アリストテレスの幸福主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/07 16:20 UTC 版)
「幸福主義」の記事における「アリストテレスの幸福主義」の解説
アリストテレスは、われわれが求める「善きもの」には大別すると三種あるととなえる。 そのひとつが「有用さ」である。すなわち、これは他のものを求める手段として役立つよさである。 それに対し、それ自体が目的となるような「善きもの」としては「快楽」がある。しかし、快楽は、アリストテレスによれば、それ自身としても望ましいが、ときとして他のものの手段となるものである。だから快楽は、生活を幸福にするためのものであっても、もっとも価値が高いものとはいえない。 最後に、もっとも価値の高い善きものとしての「最高善」がある。これこそが「幸福」(エウダイモニア)であり、人間を人間たらしめるもの、至上の価値である。それは、人間にのみそなわった理性の活動の完成によって実現する。アリストテレスは、理性の活動とは、人間としての徳(アレテー)の追求であり、テオリア的態度から生まれてくるものであるとした。
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