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暗闇仕留人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/06 14:32 UTC 版)

必殺シリーズ > 暗闇仕留人
暗闇仕留人
ジャンル 時代劇
放送時間 土曜22:00 - 22:55(55分)
放送期間 1974年6月29日 - 12月28日(27回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 朝日放送松竹
監督 工藤栄一
蔵原惟繕
田中徳三 ほか
脚本 國弘威雄
村尾昭
安倍徹郎 ほか
プロデューサー 山内久司・仲川利久(朝日放送)
櫻井洋三(松竹)
出演者 石坂浩二
近藤洋介
藤田まこと
野川由美子
津坂匡章 ほか
語り:芥川隆行
オープニング 作曲:平尾昌晃「出陣仕留人」
エンディング 西崎みどり旅愁
時代設定 幕末
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暗闇仕留人』(くらやみしとめにん)は、必殺シリーズの4作目として、朝日放送ABC)と京都映画撮影所(現・株式会社松竹京都撮影所)の制作で、1974年6月29日から12月28日にかけてTBS系列(現在とネットワーク編成が異なる)で放送された時代劇。全27話。

目次

概要

必殺シリーズの第4作目、中村主水シリーズの第2作目である。

本作は前作『助け人走る』に引き続き、必殺仕置人殺人事件の影響を受けて、「必殺」をタイトルから外している。しかしながら、『助け人』と異なり、『必殺仕置人』の登場人物である中村主水が登場し、その続編としてコンセプトは初期2作に近い。一方で、主役の糸井貢を通して、悪人とはいえ人を殺めることの意味を問う苦悩も描かれた。仕置行為がどこか矛盾や虚しさを抱えている様に描かれるエピソードも少なくない。結果としてこの矛盾は最終回での貢の死に繋がり、以後の主水のあり方やシリーズに影響を与える。

当初、別の作品が製作される予定であったが、プロデューサーの山内久司が『必殺仕置人』の登場人物である中村主水を「このまま眠らせるのは惜しい」として本作が製作される運びとなった(ただし、主役は糸井貢である)。なお、当初予定した番組は『おしどり右京捕物車』として別枠で制作・放送された。

また、放映開始直前まで『暗闇始末人』というタイトルであったが、時代小説『始末屋卯三郎暗闇草紙』とタイトルが似ていたために作者の結城昌治からタイトル変更の要望を受け、それに応じたという経緯がある。このため、ナレーションでは「仕留人」ではなく「始末人」と呼ばれており、初期の番組紹介でも『暗闇始末人』という名称が見受けられる。

キャスト面では中村主水役の藤田まことの他、主役の糸井貢役に石坂浩二が起用され、もう1人の殺し屋・村雨の大吉役には近藤洋介が選ばれた。当初、大吉役は当時の人気刑事ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ)で山村精一役を演じた露口茂に打診していたが断られていた。次に同番組に出演していた竜雷太に打診を行い、一度了承されたが、大吉が坊主頭と知って断られてしまった[要出典]、。

第1作『必殺仕掛人』から連続出演している津坂匡章野川由美子も起用され、『必殺仕置人』に登場した半次とおきんを演じた。なお、2人は本作を持ってシリーズを降板する。

主題歌の「旅愁」がヒットし、オリコンチャートの上位にランクインした。また、妙心尼の「なりませぬ」という台詞は流行語にもなった。

本作の第5話でシリーズ通算100話目を達成した。

作品内容

あらすじ

黒船来航により不安が広がる幕末の江戸。町奉行所による大々的な夜鷹狩りの最中、関係の無い女髪結い・おその(今出川西紀)が夜鷹として捕らわれた。その場を目撃した村雨の大吉は、同心に斬りつけられるが返り討ちにする。そこへ中村主水が現れ、2人に緊張が走る中、突然、主水に謎の男が襲い掛かる。互角の腕で斬りあう2人の隙を見て大吉は逃げ出し、また、主水の同僚がきたため、謎の男も退散する。

翌日、見回り中の主水は詐欺をしていた半次・おきんと再会し、主水は2人に再び裏の仕事をしないかと持ちかける。2人は承諾するものの人手がおらず、主水は昨夜襲ってきた男と村雨の大吉を誘おうと考える。一方、北町奉行所におそのが夜鷹に間違われ捕まったと訴え出る老人が現れる。奉行所は相手にしないため、主水はこっそり老人を娘に会わせるため牢に連れてくる。しかし、娘は牢におらず、主水は悪事の臭いを嗅ぎ付ける。

やがて、与力の高畑(今井健二)と豪商・近江屋(浜田寅彦)が結託して、妾奉公させるためにおそのを浚ったことがわかる。主水は、大吉と、自分を襲った男・糸井貢を見つけ出し、ことの次第と裏の仕事を持ちかける。元殺し屋の大吉は主水の誘いを受けるが、貢は十手持ちの主水を信用しきれず断る。

主水たちは、おそのが水口藩の屋敷に捕らえられていること割り出すが、その矢先、彼女は殺されてしまう。次第を知ったおそのの父親は、盗みをして5両の金を工面し、恨みを晴らして欲しいと貢に託して奉行所に連行される。貢は預かった金を主水に託すが、仲間になることは断る。

夜。悪人達が集まった料亭で、主水は高畑を、大吉は近江屋を仕留める。貢は実際に殺しを見て、主水を信用し、残る水口藩家老・湯川(西川嘉孝)を仕留める。

翌日。せんの夫の十三回忌が開かれ、離れ離れになっていたりつの妹達がやってくる。出家した次女・たえは情夫の大吉を連れて、三女のあやは夫の貢を連れて。そこで主水・大吉・貢の3人は互いに義兄弟だったことを知り、数奇な巡りあわせを笑いあう。こうして結成されたチームは弱者の恨みを晴らしていく。

最終回

黒船が再襲来し、幕府上層部は開国派と攘夷派で分かれていた。若年寄松平玄蕃頭(戸浦六宏)は開国派の急先鋒であったが、その私生活は堕落しており、悪徳商人・根岸屋(福田豊土)と組んで阿片と女色に溺れていた。松平は海が見たいという理由で、高台から海までにある建物を全て壊すよう命じ、根岸屋の手下たちが強引な立ち退きを迫り始める。

飾り職人の鶴吉(浜村純)は嫌がらせを受けても立ち退きに応じず、やがて家に火をつけられる。それでも立ち退かない鶴吉に業を煮やした根岸屋は、致死量の阿片を吸わせ、溺死に見せかけ殺害する。

鶴吉の娘・おこん(畑村佳代子)は、父の恨みを晴らすべく主水達に殺しを頼む。しかし、殺しの意義に悩んでいた貢は、標的の松平が開明派として信頼していた人物だったこともあって参加を断る。説得を試みる主水と大吉に対し、貢は裏稼業の意味を問うが、満足した答えは得られず、ますます拘泥していく。

やがて、おこうが松平達に殺害され、貢は殺しに参加することを決める。主水と大吉は根岸屋らを仕留め、貢は松平の命を狙う。ところが、「わしを殺せば日本の夜明けが遅れるぞ」という松平の言葉に一瞬躊躇した隙に、貢は返り討ちにあう。主水と大吉は松平を殺し、急いで貢の救命を試みる。大吉の蘇生術で貢は意識を取り戻すが、一言「すまなかったな」と言い残して今度こそ息を引き取る。

主水達は、海の向こうを見たかった貢のために、彼の死体を川へ流す。そして仕留人を解散した。




  1. ^ 1975年3月まではJNNには番販で加盟していた。
  2. ^ 香川県では周辺局で視聴可能だった。


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