朝鮮語新綴字法とは? わかりやすく解説

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朝鮮語新綴字法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/09 00:02 UTC 版)

朝鮮語新綴字法(ちょうせんごしんていじほう、: 조선어 신철자법)は、朝鮮民主主義人民共和国成立前の北朝鮮において朝鮮語文研究会が1948年1月15日に定めた朝鮮語の正書法である。ここでは朝鮮民主主義人民共和国(以下「北」)の現行正書法である「朝鮮語規範集조선말규범집、以下「現行の正書法」)」(1987年制定)と異なる部分を中心に記述し、必要に応じて朝鮮総督府による「諺文綴字法」(1930年制定)、朝鮮語学会(現・ハングル学会)による「朝鮮語綴字法統一案한글 맞춤법 통일안)」(1933年制定)と、大韓民国(以下「南」)の現行正書法である「ハングル正書法한글 맞춤법、以下「南の現行正書法」)」(1988年制定)との違いなどについても言及する。南北の言語的な差異全般については「朝鮮語の南北間差異」を参照。


  1. ^ ここでいう文字改革とは,ばらし書きを指している。即ち,例えば「」という音を表すのに,文字改革前は「」を用いて「」と表記することとならざるを得ないが,文字改革後は,「」を用いて,「ㅏㅇ」のように表記することとなるため,これらの字母は必要なくなるということである。
    なお,「ㅚ,ㅟ」は,標準発音法上単母音として(/ø/,/y/)発音することとなっているため,ばらし書きを導入した場合でも「」を用いた表記によることが出来ず,「ㄷㅟㅅㅟㄷㅏ」のように表記することになるため,正式な字母として存続することとなる(조선 어문 연구회(1949) ‘조선어 철자법의 기초 (4)’、“조선어 연구”第1巻第8号、조선 어문 연구회(고영근編 “조선어 연구 3”、역락출판사、2001 の影印に依拠))。
  2. ^ これは、本綴字法作成の中心者である金枓奉が従前に著した「우리말본」(国語本)での名称と同様である。
  3. ^ なお,「朝鮮語の研究」によれば,「の字を用いずに,純正音のを流用しようとする理論もあるが,これは両唇摩擦のみを表すものであることから,これで硬口蓋摩擦音と発音させるのは音理に反する」としている(조선 어문 연구회(1950) ‘―독자의 질문― 새 자모 ,,ㅿ,ㆆ,,에 대하여’、“조선어 연구”第2巻第2号、조선 어문 연구회(고영근編 “조선어 연구 3”、역락출판사、2001 の影印に依拠))。
  4. ^ ㅎ変格用言の-아/어形については、本綴字法では直接規定していないが、『朝鮮語文法』では、その-아/어形の用例として、p.329「그래서」、p.257「그럼」、p.260「그래」、p.288「그래야만」などがある。
  5. ^ 푸르다〕を/푸를다/,푸르고〕を/푸를고/と発音するなど。
  6. ^ この点について,「ㅂ니다」等の子音語尾は,「朝鮮語の研究」では「」以外の母音語幹用言の後ろでも語幹と分離(가ㅂ니다等)して書かれたのに対して,「朝鮮語の文法」においては「」以外の母音語幹用言の後ろでは語幹のパッチムとして(갑니다等)書かれており,若干の揺れが認められる。
  7. ^ 但し、半母音に続く「-어」形については、後の改正では「-어」と綴ることとされた。


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