術中に見つかる破折線、亀裂への対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:48 UTC 版)
「歯根端切除術」の記事における「術中に見つかる破折線、亀裂への対応」の解説
CT撮影は診断上大変重要であるが、CT撮影しても根尖から伸びた破折線や亀裂は術前に診断できない場合があり切開して歯根を目視で確認した際に、歯根先端に亀裂や破折線が伸びている場合がある。歯根端切除術する際にみつかる破折線、亀裂は治療上大きな問題となる。どんなに歯根嚢胞が大きくても歯根先端にのみ問題がある場合は歯根端切除術+逆根管充填(MTAや接着性材料)でほとんどの症例が治癒する。切開後に歯根破折、亀裂がみつかる症例が一定の割合で存在するが、破折や亀裂が存在する場合MTAでの逆根管充填では治癒が難しい。破折線が短ければ逆根管充填剤に接着性材料を用いた歯根端切除術で対応できるが、破折線が長い場合は一度抜歯し破折線を接着したのち抜歯窩に戻す意図的再植術が必要となる。意図的再植術の成功率は高いものの一旦抜歯をするためリスクがある。破折歯を治療する方法は事実上意図的再植術しかないが、一定のリスク(抜歯中に歯根が折れてしまったり、再植歯がうまく生着しない等)があるためリスクを覚悟した上で手術を受ける必要がある。
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