大道詰将棋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/05 09:04 UTC 版)
大道詰将棋(だいどうつめしょうぎ・大道棋ともいう)は、道端や縁日などで出題されていた詰将棋である。簡単に詰むように見えて意外な受けがあってなかなか詰まないという特徴がある。
- ^ 本問の場合は▲8四香~▲8八香でも同じ
- ^ △同玉 は▲8三桂不成△8一玉▲8二金打 まで
- ^ △8四香 ならば ▲同香△8三金▲7一歩成△9一玉▲9二香△同玉▲8三桂成。他の駒も同様
- ^ △9三飛と△9三金は▲9一桂成△同玉▲9三香不成△9二合▲8一金(飛)。
△9三銀は▲9一桂成△同玉▲9三香不成△9二合▲8一歩成△同玉▲8二銀。9二の合駒が金か飛車の場合は▲同香成△同玉▲8三銀△9三玉▲8四金(飛車)。
△9三桂は▲9一桂成△同玉▲9三香不成△9二合▲8三桂。
△9三香は▲9一桂成△同玉▲9三香不成△9二合▲8一歩成△同玉▲8三香△7一玉▲8二香成△6一玉▲7二成香。9二の合駒が金か飛車の場合はこの順では詰まないので▲8三香の代わりに▲9二香成として取った駒を打って追う。 - ^ △8四桂▲同香 以下 △8 三金▲同香不成△9二玉▲8二香成△9三玉▲8三金△9四玉▲8四金打△9五玉▲8七桂 まで
- ^ △同玉は▲6四馬
- ^ 合駒が飛車以外だと△同玉▲8六馬△8四玉▲8五香で詰む
- ^ 角以外の駒を合駒すると、以下▲8六馬△8四玉に取った合駒を打って詰む
- ^ 他の合駒でも同じだが、ここでは4手後に△同飛と馬を取ることができる飛車を使う。
- ^ 以下△8四玉▲6二角△7三香▲同銀不成(同角成だと2手後の▲8五香を△同桂と取られる)△同桂▲8五香△9三玉▲7一角成△9二玉▲5二飛成△9一玉▲8二馬まで。▲6二角の他に▲5七角とする順もあり、これも桂馬がいると詰まない。
- ^ 他にも説はある。外部リンクの「大道棋の歴史」を参照
- ^ 『秘伝大道棋』P.80
- ^ 大橋宗桂作とされる。左右逆で、ほぼ同じ配置のものが『象戯力草』第九十番にある。
- ^ 渡瀬荘治郎作『将棋必勝法』第二番。図は大道詰将棋での問題図だが、同書では4手目となる(左右逆)。昭和2年発行の「将棋月報」に、△7一金を△6三銀に変えた図がある。
- ^ 参考文献に挙げた『大道詰将棋の正体』にはこの型が約50問掲載されているが、▲8二銀で始まる物は1問しかない
- ^ 全日本詰将棋連盟の受賞作解説ページ
- ^ 大道棋よもやま話 第2回(『詰将棋パラダイス』2010年11月号に掲載)
- ^ 天野宗歩門下の小林棋好の著書に収録されている
- ^ 双玉の詰将棋に関しては同時期に古関三雄も考案し『詰将棋パラダイス』に発表している。
- ^ 『将棋世界』創刊号(1937年)に、香歩問題型の双玉問題が掲載されている。これは、加藤の双玉問題よりも古い作品である。
- ^ この節の記述は特に記述がない限り「大道棋の歴史」(藤倉満)のWeb版(原典は『大道棋 奇策縦横』に収録)を参考にした。
- ^ 大道棋よもやま話 第21回(『詰将棋パラダイス』2013年12月号に掲載)
- ^ 将棋十局留(野田市立図書館) 詰将棋としてわかりやすいように、同書の図とは先後を逆にして掲載している。
- 1 大道詰将棋とは
- 2 大道詰将棋の概要
- 3 脚注
大道詰将棋(大道棋)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:14 UTC 版)
もともとの意味は、露店などで懸賞と引き替えに客に解かせていた詰将棋。客から見て一見簡単に解けるようで、玉方の意外な応手で難しく作成されており、解くには有段者クラスの実力が要求されるという。転じて、このように作られた詰将棋を総じて大道詰将棋と呼ぶ。双玉問題も多い。作者は大半が不明である。露店などで解かせていたものは熱心なファンなどが記録し、出題されていた3000題ほどのうち、現在では500題近くが残っている。多くは大正時代頃の創作であると考えられているが、まれに大橋宗桂作の「香歩問題」や、高浜禎作の「やりぶすま」などなどのように江戸や明治の将棋棋士が創作した問題も出題されていた。
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