ゴーム (モニター)とは? わかりやすく解説

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ゴーム (モニター)

(HDMS Gorm から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/13 14:42 UTC 版)

コペンハーゲン港での「ゴーム」[1]。撮影時期は1879年から1880年代初めと思われる[1]
「ゴーム」の図面

ゴーム (Gorm) はデンマーク海軍の艦艇。正式な類別は浮砲台 (flydende batteri)[2]。後に装甲砲台 (pandserbatteri, panserbatteri)、と呼称され、予備役となった後の時期には装甲守備艦 (pansrede defensionsskib) に類別されている[2]。 艦名のゴームはゴーム老王のことである[1]

砲塔艦「リンドーメン」に続いて計画された艦で、より大型化したが、乾舷は低くなり航洋性が低下している[3]

1867年11月18日、コペンハーゲン海軍工廠で建造開始[1]。1870年5月17日進水[1]。1871年6月23日就役[1]

鉄製船体で、排水量2313トン、長さ71.74メートル、最大幅12.21メートル、吃水4.39メートルであった[1]

主砲はアームストロング14口径120ポンド10インチ366ctr前装施条砲2門で、連装砲塔に搭載[1]。射程は4900メートルであった[1]。1903年、クルップ35口径6インチ95ctr砲に換装[1]。この砲は、機帆走巡洋艦「フューン」搭載されていたものであった[1]

1874年、フィンスポング4ポンド9ctr前装施条砲2門を搭載[1]。同砲は1889年にクルップ24口径3インチ後装砲に換装された[1]。また、クルップ24口径3インチ後装砲は1879年にも2門搭載されている[1]。これらの3インチ砲4門は1891年にホチキス44口径57㎜連射砲4門に換装された[1]。他に、ホチキス37㎜5砲身回転機砲4門、ノルデンフェルト0.45インチ5銃身機銃1挺、マキシム8㎜機銃2挺が追加されている[1]。また、曳航水雷を搭載していた時期もある[1]

機関はジョン。ペン&サンズ社製水平2気筒単段膨張式蒸気機関2基、角缶4基で出力1600指示馬力[1]。2軸推進で速力は12.5ノットであった[1]。石炭搭載量は110トンで、航続距離は8.5ノットで900浬[1]

装甲は水線装甲帯が厚さ157㎜から178㎜、砲塔は203㎜で甲板は157㎜[1]。司令塔は下部のみ178㎜で、後に上部には20㎜の装甲鈑が追加された[1]

1912年除籍[2]。同年6月12日にドイツのビアマン社に売却された[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 『海防戦艦』36ページ
  2. ^ a b c 『海防戦艦』27ページ
  3. ^ 『海防戦艦』35ページ

参考文献

  • 橋本若路『海防戦艦 設計・建造・運用 1872~1938』イカロス出版、2022年、ISBN 978-4-8022-1172-7



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