コントラクトブリッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 01:26 UTC 版)
テクニック
ディクレアラーによる基本テクニック
初心者でも以下の戦法は遊ぶ際に知っておくべきである。
- ドロートランプ
- 他のスートをプレイする前に切り札をプレイして、相手側の切り札をすべて出させ、切り札で切られることを事前に防ぐテクニック。
- フィネス
- 自分のカードより強いカードが右のオポーネント(オンサイド)にあると仮定してカードを出すことで、50%の確率でトリックを取ろうとするテクニック。
- エスタブリッシュ
- あるスートを何度もリードし、オポーネントがそのスートを持っていない状態にすること。以降このスートでは(切り札を除けば)確実に勝てるようになる。
- クロスラフ
- ダミーと自分の手との間でお互いが持っていないカードをリードし、切り札を出す(ラフ)ことで交互にトリックを取るテクニック。
- ホールドアップ
- 作戦上わざと負けることで自分の側を有利にするテクニック。相手の通信を遮断するために行う。
- ハンドリング
- ダミーと自分の手の間でリード権をやりとりするテクニック。
ディクレアラーによる中級テクニック
大会に出るなら、以下のテクニックは知っておくべきである。
- 手札のカウンティング
- クー (coup)
- ダック
- スクイズやエンドプレイの際の戦法として行ったり、ディフェンダーのエントリーを妨害して自分の手の連携を行うために行う。
- ダミーリバーサル
- 切り札の長い方の手で何度もラフし、その後で枚数の少ない方の切り札でドロートランプを行うことで、通常より多くのトリックをとるプレイ。
- エンドプレイ
- スローインやスクイズなど、手の持ち札が少なくなった状況で、ディクレアラーにとって有利な札をディフェンダーから無理やり出させるプレイ。
- Morton's Fork Coup
- カウントの修正
- セーフティプレイ
- オーバートリックを狙うのではなく、確実にコントラクトを達成するための「安全なプレイライン」
- スクイズ
- ディフェンダーが複数のスーツを守っている場合に、そのどちらかを捨てさせるテクニック。
- トランプ・クー
- プレイ終盤に、ディフェンダーの保持するすべてのトランプに勝てるような配置に調整するテクニック。
- アボイダンス
- フィネスを行う場合などに、リード権を得ては困る側のディフェンダーにだけは負けないようにプレイする方法。
- スローイン
- ディフェンダーからリードするとトリックを損するようなカード配置を作ってからそのディフェンダーに負け、不利なリードを強いるテクニック。
ディフェンダーによる基本テクニック
- オープニングリード
- 4thベスト、トップオブシークエンス、トップオブナッシングなどの一般的な取り決めがあり、これを守ることで、ディフェンダー間の情報伝達を行う。
- サードハンドハイ
- パートナーのスモールのリードに対しては、自分の最も高いカードをプレイし、パートナーの絵札が昇格するように協力すること
- セカンドハンドロー
- ディクレアラーまたはダミーからのリードに対して、2番手はロウカードをプレイし、パートナーが相手の絵札を捕まえてくれることを期待する。
- フォローは下から
- 複数枚の同格のカード(KとQ、10と9など)を持っているときは、一番低いものをフォローする。
- リードは上から
- 「フォローは下から」に対して、トップオブシークエンスのリードの約束について言ったもの。
ディフェンダーによる中級テクニック
- エンドプレイやスクイズの回避
- ホールドアップによりディクレアラーとダミーの通信を遮断するなどして、エンドプレイにさせない。
- 手札のカウンティング
- 競りの情報を元にしたオープニングリード
- オークションの内容から、他のハンドを推測する。
- シグナル
- あらかじめパートナー間で決めたカードの出し方で、そのスーツの絵札の有無や枚数、あるいは次にリードして欲しいスーツなどをパートナーに知らせる。
- アッパーカット(プロモーション)
- パートナーが自分とディクレアラーもしくはダミーの両方にボイドとなっているスーツをリードしたときに、自分がラフすることでディクレアラーもしくはダミーにオーバーラフを強制し、トランプの絵札を減じることでドロートランプを妨げる。
- ^ Biritch, or Russian Whist (pagat.com)
- ^ Plafond (card game) (Emcyclopaedia Britannica)
- ^ “2018年アジア競技大会 ブリッジが正式種目に決定” (PDF). 公益社団法人日本コントラクトブリッジ連盟 (2016年9月27日). 2018年8月16日閲覧。
- ^ “カードゲームはスポーツでない、英裁判所判決にブリッジ協会失望”. ロイター通信. 2015年10月31日閲覧。
- ^ 真珠湾攻撃の成功の後に贈られた、「雨風の 師走の空も 雲晴れて グランドスラムの 心地よきかな」という歌への返歌で、コントラクトブリッジのルールから解釈するならば、「圧勝でしたね」という歌に対し、「とてもとても圧勝なんてものではなく、薄氷を踏む思いでなんとか勝利条件を達成できた、という所です」と返したものである。日本コントラクトブリッジ連盟による記事も参照のこと。
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