森浦湾くじらの海
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森浦湾くじらの海(もりうらわんくじらのうみ)とは、和歌山県東牟婁郡太地町の森浦湾(もりうらわん)に2017年に開設が予定されていたクジラのテーマパーク(観光牧場、サファリパーク)の構想である。「森浦湾鯨の海」と表記されたり、「クジラ牧場」とも呼ばれる。半自然の入り江で、牧場のように、比較的小型の鯨類(ミンククジラ、ゴンドウクジラ、イルカ類)を放し飼いにして、人々が簡単に見られるようにし、また、太地町立くじらの博物館の研究機能を強化する構想である。2004年に公表され、構想全体は30年計画で進められる。この"海の牧場"は、完成すれば世界初とされる。
注釈
- ^ 昔の森浦湾の船舶数は、1818年(文政元年)の『森浦村郷帳』によれば、船数7、網数6であり、1891年(明治24年)には、小船16とある[6]。
- ^ 森浦湾くじらの海開設予定地は、279,000 平方メートル(東京ドームのグラウンドの約 22 倍)の楕円形(765 メートル×404 メートル)をした入江となる[5]。
- ^ 2012年に大隅は、国や県の許可を得てから、ミンククジラを飼育すると述べている[4]。2012年現在、世界のどこにも、ヒゲクジラ類やマッコウクジラなどの大型鯨類を飼育している水族館はない[5]。また、2015年に太地町が和歌山県に届けた動物取扱業登録業者の届け出では、「コビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、マダライルカ、スジイルカのいずれか」と記された[1]。
- ^ 太地には日本鯨類研究所の鮎川実験場から書籍や骨格標本など大型トラック5台分の資料が保管されていた(鮎川は東日本大震災の津波で被害を受けたため)[9]。
- ^ 和歌山県のマスストランディングデータ - 下関鯨類研究室(公益財団法人下関海洋科学アカデミー鯨類研究室)による収集データ。
出典
- ^ a b “第一種動物取扱業登録業者一覧表(新宮市、那智勝浦町、太地町)”. 和歌山県 環境生活部 県民局 食品・生活衛生課 (2015年7月31日). 2015年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月15日閲覧。
- ^ a b c d 森浦湾鯨の海構想概要 太地町くじらと自然公園の町づくり協議会(taiji wnp confeence)web , 2015-8-15閲覧
- ^ a b 大隅2012、11頁
- ^ a b c d 大隅2012、13頁
- ^ a b c d e f 大隅2012、12頁
- ^ a b 蛭子神社(森浦) 和歌山県神社庁 , 2015-8-15閲覧
- ^ 21世紀わかやま Vol.40 - 「森浦湾に真珠を求めて―三幸漁業生産組合」 主任研究員:田中嘉治 , 2003.8 , 和歌山社会経済研究所 , 2015-8-15閲覧
- ^ a b c 和歌山県の地域再生計画一覧表 , 地域再生計画『鯨の民の鯨による町作り計画』(PDF) 和歌山県 , 2015-8-15閲覧
- ^ a b c “「くじらの海」構想、実現へ前進 和歌山・太地町”. (2013年3月10日). オリジナルの2013年9月4日時点におけるアーカイブ。 2015年8月15日閲覧。 , 1頁
- ^ a b “太地に「くじら牧場」構想 湾仕切って放し飼い 和歌山”. 朝日新聞web. (2012年3月16日). オリジナルの2012年3月17日時点におけるアーカイブ。 2015年8月15日閲覧。
- ^ a b c d e “いつでも会える、一緒に泳げる「クジラ牧場」”. 読売新聞web. (2012年2月28日). オリジナルの2012年3月2日時点におけるアーカイブ。 2015年8月15日閲覧。
- ^ “森浦湾観光資源開発事業 〜鯨食文化普及と漁場利用に関する事業〜”. 総務省 人材力向上共同データベース. 2015年8月15日閲覧。
- ^ クジラ料理のレストラン 道の駅「たいじ」整備へ 和歌山・太地町 2015.3.11 , 産経新聞web(産経west) , 2015-8-15閲覧
- ^ a b c d “クジラ牧場、開設に向け調査 太地町”. AGARA紀伊民報. (2013年3月9日). オリジナルの2015年8月21日時点におけるアーカイブ。 2015年8月15日閲覧。
- ^ クジラ牧場 計画中 和歌山・太地町で世界初 2013-10-5 , 東京新聞web , 2015-8-15閲覧
- ^ 大隅2012、11-12頁
- 1 森浦湾くじらの海とは
- 2 森浦湾くじらの海の概要
- 3 脚注
- 森浦湾くじらの海のページへのリンク