ケシク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 01:56 UTC 版)
ケシク(モンゴル語: Хишиг kešik、中国語: 怯薛)とはモンゴル帝国において君主(カアン)・皇族を昼夜護衛した親衛隊。kešikの意味については諸説あり、「カアンからの恩寵」を意味するという説が一般的であるが、近年では“kešik”は「輪番[制]」を意味する単語であるとする説が唱えられている。史料上では-tei(〜を有する者)を附して「ケシクテイ(Хишигтэн kešiktei 怯薛歹)」とも呼称される。
- ^ 宇野2018,248-254頁
- ^ 訳文は宮2012,39頁より引用
- ^ なお、宮紀子はこの他にも直真(=ičqčin/čiqčin,内左右/帳幕内の左右に控える者)、烏矮真(=iüyčin/uyčin,外左右/帳幕外の左右に控える者)、樸大真(=boqtayčin,檐衣人/衣服を掌る者)、胡洛真(=qorčin,帯仗人/仗を帯びて護衛する者)、拂竹真(=yuzuqčin/bolqučin,偽臺乗駅賤人/駅伝用の車馬を掌る者)、折潰真(=ǰarγučin,為主出受辞人/君主の命令の伝達を掌る者)、附真(=bawurčin,貴人作食人/食事を掌る者)、羊真(=yančin/ǰočin,三公貴人/貴人)という復元案を出しているが、これらの復元案は松井太によって「テュルク語・モンゴル語の文法規則を無視した恣意的な語形成や未在証の形式に基づくものが多い」として批判されている(松井2020,83-92頁)。
- ^ 宮2012,39-40頁
- ^ 本田1991,12頁
- ^ 村上1972,250/254-257頁
- ^ 本田1991,23-25頁
- ^ 箭内1930,221-226頁
- ^ 片山1980,12-30頁
- ^ 高橋2017,222-231頁
- ^ 森平2001
- ^ 片山1980
- ^ 森川1976
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