The Last of Us Part II
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 07:21 UTC 版)
用語
地域
- ジャクソン
- ワイオミング州に位置するエリーらの住まう水力発電所を中心とした居住地。発電設備の復旧成功と住民の増加で前作よりも発展している。作中においては、ジャクソン編では木材運搬用のトラクター以外車は見うけられないので、近隣への移動は馬が利用されている模様。ライトが利用されていることを除いて西部開拓時代の文明レベルの生活を送っている。
- シアトル
- 今作の主な舞台で、隔離地域の一つ。雨が多い街として有名で、作中の天気も大半が雨である。また、都市一つ丸ごとが範囲であるなど前作のボストンより遥かに巨大な隔離地域となっているが、感染封じ込めのための爆撃に加え、FEDRAとWLFの内戦による破壊行為によって建造物は崩落し、あちこちの道路と建物が陥没したり、水没して池や川になって寸断されているなどボストン以上に荒廃している。
- FEDRAでさえ維持・防衛に苦労していた広大さが災いして内戦勝利後のWLFやセラファイトも全域を支配する程のリソースが不足している為、奪還を目指しているものの一時的に放棄された地域も多々あって自然に飲み込まれたり、感染者が跋扈している場所も多い。現在はWLFやセラファイト、感染者による三つ巴の抗争が日夜繰り広げられる危険地帯となっている。
- エリー1日目で登場する、広場にあるオレンジの円形の屋根のFEDRAの垂れ幕がかかった建物は、「ロッテホテル シアトル」である。
- ベインブリッジ島
- ピュージェット湾にある、セラファイトの本拠地の村がある島。シアトル中心部の沖合に位置しており、シアトル水族館のほぼ対岸にある。かつては、製材と造船の中心地として栄えた地である。なお、本作ではベインブリッジ島のみが登場するが、「ベインブリッジアイランド」はワシントン州キットサップ郡にある広大な都市であり、島はまったく同名のベインブリッジアイランドと呼ばれている。
- サンタバーバラ
- カリフォルニア州南部に位置する景勝地として有名な小さな街で、本作の終盤における舞台。シアトルとは違い温暖な気候と爽やかな青空が特徴的な風光明媚な場所であり、軍も足を踏み入れてないため綺麗な風景や自然がそのまま残されているが、シアトルのような破壊は無いながらも街の殆どが放棄されて廃れてしまっている。
- また、現在はラトラーズが実質的に支配しており、街にやって来た何も知らない旅人や流民を奴隷として捕獲しているため、それによって街に住み着いたり集落を築いたりする者はいない。行商人も沿岸部を通り過ぎるだけであり、彼らも「この地は呪われている」として恐れている。
- かつてはこの街のコンスタンス通りにある一軒の家の地下に、再結成されたファイアフライの中継基地が存在していた。しかし、中継基地は全て引き払って人員も本部に撤収することが決まったために放棄されており、アビー達が辿り着いた頃には使われなくなってからしばらく経った後であった。
- サンタバーバラ駅 ~ ラトラーズ本拠地
- ラトラーズの本拠地のモデルは、ヒルトンのリゾートホテル (Hilton Santa Barbara Beachfront Resort)と思われるが、ドーム状の屋根が追加されているなど建物の形状などはかなり異なっている。また、ゲーム内ではサンタバーバラ駅のすぐ隣のマップとして配置されていたが、実際のヒルトンリゾートホテルはサンタバーバラ駅からは徒歩ルートで1.7キロ(徒歩21分)ほどの距離にある。ヒルトンの手前には、ラストでエリーとアビーが戦った海岸も存在する。
- サンタ・カタリナ島
- サンタバーバラより更に100km以上南東に位置するカリフォルニア州の島。本作ではクリア後のメニュー画面にしか登場せず、カタリーナ島のハミルトンビーチから北北西300mあたりの名もない海岸からアバロン湾方向のアングルと思われる。またドーム型の建物が見えるが、この付近にファイアフライの本拠地があるとされている。
組織
- ワシントン解放戦線(WLF)
- シアトルのスタジアム(ルーメン・フィールドがモデル)とその周辺を本拠地とする政治組織。人間の兵士だけでなく軍用犬も擁することから「ウルフ」の通称を持ち、文明度は高く、スタジアムで自給自足で農作物の生産や牧畜、銃弾の製造なども行っており、軍用車を何台も保有するなど設備も充実している。また、FEDRAを打倒してシアトル隔離地域を解放したレジスタンスを前身としている。所属する兵士には元ファイアフライ関係者も多く、もう一人のプレイアブルキャラクターであるアビーもここに属している。
- また、現在はセラファイトと抗争中で過去にも何度か交戦するも敗れており、一時は休戦協定を結んだものの最近破棄されたようで、今度は本拠地である島を狙った総攻撃を計画して戦力を集結させている。終盤で遂にセラファイトの本拠地へ総攻撃を仕掛けるも、途中で司令官のアイザックを失った事で劣勢に立たされ、最終的には攻撃部隊がほぼ壊滅する大打撃を受けた。
- セラファイト
- シアトル近海の島を本拠地とする宗教団体。「預言者」と呼ばれる女性を神聖視しており、厳格な掟の下で原始的な生活を送っている。また、感染者を悪魔と呼び、長老と呼ばれる権力者達に少女を差し出す児童婚や顔に傷を入れる儀式、異端者の処刑のように野蛮な風習を持つため、カルト集団と見做されており、身体の何処かに傷を持つ事からWLFからは「スカー(Scar)」と言う蔑称で呼ばれている。
- 感染発生前の文明を拒否しており、古い時代のものは触れてはならないものとされているが、ライフルなど近代兵器を扱ったり、高層ビルの屋上に架けられた橋まで登るためのエレベーターの使用は可能など、兵士達は時と場合に応じて例外的に許可されている。また、WLFとは抗争状態にあり、兵力や装備では劣っているものの、巧みな用兵とゲリラ戦術で互角以上に渡り合っている。仲間との合図に口笛を用いている。
- ストーリー終盤には、WLFが島に総攻撃を仕掛けてきた事で全面戦争に突入し、最終的には中枢である大集落「ヘイブン」を含めた島中を焼き払われる大打撃を受けた。
- ラトラーズ
- サンタバーバラの保養所に拠点を持つギャング集団。文明崩壊後の世界にあってフェイスシールド付きのヘルメットやボディアーマー、サプレッサー付きSIG MPXといった近代的な装備を運用しており、電力や食料も潤沢に用意されるなど出自は不明ながら単なる無法者集団に留まらない高い武力を有している。また、多数の流民を捕えて奴隷にしている他、見せしめも兼ねて感染した脱走者を鎖で繋いで番犬代わりにしたり、脱走者や反逆者を海岸で死ぬまで磔のまま放置するなど、無法者らしい残虐な性質を持つ。
- アビーとレブがコンスタンス通りの使われなくなったファイアフライの拠点で本部との通信に成功し、家の外へ出てきたところを奇襲して二人を捕えたが、それを知ったエリーによって襲撃を受け、多くのメンバーを殺害された挙句、エリーとメンバーの一人が揉み合った際に隙を突いた囚人に鍵を奪われて脱走を許してしまう。最終的に、囚人達に武器を奪われて反乱を起こされたことによって壊滅した。
- ファイアフライ
- 前作でマーリーン(声 - 朴璐美 / Merle Dandridge)が率いていた反FEDRA抵抗組織。ユタ州のソルトレイクシティに本拠地を置いていた。リーダーであるマーリーンと医師であるジェリーのほか多数のメンバーがジョエルによって殺害され、エリーも奪還されたことによってワクチン開発の望みが絶たれ、人類が救われる可能性が絶望的となったことから、組織の行く末を決める投票の末に解散状態に陥っている。
- 解散後にアビーら一部のメンバーはシアトルに向かいWLFに加入したが、解散に納得しないメンバーはソルトレイクシティからカリフォルニアに移動して再びファイアフライを結成。再結成後の人数は約200人程であり、月に数人ずつ増えている。作中ではすべての人員が本拠地のサンタ・カタリナ島へと引き揚げている。
- FEDRA(連邦災害対応管理庁)
- シアトルを始めとした全米各地の隔離地域を旧アメリカ軍と共同で支配している組織。ボストンなどでは双方を一緒くたにして「軍」の通称でも呼ばれている。現在のシアトルでは廃墟と化した関連施設や朽ち果てた構成員の亡骸など、かつての痕跡を残すのみとなっている。パンデミックによる各地の混乱と政府の崩壊が起こる中で戒厳令が発令され、軍に感染していない人間を主要都市の検疫地帯に移すように命令し、結果として隔離地域が生まれるきっかけを作った。
- その後、旧アメリカ軍と共同で隔離地域を統治するようになり、パンデミックの発生当時はシアトルでも感染対策で中心的役割を果たしていたが、他の都市同様に感染の拡大を押し留められず、隔離区域以外を放棄して強権的な支配体制を築き上げたため、武力を背景にした過酷な管理統治に反発したり、感染の拡大や配給の遅延などに不満を抱いた市民らがWLFを結成して武力蜂起を行い、町全体を巻き込んだ苛烈な内戦の末に敗北。一部が寝返った他は所属していた人員の大半がWLFによって虐殺され壊滅した。
注釈
出典
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- ^ 小野寺系「【ネタバレあり】『The Last of Us Part 2』は、映画を最も震え上がらせるーー映画評論家・小野寺系が“問題作”の可能性を考える」『RealSound』blueprint、2020年7月31日、4頁。2020年11月21日のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月21日閲覧。
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- ^ Chandler「海外レビューハイスコア『The Last of Us Part II』― レビューの半数以上が100点、『Naughty Dog最高傑作の一つ』とも」『Game*Spark』IID、2020年6月12日。2020年9月17日のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月17日閲覧。
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- ^ THE RIVER編集部 「【ネタバレ】『The Last of Us Part II』アビーがゴルフクラブを使用した理由とは ─ ディレクターが着想元を明かす」『THE RIVER』riverch、2021年3月6日。2021年3月6日のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月6日閲覧。
- ^ Nick Santangelo「『The Last of Us Part II』では、エリーに同行するNPCがいる」『IGN Japan』産経デジタル、2018年7月12日。2020年6月25日のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月25日閲覧。
- ^ a b 渡邉卓也「THE LAST OF US PART II 【ネタバレコラム】『The Last of Us Part II』は“絶対におすすめしないAAA怪作”である――このゲームは残酷で愚かで空虚だが、私は大好きだ」『IGN Japan』産経デジタル、2020年7月13日。2020年11月1日のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月1日閲覧。
- ^ 「THE LAST OF US PART II 『The Last of Us Part II』開発スタジオとディレクター、声優がネット上の嫌がらせについてコメントを発表」『IGN Japan』産経デジタル、2020年7月7日。2020年10月29日のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月29日閲覧。
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