二次元展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/26 03:59 UTC 版)
「薄層クロマトグラフィー」の記事における「二次元展開」の解説
二次元展開(にじげんてんかい)または二次元薄層クロマトグラフィー(にじげんはくそうクロマトグラフィー)は二度展開することにより複雑な混合試料を高度に分離する技法である。 初回の展開は方形のTLC板の角に直交する両辺から溶媒に浸すマージンを適宜あけた隅を原点とし試料を置く。 大別するとスポットの分離を改善するために単一の固定相で初回と次回の展開溶媒を変えて二次元展開する方法と、ストライプ状に二種類(たとえば順相と逆相)の固定相を持つTLC板を用いてそれぞれの固定相で二次元展開する方法がある。 展開溶媒を変える方法では、最初の展開は原点が下になるようにして通常の展開を行う。その結果、TLC板の肩に一直線上にスポットが展開する。TLC板を十分に乾燥させて初回の溶媒の影響を取り除いてから、初回の展開が原点となるように辺を下にして、展開溶媒を変えて次回の展開を行う方法である。 二種類の固定相を持つTLC板の二次元TLCは、一方の固定相は一方の辺から1/5~1/4の幅で塗布されているので、初回の展開はその固定相帯の長辺方向に試料を展開する。次いで初回で展開した固定相を原点として次回の展開を行う。
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