Positive Rhythm
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/03 07:54 UTC 版)
ポジティブリズム(Positive Rhythm)は、熊本県に本社を置く再春館製薬所が2025年に立ち上げたヘルスケアブランドである。[1]。人間の生活リズムや生体リズムに着目し、日常生活における健康維持を目的とした製品やサービスを展開している[2]。
同ブランドでは、「日・週・年(季節)」といった時間的な周期や、食事の時間帯に着目する時間栄養学の考え方を取り入れ、漢方に関する研究知見や科学的知見を基にしたアプローチを特徴としている[3][4]。
概要
ポジティブリズムは、再春館製薬所が2032年の創業100周年に向けて2025年4月に掲げた企業方針「ポジティブエイジカンパニー宣言」の一環として立ち上げられたヘルスケアブランドである。同社の事業の一つとして、生活習慣や生体リズムに着目した製品およびサービスを展開している[3]。
同ブランドは、漢方に関する研究知見と科学的知見を組み合わせた生体リズム研究を基盤としており、同社によれば10年以上にわたる研究成果に基づく取り組みであるとされている。日常生活における活動と休息の切り替えや、自律神経、体内時計、深部体温といった要素に着目するとともに、1日のリズム、週単位の周期、季節による変化といった時間的要素を考慮したアプローチを特徴としている[3][5]。
ブランド名「ポジティブリズム」には、「前向きなリズムを創り出す」という意図が込められていると報じられており、生活リズムの維持や心身の健康に配慮したライフスタイルの提案を目的としている。[3][4]
沿革
2011年 - 睡眠と肌の関係に着目した美容ドリンク「飲むドモホルンリンクル」を発売。再春館製薬所の基幹ブランドである「ドモホルンリンクル」から派生したインナーケア飲料として展開された。[6]
2022年 - 健康食品・美容食品を中心とするブランド「Lashiku(ラシク)」を立ち上げ。機能性表示食品や薬膳スープなどを開発し、通信販売やECを通じた販売を開始した。[7][3]
2025年4月 - 住宅メーカーのLib Workと共同開発したヘルスケア住宅「再春館製薬所の家(Positive Age House)」の販売を開始。住環境から自己回復力を高めることを目的とした異業種協業として報道された。[8]
2025年9月に開催された「Age-Well Design Award 2025」において、企業部門を受賞した。[9] 報道によれば、再春館製薬所の家は、「家をクスリに」「自己回復力を育む」といった思想を住環境に取り入れた点や、健康寿命の延伸を住まいから支えるというコンセプトが評価されたとされている。[9]
2025年6月18日 - 新ブランド「Positive Rhythm(ポジティブリズム)」をオンライン発表会で公開。同年7月1日、第一弾製品として機能性表示食品の美容ドリンク「ナイトケア コラーゲン」を発売。従来の「飲むドモホルンリンクル」を名称および処方の両面で刷新した製品であり、コラーゲンペプチドとGABAの配合などを特徴とし、肌や睡眠に関する機能性表示が行われている。[10][2]
2025年10月7日 - オンライン診断「マイリズムチェック」と電話カウンセリングを組み合わせた「パーソナライズ養生提案サービス」を開始。生活習慣や体調に関する情報をもとに、養生法や製品の提案を行うサービスとして発表された。[11]
2026年3月 - 第4回ウェルビーイングアワード(朝日新聞社主催)において、「再春館製薬所の家」に関連する住環境提案が評価され、モノ・サービス部門でGOLDを受賞した[12]。
2026年4月1日 - ZIPAIR Tokyoとの協業により、国際線機内食として「再春館製薬所 監修 体においしい薬膳スープ粥」のテスト販売を開始。同社が提唱する「Positive Rhythm(ポジティブリズム)」に基づき、機内での栄養補給を通じて時差ボケによる体調変化に着目したメニューとして開発された[13]。
製品・サービス
ナイトケア コラーゲン
機能性表示食品の美容ドリンク。就寝前など夜間の飲用を想定し、睡眠と肌の状態に着目した設計とされている。魚由来のコラーゲンペプチドやGABAなどを配合し、肌の状態や睡眠に関する機能性表示が行われている。再春館製薬所がこれまで培ってきたコラーゲン研究および生体リズム研究の知見を応用して開発された。[2][11]
養生薬湯(ようじょうやくとう)
生薬100%配合の薬用入浴剤(医薬部外品)である。主な原料として当帰(とうき)、川芎(せんきゅう)、陳皮(ちんぴ)など6種類の生薬を独自に配合し、湯に溶かして入浴することで入浴剤としての用途を意図して開発された。[14] 消費者調査では入浴剤部門で上位となったとの報道があり、発売以降、複数の世代で継続的に購入されているとの分析がある。[15] 養生薬湯は、温浴効果によるリラックスや冷え症・疲労回復を目的とした入浴習慣の補助として用いられることがある商品であり、伝統的な薬湯・薬用入浴の考え方を取り入れた製品として位置づけられている。[14]
歩みのゼリー
スティックタイプの機能性表示食品ゼリー。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを機能性関与成分とする。同成分には中高年の脚の筋力を維持し歩く力を向上させる機能や、お腹の脂肪を減らす機能が報告されており、それを訴求する形で届出された製品である。[16]
体においしい 薬膳スープ粥
国産素材を使用したフリーズドライの薬膳粥製品。複数の味を詰め合わせたセットとして販売され、一般的な粥より水分量を多くした「スープ粥」として調理できる点を特徴とする。日常的に食養生を取り入れることを目的とした商品である。[3][4]
めぐりの結晶
機能性表示食品のサプリメント。血流や体温といった身体の状態に着目し、日常生活における体調管理を補助する目的で開発された。朝の活動を意識した利用が想定されている。[17]
腸活(ちょうかつ)
機能性表示食品のサプリメント。ビフィズス菌BB536や食物繊維を配合し、腸内環境に関する機能性表示が行われている。粉末スティックタイプで、水などに溶かして摂取する形式を採用している。[10][7][4]
マイリズムチェック
無料で利用できるオンライン診断サービス。Web上の設問に回答することで、漢方の体質分類(証)や生活リズムの傾向を可視化した結果が提示される。診断結果をもとに、電話カウンセリングや生活習慣に関する助言、製品提案などを行う有料サービスへと接続される仕組みを持つ。[11]さらに、リブワークと開発している「マイリズムチェック住まい版」など、提案についての拡張を図っている。[18]
再春館製薬所の家(Positive Age House)
2025年4月より販売が開始された戸建て住宅商品。「家をクスリに」をコンセプトに掲げ、光や音響の制御によって居住者のサーカディアンリズム(概日リズム)を整える設備や、五感を刺激する設計が特徴とされる。[19]
研究開発
再春館製薬所では、「人間も自然の一部」という漢方の理念と最新の科学的知見を組み合わせた研究体制を採っており、生体リズムに関する研究を10年以上継続していると同社は説明している。これらの研究では、日常生活における活動と休息の切り替えや、体内時計・自律神経・深部体温といった要素に着目した検討が行われてきた。[5][3]
同社は九州大学との共同研究を通じて、生体リズムと生活習慣の関係について検証を行っていると発表している。企業側の発表によれば、週末と平日の生活リズムのずれ(いわゆる「社会的時差ボケ」)が、平日の活動開始時における深部体温の上昇に影響を及ぼし、その影響が数日間持続する傾向が確認されたとしている。[11]
また、九州大学における体内時計研究においても、時差や生活リズムの乱れが体内時計や深部体温のリズムに影響を及ぼすことが報告されている。九州大学の研究成果では、時差ぼけ条件下において体内リズムの回復に遅れが生じることが示されており、生活リズムの変化が生理機能に影響を与える可能性が指摘されている。[20]
再春館製薬所では、こうした研究知見を製品開発にも反映しており、「ナイトケアコラーゲン」などの製品では、同社が長年取り組んできたコラーゲン研究と睡眠に関する研究成果を組み合わせた設計が行われている。また、生体リズムの観点から素材の検討や製品評価試験を継続的に実施しており、研究成果の一部は学会発表などを通じて公表されているとされる。[2][11]
社会実装
「ポジティブリズム」ブランドは、日常生活における体調不良や疲労感といった、いわゆる不定愁訴に対し、生活習慣の観点からアプローチする予防的なヘルスケアの取り組みとして展開されている。[11][3]
再春館製薬所が2025年に実施した調査では、回答者の7割以上が「週に1日以上、起床時に前日の疲れが残っている」と回答したとされており、生活リズムの乱れや慢性的な疲労感を自覚する人が一定数存在することが示された。[11]
同社は、こうした状態に対して生活習慣の見直しや生体リズムへの配慮を通じた対応の重要性を発信しており、オンライン診断やカウンセリングを組み合わせた個別提案サービスの提供を行っている。加えて、一般向けイベントや情報発信を通じた啓発活動、ECサイト上でのセルフチェック機能や関連コンテンツの配信なども実施されている。[3]
また、住宅メーカーと協働した健康住宅「再春館製薬所の家~Positive Age House~」の開発や、宿泊施設、交通、食品、フィットネス分野などの事業者との連携を通じて、生活環境全体を視野に入れた取り組みも進められている。
商標
「Positive Rhythm」および「ポジティブリズム」は株式会社再春館製薬所の登録商標である[5] (登録商標第6972151号、登録商標第6969090号)。ブランド名およびロゴには「Positive Rhythm®」の表記が用いられている。
関連項目
脚注
- ^ “再春館製薬所、創業100周年に向け新たなキーメッセージ「ポジティブエイジカンパニー宣言」を発表”. CreatorZine (2025年4月10日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b c d “肌も、眠りも、UVケアも。美容睡眠ドリンク「ナイトケアコラーゲン」誕生”. PR TIMES (2025年6月18日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “再春館製薬所、来たる2032年の創業100周年に向け、新たな指針となるキーメッセージ「ポジティブエイジカンパニー宣言」を発表”. 東京新聞 × PR TIMES (2025年4月8日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b c d “時間栄養学のすすめ。「何を食べるか」より「いつ食べるか」が、なぜ重要なのか。”. note. ポジティブリズム|心と体のリズムを整える公式note_by再春館 (2025年11月27日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b c “再春館製薬所、“なんとなく不調”への打ち手『生体リズム』に着目した、漢方発想の「パーソナライズ養生提案サービス」を開始”. PR TIMES. 2026年1月24日閲覧。
- ^ “再春館製薬所「飲むドモホルンリンクル」発売”. fv1.jp (2011年8月1日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b “自宅で出来るセルフケアで一日をフルに活躍し、疲れにくい身体へ「Lashiku」第一弾「めぐりの結晶」「飲むドモホルンリンクル」を発売”. PR TIMES (2022年3月28日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ “Lib Work---再春館製薬所と共同開発「再春館製薬所の家」販売開始 | 個別株 - 株探ニュース”. kabutan.jp (2026年1月23日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b “シニア業界を変革するスタートアップが集う「Age-Well Design Award」受賞者決定”. PR TIMES. 2026年1月25日閲覧。
- ^ a b “再春館製薬所が新ブランド立上げ、美容ドリンクの機能強化”. 通販新聞. (2025年6月25日) 2026年1月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g “再春館製薬所、“なんとなく不調”への打ち手『生体リズム』に着目した、漢方発想の「パーソナライズ養生提案サービス」を10月7日より開始”. PR TIMES (2025年10月7日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ “第4回ウェルビーイングアワード 受賞者一覧”. 朝日新聞社. 2026年3月17日閲覧。
- ^ “再春館製薬所、ZIPAIR Tokyoと協業し、国際線機内食に「薬膳スープ粥」のテスト販売を開始” (Press release). PR TIMES. 2024年4月11日. 2026年4月3日閲覧.
- ^ a b “日々の疲れを癒すバスタイムに♪ 再春館製薬所の大ヒット入浴剤【養生薬湯】”. Oggi.jp (2021年4月5日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ “入浴剤「養生薬湯」がネット消費者調査で3冠に — 再春館製薬所”. くまもと経済 online. 2026年1月24日閲覧。
- ^ “機能性表示食品「歩みのゼリー」新発売”. PR TIMES. 株式会社再春館製薬所 (2024年3月27日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ “ー「活動」と「睡眠」の“生体リズム”に着目した朝夜用インナーケアー 「めぐりの結晶」 と「飲むドモホルンリンクル」が機能性表示食品としてリニューアル”. PR TIMES (2020年10月5日). 2026年1月24日閲覧。
- ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000051751.html
- ^ 矢子, 星ノ (2025年5月6日). “再春館製薬所×Lib Work、住宅販売を開始 漢方発想の住環境で「自己回復力」を引き出す家とは? 独自戦略を取材 | 女性ヘルスケア専門のビジネスメディア「ウーマンズラボ」”. 女性ヘルスケア専門のビジネスメディア「ウーマンズラボ」 | 女性ヘルスケア専門のビジネスメディア. 2026年1月24日閲覧。
- ^ “メスの体内時計は時差ぼけに弱い”. 九州大学 (2024年12月9日). 2026年1月24日閲覧。
外部リンク
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