トーマス・ヒル・グリーンとは? わかりやすく解説

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トーマス・ヒル・グリーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/24 22:51 UTC 版)

トーマス・ヒル・グリーン(Thomas Hill Green、1836年4月7日 - 1882年3月15日)は、イギリス哲学者


  1. ^ グリーンは経験論の全面批判をしたのではなく、経験論の豊かな内容の中から、理性と欲求、理性と感覚との調和において、建設的に吸収発展させることを意図していた。
  2. ^ グリーンはカント主義者なのか、ヘーゲル主義者なのかに関しては論争がある。河合栄治郎はカント主義者として理解し、その他の研究家はヘーゲル主義として見なしている。河合の見解では、カントは人格主義を説くが、ヘーゲルは説かず、グリーンは人格主義者なので、グリーンはカント主義者であるとする。河合栄治郎『学生に与う』日本評論社、1940年参照。対するヘーゲル主義者と見なす研究家は、グリーンのを前提とした思想をその証拠だとする。注2参照。
  3. ^ 神なしグリーンの解釈代表者は河合栄治郎であり、神ありグリーンの解釈代表者は矢内原忠雄行安茂であり、この二人によって河合は批判された。この問題は研究する側が思想家として発展していくために必要なものだけを研究すればよいのか、あくまで対象者に添ってすべてを余すことなく研究すべきか、の問題でもある。しかし、ある思想家を研究して描かれる思想家像は研究者によってすべて異なっている現状を考えれば、にわかに答えの出しにくい問題ではある。河合栄治郎『トーマス・ヒル・グリーンの思想体系』日本評論社、1930年。矢内原忠雄「自由と自由主義」『矢内原忠雄全集』第16巻、岩波書店、1964年、180-198頁。行安茂『近代日本の思想家とイギリス理想主義』北樹出版、2007年、144-208頁。その対立状況については、青木育志『河合栄治郎の社会思想体系』春風社、2011年、52-53頁。


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