野辺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/28 03:53 UTC 版)
『野辺』(のべ、野邊、英: The Fields)は、日本の洋画家黒田清輝が1907年(明治40年)に描いた絵画[1][2]。草原の上に仰向けに寝そべりながら、左手に持った一輪の花を見つめている裸婦の上半身が描かれている[2]。裸体画表現が日本で受容されるきっかけとなった作品とされる[3]。黒田の後期の代表作の1つともされる[4]。カンヴァスに油彩。縦53.0センチメートル、横71.3センチメートル[5]。英語では “On the Grass” とも表記される[5]。神奈川県箱根町のポーラ美術館に所蔵されている[6]。ポプラの木が点在している野原の風景を描いた黒田の『野辺』(野邊)は、同名の異なる作品[7]。
- ^ 隈元 1971, p. 72.
- ^ a b c d e f g h i j k 隈元 1943, p. 3.
- ^ a b c d e f g h i j k l 鈴木有 (2020年12月10日). “幻の裸婦像-120年ぶり展示”. 日本放送協会. 2021年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月3日閲覧。
- ^ 清水友美. “黒田清輝「野辺」に託された真意”. 美術史学会. 2022年11月3日閲覧。
- ^ a b c d 三輪 1987, p. 14.
- ^ a b c “野辺”. ポーラ美術館. 2022年11月3日閲覧。
- ^ 隈元 1955, p. 33.
- ^ 清水 2016, p. 13.
- ^ 三輪 1997, p. 91.
- ^ 隈元 1943, p. 4.
- ^ 植野 1993, p. 39.
- ^ “《野辺》画稿”. 文化庁. 2022年11月3日閲覧。
- ^ 和田 1925, p. 9.
- ^ 田中淳. “黒田清輝「菊」の光学調査 菊花に覆われた未完の武者絵”. 東京文化財研究所. 2022年11月3日閲覧。
- ^ 荒屋鋪 2005, p. 205.
- ^ a b c d e 鈴木 1976, p. 97.
- ^ a b 三輪 1997, p. 48.
- ^ a b 三浦 2021, p. 417.
- ^ “ラファエル・コランと黒田清輝―120年目の邂逅”. ポーラ美術館. 2022年11月3日閲覧。
“Raphaël Collin and Kuroda Seiki: 120 Year Reunion”. ポーラ美術館. 2022年11月3日閲覧。 - ^ 三浦 2021, p. 417,418.
- ^ a b c d 岡部匡志 (2020年12月30日). “探訪・箱根① ポーラ美術館 洋画にみる文化の受容と血肉化の苦闘、そして成果”. 美術展ナビ. 2022年11月3日閲覧。
- ^ 森村泰昌 (2020年11月10日). “日本とフランスの “美の往還”に迫る「CONNECTIONS―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」展 美術家の森村泰昌が語る日本人が抱いた西洋への憧れ”. TOKION. 2022年11月3日閲覧。
- ^ a b 三浦 2021, p. 418.
- ^ “黒田清輝の名画を現代的にアップデート!橋爪 彩「Girls Start the Riot」展で新作展示”. ポーラ美術館 (2017年10月31日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ 蔵屋 2007, p. 72.
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