ジェームズ・モリアーティ
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ジェームズ・モリアーティ教授(Professor James Moriarty)は、アーサー・コナン・ドイルの推理小説『シャーロック・ホームズシリーズ』に登場する架空の人物。ホームズシリーズにおける最大の悪役であり、そのピカレスク的キャラクターからホームズの最大の敵役として高い人気と知名度を誇る。21歳にして素晴らしい科学論文を書くほどの高い知的能力をもった、元・大学数学教授という表の顔と、ロンドンに暗躍する悪党一味の統領として奸智を振るい、狙った獲物は必ずしとめる犯罪者という裏の顔の2つを併せ持つ。
- ^ 『小惑星の力学(The Dynamics of an Asteroid)』の内容に関しては、SF作家アイザック・アシモフが自作『黒後家蜘蛛の会』シリーズ中の一編「終局的犯罪」において、「小惑星(群)を作り出すのに必要な力学」、すなわち普通の惑星、はっきり言えば地球を爆砕して無数の小惑星にしてしまう、世界を滅ぼす「終局的犯罪」の研究論文ではなかったかという、SF作家ならではの大胆な考察をしている。
- ^ 原文は「and to come down to London, where he set up as an army coach」。army coachは「軍人相手の家庭教師(個人教師)」や「軍隊関係の教師」などと翻訳されているが、シャーロキアンの植村昌夫は19世紀末のイギリスにおける軍人や教育界の事情から「陸軍士官学校受験予備校の教師」と訳すべきだとしている(『シャーロック・ホームズの愉しみ方』平凡社新書、2011年、243-259頁)。ただし、この植村の主張には、同じシャーロキアンで翻訳家である平山雄一から、当時の資料と照らし合わせてみても予備校形式だけではなく家庭教師もあるため既訳が必ずしも間違っているとは言えない、と真っ向から批判されている([1])。
- ^ a b 鈴木利男「ジェームズ=モリアーティは複合姓」『ホームズまるわかり事典 『緋色の研究』から『ショスコム荘』まで』平賀三郎編著、青弓社、2009年、93-94頁
- ^ ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズ大百科事典』日暮雅通訳、河出書房新社、2002年、359-360頁
- ^ アーサー・コナン・ドイル『四つのサイン』小林司,東山あかね訳、河出書房新社、199。ISBN 4-309-61042-0。 262-263頁(訳者によるあとがき)
- ^ なお、イギリスのグラナダ・テレビが製作した『シャーロック・ホームズの冒険』では、「赤毛連盟」の基本ストーリーは原典と同じ(実行犯も同一)だが黒幕にモリアーティ教授が出てくる。
- ^ トマス・ゲインズバラの『デボンシャー公爵夫人』という肖像画を美術商のウィリアム・アグニューが買い取った直後、彼のギャラリーからこの絵を盗み出し(1876年5月27日)、その後ワースは絵を人質にアグニューに金を請求するが交渉決裂で絵はワースが所持し続け、25年後にピンカートン探偵社が仲介して金と絵の交換が行われた。(1901年)
- ^ Starrett, Vincent (1993). The Private Life of Sherlock Holmes. New York: Otto Penzler Books. p. 141. ISBN 1883402050.
- ^ 『科学探偵シャーロック・ホームズ』J・オブライエン 著、日暮雅通 訳、東京化学同人、2021年、ISBN 978-4-8079-0983-4、p75-77.
- ^ エリオットは1929年に『シャーロック・ホームズ短篇全集』の書評を書いている。モリアーティとマキャヴィティは容姿の説明が共通し、どちらも「犯罪界のナポレオン」と評されている。 - 植村昌夫『シャーロック・ホームズの愉しみ方』平凡社新書、2011年、112-123頁
- 1 ジェームズ・モリアーティとは
- 2 ジェームズ・モリアーティの概要
- 3 関連作品
- 4 関連項目
ジェームズ・モリアーティ
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「ジェームズ・モリアーティシリーズ」の記事における「ジェームズ・モリアーティ」の解説
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ジェームズ・モリアーティ
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「アンデッドガール・マーダーファルス」の記事における「ジェームズ・モリアーティ」の解説
《夜宴》のボス。爬虫類のような落ちくぼんだ目が特徴的な老人。かつていくつもの知的犯罪を立案しロンドンの暗黒面を牛耳った「犯罪のナポレオン」。元数学教授であり、”教授”を自称している。津軽を半人半鬼に変えた張本人。
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ジェームズ・モリアーティ
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「(有) 椎名大百貨店」の記事における「ジェームズ・モリアーティ」の解説
犯罪界のナポレオン。一度はライヘンバッハの滝でホームズに敗れるが、吸血鬼の力を使い復活する。
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ジェームズ・モリアーティ
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「クリスティ・ハイテンション」の記事における「ジェームズ・モリアーティ」の解説
オックスフォード・クライスト・チャーチ・カレッジの数学教授であり、通称も「教授(プロフェッサー)」である。
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