鮮工作員によって飛行中に爆破されたテロ事件である。


注釈

  1. ^ 2006年に金属探知機による海底の再調査が行われ水中の残骸位置が特定された。
  2. ^ 発注・受領が大韓航空経由で行われたため、モデルネームは-3B5Cとなっている。なお、大韓航空のほかの707は中古機のため、同機がこのモデルネームを持つ唯一の707でもあった。
  3. ^ エア・インディア182便爆破事件など
  4. ^ 事件の3年前の1984年8月、金勝一と金賢姫は一度ペアを組まされ[5]、金賢姫が勝一を「おとうさん」と呼んで親子を偽装し、すべての会話を日本語で話すことを原則として、「蜂谷真一」「蜂谷真由美」名義の偽造の日本旅券でソ連[6]ハンガリーオーストリアデンマーク[7]西ドイツスイスフランスを周遊する日本人観光客の父娘として行動している[8]。賢姫は9月には金勝一とパリで別れて、その後、香港からマカオ広州北京を経て10月に平壌にもどった[9]
  5. ^ 尋問に対し「不知道!(知らない!)」と中国語で返答するなどしており、これは当時の日本のニュースでも報じられた。
  6. ^ 取調官に出身地を聞かれた金賢姫は黒竜江省「五常市」と繰り返し答えたが、当時は五常ではなく五常であったため、嘘が見破られることとなった[19]。ちなみに五常県が五常市に移行したのは事件から6年後の1993年の事である。また、金賢姫の話す中国語広東省訛りであったことも、「黒竜江省(同地は北京語圏)出身」が嘘であることが見破られるきっかけになった[19]。2010年(平成22年)放映の『大韓航空機爆破23年目の真実〜独占金賢姫11時間の告白&完全再現ドラマ・私はこうして女テロリストになった…』では、金賢姫の証言にもとづいて、このシーンが描かれていた。
  7. ^ 金賢姫は、「金玉花」の名をあたえられ、金淑姫と何度もペアを組まされ、彼女と同居しながらの工作員教育を受けた[41]
  8. ^ 泣き叫ぶ遺族を前にして、彼女は「ただ、自分が死ぬことだけが、彼らの恨(ハン)をはらしてあげる唯一の道だ」と考えたという[50]。北朝鮮に残した家族の顔が走馬灯のように流れ、涙がとめどなく流れたが、その後はかえってさっぱりした心境になったという[50]
  9. ^ 1987年当時の「韓国政府の自作自演」による捏造説であるが、韓国の中央日報は、政府から圧力を受けたとする金の主張が真実であれば、前政権の誰かがあおった疑いがある[58] と主張している。なお、韓国では「北朝鮮寄りの理念を拡散させた」場合には、国家保安法によって処罰される可能性がある。しかしながら文在寅政権下では、従北勢力が何らかの批判にさらされる状況下にはなく、却って金が「本事件を韓国当局の陰謀である」と唱える従北勢力を批判したことが、名誉毀損として刑事事件化する事態に陥っている。

出典

  1. ^ a b 朝日新聞 1987年(昭和62年)12月3日
  2. ^ 朝日新聞 1987年(昭和62年)12月4日
  3. ^ 朝日新聞 1988年(昭和63年)1月19日
  4. ^ a b c d e f g h i 『家族』(2003)pp.246-247
  5. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.199-200
  6. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.207-208
  7. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.213-214
  8. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.217-218
  9. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.218-224
  10. ^ 朝日新聞 1987年(昭和62年)12月6日朝刊
  11. ^ 砂川(2003)
  12. ^ 金賢姫キム・ヒョンヒ大韓航空機爆破事件-北朝鮮のシナリオ - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇”. テレビドラマデータベース. 2021年11月16日閲覧。
  13. ^ 朝日新聞 1987年(昭和62年)12月15日
  14. ^ 朝日新聞 1987年(昭和62年)12月5日
  15. ^ #村野『明治・大正・昭和・平成 事件・犯罪大事典』(2002)p.431
  16. ^ 佐々(1999)
  17. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(上)』(1991)pp.24-26
  18. ^ a b 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(上)』(1991)pp.35-36
  19. ^ a b 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(上)』(1991)pp.122-123
  20. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(上)』(1991)p.124
  21. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(上)』(1991)pp.132-146
  22. ^ “大韓航空機爆破やソウル五輪で新事実 韓国が外交文書公開” (日本語). 聯合ニュース. (2019年3月31日). https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190331000200882?section=politics/index 2019年3月31日閲覧。 
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  34. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.170-189
  35. ^ 金賢姫『金賢姫全告白 いま、女として(下)』(1991)pp.211-220
  36. ^ a b c d e f 西岡(2002)pp.162-165
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  56. ^ 中央日報 2009年3月11日社説
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  59. ^ 金賢姫の家族が清津にいる”. アジアプレス・ネットワーク. 2012年2月8日閲覧。
  60. ^ “韓国警察 金賢姫元死刑囚への捜査に着手=遺族の名誉毀損容疑” (日本語). 聯合ニュース. (2018年7月26日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/07/26/0200000000AJP20180726000200882.HTML 2018年8月28日閲覧。 
  61. ^ 한겨레. “「大韓航空機爆破事件」遺族ら、金賢姫を告訴…「私たちを北朝鮮追従者と罵倒」”. http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31192.html 2018年8月28日閲覧。 
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  65. ^ 朝日新聞 1988年(昭和63年)5月29日
  66. ^ “韓国政府、33年前の「金賢姫大韓航空機テロ」も再調査か” (日本語). 朝鮮日報. (2020年5月22日). http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/22/2020052280085.html 2020年5月23日閲覧。 
  67. ^ 金賢姫キム・ヒョンヒ大韓航空機爆破事件-北朝鮮のシナリオ - テレビドラマデータベース
  68. ^ 金賢姫を捕らえた男たち - テレビドラマデータベース
  69. ^ 大韓航空機爆破23年目の真実 - テレビドラマデータベース
  70. ^ 番組ホームページ
  71. ^ "ワールド極限ミステリー★北朝鮮スパイ金賢姫告白…大韓航空機爆破&愛した人は韓国人". TVでた蔵. ワイヤーアクション. 2023年11月19日閲覧





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