陰囊縫線とは? わかりやすく解説

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縫線

(陰囊縫線 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/18 22:53 UTC 版)

人体解剖学における縫線Raphe[1]とは、胚発生中に主に左右の組織が正中線上で融合した構造を指す。頭部と下腹部に見られる。

頭部

口蓋縫線(Palatine raphe[2]
上顎の硬口蓋を切歯乳頭から口蓋垂へ向かって走る粘膜の隆起線[3]
咽頭縫線(Pharyngeal raphe[4]
幾つかの咽頭収縮筋(下咽頭収縮筋の甲状咽頭部、中咽頭収縮筋、上咽頭収縮筋)の後方付着部として機能する咽頭後壁中央の縫線
翼突下顎縫線(Pterygomandibular raphe[4]
下顎骨の内側に接する、内側翼突筋顎舌骨筋を繋ぐ結合組織[5]
顎舌骨筋縫線(Mylohyoid raphe)[注釈 1][8]
顎舌骨筋の中央部に見られる、下顎骨オトガイ棘から舌骨に向かって走っている線維性の構造[8]
外側眼瞼縫線(Lateral palpebral raphe[9]
上下の眼瞼の外端が合流する部分にある結節状構造(正中線上ではない)

下腹部

女性では会陰縫線のみが見られる。男性では会陰縫線から陰茎縫線までが連続している。

会陰縫線(Perineal raphe[10]
肛門から生殖器にかけて正中線を走る皮膚の隆起
陰嚢縫線(Raphe of scrotum[11]
陰嚢の中央を走る皮膚隆起
陰茎縫線(Raphe of penis[12]
陰茎の背面(尿道側)を亀頭直下まで走る皮膚隆起
肛門尾骨縫線[13]/肛門挙筋縫線[14]Anococcygeal raphe[注釈 2]
左右の腸骨尾骨筋の終着部[14](外見からは見えない)

関連項目

  • 縫線核(Raphe nuclei)― 延髄、橋、中脳の正中線付近に位置する神経細胞群の総称
  • 黒線(Linea nigra)― 妊娠中の女性や前立腺疾患を有する男性に見られる腹部正中線上の色素沈着
  • 白線(Linea alba)― 左右の腹直筋を分ける正中線上の線(外見からは見えない)

脚注

注釈

  1. 『解剖学用語』には当用語は掲載されていない。『日本人のからだ』では単に結合組織線維からできている「縫線」と呼んでおり[6]、グレイ解剖学原著第41版でもmedian fibrous raphe(正中に存在する線維性の縫線)と呼んでおり[7]、固有名詞として呼ばれていない。
  2. 日本解剖学会の定める『解剖学用語』においては当該構造物について肛門尾骨靱帯(Anococcygeal body/ligament)としており、縫線の名は見られない[15]

出典

  1. 解剖学用語委員会 2007, p. 8.
  2. 解剖学用語委員会 2007, p. 90.
  3. 口蓋縫線 | 異事増殖大事典”. クインテッセンス出版. 2026年4月5日閲覧。
  4. 1 2 解剖学用語委員会 2007, p. 95.
  5. 翼突下顎縫線とは?人体解剖学の勉強法 場所・位置や英語などを人体解剖図で解説”. teamLabBody (2025年4月18日). 2026年4月5日閲覧。
  6. 佐藤達夫、秋田恵一『日本人のからだ 解剖学的変異の考察』東京大学出版会、2000年2月24日、74-75頁。ISBN 978-4-13-066404-2
  7. Susan Standring (2015-09-25). Gray's Anatomy The Anatomical Basis of Clinical Practice (41st ed.). Elsevier Science. p. 509. ISBN 978-0-70-205230-9
  8. 1 2 日本口腔インプラント学会 (2020-05-20) (pdf). 口腔インプラント学 学術用語集 第4版. 医歯薬出版株式会社. p. 22. ISBN 978-4-263-45849-5
  9. 解剖学用語委員会 2007, p. 243.
  10. 解剖学用語委員会 2007, p. 122.
  11. 解剖学用語委員会 2007, p. 118.
  12. 解剖学用語委員会 2007, p. 117.
  13. 肛門・肛門管の解剖用語 (ガストロ用語集 2023 「胃と腸」47巻5号より)”. gastropedia(ガストロペディア) 消化器にかかわる医療関係者のために. 2026年4月16日閲覧。
  14. 1 2 鈴木 大輔 (2025). “骨盤底筋群の解剖”. 徒手理学療法 25 (2): 46.
  15. 解剖学用語委員会 2007, p. 123.

参考文献

  • 解剖学用語委員会『解剖学用語』(改訂13版)日本解剖学会、2007年3月1日。 ISBN 978-4-260-00073-4 



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