石山切とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 石山切の意味・解説 

いしやま‐ぎれ【石山切】

読み方:いしやまぎれ

古筆切(こひつぎれ)の一。昭和4年(1929)西本願寺三十六人集中の「貫之集下」と「伊勢集」の両帖が分割され、それらの断簡をいう。料紙美しいことで有名。


西本願寺本三十六人家集

(石山切 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 05:35 UTC 版)

西本願寺本三十六人家集(にしほんがんじぼん さんじゅうろくにんかしゅう)は、三十六歌仙の和歌を集めた平安時代末期の装飾写本である。三十六人家集のまとまった写本としては最古のもので、国宝に指定されている。京都市・西本願寺浄土真宗本願寺派本願寺)の所蔵である。


注釈

  1. ^ ただし、人麻呂集は、後述する江戸期の書写の際に2帖に分割し書写された。
  2. ^ かつては鎌倉時代の写本と考えられたが、近年は平安時代に遡ると推定される[1]
  3. ^ 補写筆者名については、京都女子大学所蔵の転写本にある「飛鳥井雅章 寛文十年奧書」に基づく[2]
  4. ^ なお、田中親美はこれに先立ち西本願寺本の再発見から暫く後の明治35年から明治40年(1907年)にわたり、分割される前の「貫之集下」「伊勢集」に補写の「兼輔集」を含めた35帖を模写している。現在、そのうち原三渓旧蔵の11帖が東京国立博物館所蔵
  5. ^ 横長の紙を2つ折りにしたものを束ね、折り目の方の各葉を糊で接着する装丁方法。冊子本としては古い形式である。
  6. ^ 色違い、文様違いの複数の料紙を不規則な形に裁断し、つなげて料紙を構成する技法。
  7. ^ 紙に胡粉をひき模様を雲母粉で木版印刷した中国の技法を模倣した日本製の紙。
  8. ^ 厚手の雁皮混合楮紙で「鳥の子紙」とも呼ばれる。
  9. ^ IV類は多少、雑多で他に分類できない分を含む。
  10. ^ 描き模様が共通なのでIV類に分類(江上 1970による)。
  11. ^ 「第X筆」という名称は著者によって異なることもあるので木下政雄[6]に従い漢数字を用いる。
  12. ^ 宮内庁書陵部にある再転写本が伝える建長4年の奥書「承香殿女御御筆云々」に基づく[8][6]
  13. ^ 断簡が発見されたというニュースもある[要出典]
  14. ^ 宮内庁書陵部にある再転写本が伝える建長4年の奥書「蓮華王院宝蔵御本云々」に基づく[6]
  15. ^

    二十日従禁裏以女房法書三十六人家集令拝領門蹟経乗へ以御書被御越候、僧正事来二日以前御申沙汰有度之由被仰候

    [10]
  16. ^ 清正集」と同筆。筆者は藤原行実説がある[1]
  17. ^ 伊勢集、斎宮女御集と同筆。筆者は不明。

出典

  1. ^ a b c 小松茂美(1990)。
  2. ^ a b c 江上(1970)。
  3. ^ 『御影堂平成大修復事業記念 西本願寺展』第109図。
  4. ^ 三十六人集(模本) - ColBase 国立博物館所蔵品統合検索システム
  5. ^ Wescher, Abrams, 1971.
  6. ^ a b c d e 木下政雄、1980年。
  7. ^ 久曽神(1966)
  8. ^ 小松 1969, p. 35.
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 久曾神(2002)。
  10. ^ a b 田中(1934)。
  11. ^ 京都国立博物館蔵「室町切」
  12. ^ 根津美術館蔵「尾形切」
  13. ^ 東京国立博物館蔵「尾形切」
  14. ^ 飯島(1976)p.24。


「西本願寺本三十六人家集」の続きの解説一覧


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「石山切」の関連用語

石山切のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



石山切のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの西本願寺本三十六人家集 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS