ミコニンファエア
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ミコニンファエア(Myconymphaea)はキックセラ目の菌類の1つ。長い柄の上の頂嚢表面に多数の細長い胞子をつける。イシムカデ類の糞に出現するものであることが明らかとなっている。
注釈
- ^ このグループに特有の胞子形成枝で、その上に偽フィアライドをつけ、その先端から出芽的に単胞子性の分節胞子嚢を形成する。
- ^ 例えば微小であってもキノコであれば野外で目を皿にして探し回れば見つけられる可能性がある。しかしカビは更に小さい上にその構造が虚弱であり、野外で仮に観察できても確保するのはほぼ不可能である。当然それを確保するには培養が必要であるが、土壌に普遍的に存在する落葉や腐植土を基質とするのでなく、そこにごく偏在する特殊な基質を求めるものの場合、土壌サンプルを用いて培養するような通常の方法では出現が期しがたい。したがってその菌が出現する基質が何であるかを知ることはそれを発見することを可能とするか不可能とするかを決める程にきわめて意義が大きい。
出典
- ^ a b c d 栗原 2003, p. 27.
- ^ 栗原 2003, p. 26.
- ^ 栗原 2003, p. 58.
- ^ a b c 高島 勇介, 渡辺 舞, 出川 洋介 (2020). Myconymphaea属菌の発生基質の特定および1未記載種の発見. 日本菌学会第64回大会. P-25. doi:10.11556/msj7abst.64.0_70a。
- ^ a b c 高島 勇介 出川 洋介 (11 January 2020). 玉原高原におけるイシムカデ糞生菌Myconymphaea属菌の探索 (PDF). ぐんまの自然の「いま」を伝える報告会 2019. P66.
- ^ 栗原 2003, p. 29.
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- ^ 栗原 2003, pp. 64–65.
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- ^ a b Yusuke Takashima, Mai Suyama, Kohei Yamamoto, Tomohiko Ri, Kazuhiko Narisawa, Yousuke Degawa (2022). “Revisiting the isolation source after the first discovery: Myconyumphaea yatsukahoi on excrements of Lithobiomorpha (Cilopoda)”. Mycoscience 63 (4): 176–180. doi:10.47371/mycosci.2022.04.003.
- ^ 栗原 2003, p. 33.
- ^ 栗原 祐子, 出川 洋介, 徳増 征二, 原山 重明「Coemansia属菌を始めとしたキクセラ目菌の土壌からの分離法」『日菌報』第49巻、2008年、46-51頁、doi:10.18962/jjom.jjom.H19-04。
- ^ Tomohiko Ri, Mai Suyama, Yusuke Takashima, Kensuke Seto, Yousuke Degawa (2022). “A new genus Unguispora in Kickxellales shows an intermediate lifestyle between saprobic and gut-inhabiting fungi”. Mycologia 114 (6): 934-946. doi:10.1080/00275514.2022.2111052. PMID 36166197.
- 1 ミコニンファエアとは
- 2 ミコニンファエアの概要
- 3 生態的側面
- 4 参考文献
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