クロイツ‐ぐん【クロイツ群】
クロイツ群
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クロイツ群(クロイツぐん、Kreutz Sungrazers)とは、近日点が太陽に極めて近い類似の軌道を持つという点で特徴付けられる、サングレーザー(太陽に非常に接近する彗星)の群の1つである。これらは数百年前に分裂した一つの非常に巨大な彗星の破片だと考えられており、これらの彗星の間に関係があることを最初にはっきりと示した天文学者のハインリヒ・クロイツにちなんで命名された[1]。
- ^ a b Sekanina, Zdenek; and Chodas, Paul W. (2004). “Fragmentation hierarchy of bright sungrazing comets and the birth and orbital evolution of the kreutz system. I. Two-superfragment model”. The Astrophysical Journal 607: 620–639. doi:10.1086/383466 .
- ^ a b Sekanina, Zdenek; Chodas, Paul W. (2007). “Fragmentation Hierarchy of Bright Sungrazing Comets and the Birth and Orbital Evolution of the Kreutz System. II. The Case for Cascading Fragmentation”. The Astrophysical Journal 663: 657–676. doi:10.1086/517490 .
- ^ Bailey, M. E.; Chambers, J. E.; Hahn, G. (1992). “Origin of sungrazers – A frequent cometary end-state'”. Astronomy and Astrophysics 257: 315–322 .
- ^ C/2011 W3 (Lovejoy), COMETGRAPHY, Gary W. Kronk
- ^ Sekaina, Zdenek; and Chodas, Paul W. (2002). “Fragmentation of major sungrazing comets C/1970 K1, C/1880 C1, AND C/1843 D1”. The Astrophysical Journal 581: 1389–1398. doi:10.1086/344261 .
クロイツ群
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最も有名なサングレーザーはクロイツ群の彗星であり、これらは全て初めて太陽に近づいた際に崩壊してたくさんの小さな彗星になった一つの巨大彗星に起源を持つ。紀元前371年にアリストテレスとエフォルスが見た極めて明るい彗星はこの親彗星である可能性がある。 1843年と1882年の大彗星、それに1965年の池谷・関彗星は全て元々の彗星の破片だった。これらの彗星はそれぞれ短期間ではあったが昼間でも見えるほど明るくなり、太陽の近くでは満月の明るさすら上回った。 SOHO彗星のうち約90%はクロイツ群に属する彗星だが、それらは全て太陽に突入するか近日点通過の際に完全に破壊されるかした。クロイツ群は事前に推測されていたよりもどうやら遥かに大規模なものらしい。この群に属する巨大な彗星が太陽に接近し、クロイツ群の過去の大彗星のライバルとしてその姿を現すのは時間の問題とされていたが、2011年になってラヴジョイ彗星 (C/2011 W3)が発見され、近日点を過ぎても消滅することなく残って南半球で観測された。
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