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コブラ・レコード

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/13 13:16 UTC 版)

コブラ・レコード
Cobra Records
設立 1956年8月
設立者
  • イーライ・トスカーノ
  • ハワード・ベドノ
解散 1959年8月
現況 閉鎖
ジャンル ブルースR&B
アメリカ合衆国
本社所在地
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コブラ・レコードCobra Records)は、アメリカ合衆国シカゴを拠点とした独立系レコードレーベルである。活動は1956年から1959年までの3年と短期間ながら、オーティス・ラッシュマジック・サムバディ・ガイ等、いわゆるウェスト・サイド・サウンドと称される新世代のシカゴ・ブルースのアーティストたちのキャリアを立ち上げることに貢献した[1]

概要

コブラは1956年8月、イーライ・トスカーノ(1924年4月17日-1967年9月21日[2])がプロモーターのハワード・ベドノ(1918年5月26日-2006年5月15日[3])の支援を受けてシカゴのウェスト・サイドに設立した。トスカーノはテレビの販売と修理、レコードの販売を行なうA.B.ワン・ストップの店主で、コブラを立ち上げる直前の1956年1月にはジョー・ブラウンと共同でアブコ(Abco)・レコード(アレン・クレインのAbkco Recordsとは無関係)を立ち上げていたものの、数ヶ月の短命に終わっている[2][4]。トスカーノはアブコでの失敗の経験から、ウィリー・ディクスンに一緒に仕事をするよう声をかけた[5]チェス・レコードでの待遇に不満を抱いていたディクスンはコブラ入りし、タレント・スカウト、プロデューサー、アレンジャー、ソングライター、ベーシストとして仕事をした。彼は、コブラ・レコードの芸術的ビジョンを担当したのであった[6]

コブラで最初にレコーディングを行なったのはオーティス・ラッシュである。ディクスンはチェスに売り込み断られたラッシュをコブラ入りさせたのであった[7]。ラッシュの最初のセッションは1956年7月11日に市内のブルヴァード・スタジオで行なれたが、この時点ではまだコブラは設立されておらず、アブコ名義でのセッションであった[2]

この際にレコーディングされた「I Can't Quit You Baby」は同年シングル・リリースされ、6週間に渡ってビルボードのR&Bチャート入り。最高位6位を記録した[8]。ラッシュは、以後更に7枚のシングルをコブラにレコーディングし、これらの作品は「シカゴ・ブルースの決定的な瞬間」と評された[9]。1957年、マジック・サムが彼の代表曲「All Your Love」をレコーディング。翌年にかけてこの曲を含む4枚のシングルをコブラからリリースした。

コブラ設立当初のレコーディング・セッションはブルヴァード・スタジオで行なわれていたが[7]、トスカーノは経費の節約のために自らの小さなスタジオを作った[10]

1956年から1958年の間に、コブラは更にアイク・ターナーを含む何人かのブルースのアーティストのシングルをリリースしている。しかしながら、世界的な景気後退の影響に加えトスカーノのギャンブル癖が祟り1958年には経営状況は悪化していた。同年ベドノが辞任してチェスに移りトスカーノはこれを機にアーティスティック・レコードをコブラ傘下に立ち上げた。ディクスンはバディ・ガイをトスカーノに紹介し、彼はアーティスティックから2枚のシングルをリリース、翌1959年にかけてアーティスティックは他4枚のシングルをリリースしているが会社の財政状況は行き詰まり、1959年8月に倒産した[10]

コブラで使用していた事務所とスタジオについてはラジオ局WGESのDJのリチャード・スタムズが引き取り、パソ・レコードを立ち上げた[10]。同レーベルからはコブラのアーティストだったハロルド・バラージらが1960年から61年にかけてシングルをリリースしている[11]

トスカーノは、1967年9月21日死去。ミシガン湖で水死体で発見されボート事故とされているが[7]、ギャンブル関連でギャングに殺害されたとする説もある[10]

その後、コブラの音源はジュウェル/ポーラ/ロン・レコードのスタン・ルイスによって買収された。殆どのコブラ(およびアーティスティック)の音源(いくつかの別テイク、アウトテイクを含む全57トラック)は1993年、キャプリコーン・レコードによって『The Cobra Records Story: Chicago Rock and Blues 1956–1958』と題したコンピレーション・アルバムでリリースとなった[6]。2013年には、コブラ音源の40曲が『Double Trouble: The Cobra Record Story』と題した2枚組のCDでリリースされている[12]

ディスコグラフィー

コブラ・レコード[13]

コブラ・レコードのシングル・リスト
リリース年 レコード番号 アーティスト名 タイトル (A面 / B面)
1956
5000
[14]
Otis Rush I Can't Quit You Baby」/「Sit Down Baby」
5001
The Clouds 「Rock and Roll Boogie」/「I Do」
5002
Shakey Horton 「Have a Good Time」/「Need My Baby」
5003
Calvaes 「Mambo Fiesta」/「Fine Girl」
5004
Harold Burrage And His Combo 「One More Dance」/「You Eat Too Much」
5005
Otis Rush And His Band 「Violent Love」/「My Love Will Never Die」
1957
5006
Sunnyland Slim 「It's You Baby」/「Highway 61」
5007
Lee Jackson 「Fishin' In My Pond」/「I'll Just Keep Walkin'」
5008
Gloria Irving 「I Need A Man」/「For You And Only You」
5009
Duke Jenkins 「The Duke Walks」/「Something Else」
5010
Otis Rush 「Groaning The Blues」/「If You Were Mine」
5011
Little Willy Foster 「Crying the Blues」/「Little Girl」
5012
Harold Burrage 「Messed Up」/「I Don't Care Who Knows」
5013
Magic Sam 「All Your Love」/「Love Me With A Feeling」
5014
The Calvaes 「Lonely Lonely Village」/「Born with Rhythm」
5015
Otis Rush 「Jump Sister Bessie」/「Love That Woman」
5016
Clarence Jolly 「Changing Love」/「Don't Leave Me」
5017
Guitar Shorty 「You Don't Treat Me Right」/「Irma Lee」
5018
Harold Burrage 「Stop for the Red Light」/「Satisfied」
5019
Betty Everett 「My Life Depends on You」/「My Love」
5020
Duke Jenkins And His Orchestra 「Where Can My Loved One Be」/「Shake It」
1958
5021
Magic Sam 「Everything Gonna Be Alright」/「Look Whatcha Done」
5022
Harold BurrageWillie Dixon Band 「She Knocks Me Out」/「A Heart (Filled with Pain)」
5023
Otis Rush with Willie Dixon Orchestra 「Three Times a Fool」/「She's a Good 'Un」
5024
Betty Everett 「Ain't Gonna Cry」/「Killer Diller」
5025
Magic Sam 「All Night Long」/「All My Whole Life」
5026
Harold Burrage And His Band 「I Cry for You」/「Betty Jean」
5027
Otis Rush 「It Takes Time」/「Checking on My Baby」
5028
Jimmy Kelly & The Rock-A-Beats 「Little Chickie」/「Bonnie」
5029
Magic Sam 「Easy Baby」/「21 Days In Jail」
5030
Otis Rush And His Band Double Trouble」/「Keep on Loving Me, Baby」
5031
Betty Everett And The Willie Dixon Band 「I'll Weep No More」/「Tell Me, Darling」
5032
Otis Rush & His Band All Your Love (I Miss Loving)」/「My Baby's A Good 'Un」
1959
5033
Ike Turner's King's Of Rhythm 「Walking Down the Aisle」/「Boxtop」

アーティスティック・レコード[15]

アーティスティック・レコードのシングル・リスト
リリース年 レコード番号 アーティスト名 タイトル (A面 / B面)
1958
100
Evangelist "Baby" Ballinger 「So Glad」/「Let It Be」
1500
Charles Clark And Willie Dixon Band 「Row Your Boat」/「Hidden Charms」
1501
Buddy Guy And His Band 「Sit and Cry (The Blues)」/「Try to Quit You Baby」
1502
Shakey Jake Harris And Willie Dixon Band 「Call Me If You Need Me」/「Roll Your Moneymaker」
1959
1503
Buddy Guy And His Band 「This Is the End」/「You Sure Can't Do」
1504
Ike Turner's Kings of Rhythm 「(I Know) You Don't Love Me」/「Down & Out」
  • ※100のEvangelist "Baby" Ballingerはゴスペルで、プロモ盤のみのリリース。

アブコ・レコード[16]

アブコ・レコードのシングル・リスト
リリース年 レコード番号 アーティスト名 タイトル (A面 / B面)
1956
G100
Arbee Stidham 「I'll Always Remember You」/「Meet Me Half Way」
G101
Herby Joe 「Smoke Stack Lightning」/「Dreamed (Last Night)」
G102
Zono Sago's Modern Sounds 「Short Order」/「Jivin' At Random」
G-103
Freddie Hall And His Aces 「Can't This Be Mine」/「Playin' Hard To Get」
G-103
Floyd Jones 「Skinny Mama」/「On The Road」
G-104
Louie Meyers And The Aces 「Just Whaling」/「Bluesy」
G105
The Rip-Chords 「I Love You The Most」/「Let's Do The Razzle Dazzle」
G106
Morris Pejoe 「Screaming And Crying」/「Maybe Blues」
G107
Arbee Stidham 「When I Find My Baby」/「Please Let It Be Me」
  • ※G-103には同じ番号で違う内容のシングル盤2枚が存在する。
  • ※レコード番号はG-103とG-104のみ間にハイフン(-)が入る。

脚注

  1. Haig 1993, p. 14.
  2. 1 2 3 Robert L. Campbell (2020年2月26日). Abco Records”. Robert Campbell. 2025年5月27日閲覧。
  3. Brendan McCarthy (2006年5月19日). Howard Bedno 1918-2006”. Chicago Tribune. 2025年5月28日閲覧。
  4. Haig 1993, pp. 2, 8.
  5. Dixon & Snowden 1989, p. 105.
  6. 1 2 Haig 1993, p. 2.
  7. 1 2 3 Cobra Records”. Robert Campbell (2020年4月12日). 2025年5月27日閲覧。
  8. Whitburn 1988, p. 361.
  9. Koda 1996, p. 230.
  10. 1 2 3 4 Wiki Cobra Records”. Illinois Rock & Roll Museum on Route 66. 2025年5月27日閲覧。
  11. Paso Records Corp.”. Discogs. 2025年5月27日閲覧。
  12. Heatley 2013, p. 1.
  13. Cobra Records Corp.”. Discogs. 2025年5月27日閲覧。
  14. オーティス・ラッシュの「I Can't Quit You Baby」は、チーフ・レコード(レコード番号8000)でも1956年にリリースとなっている。 Pete Hoppula (2006年5月31日). Cobra Records – Discography”. WangDangDula.com. 2009年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月10日閲覧。
  15. Artistic Records”. Discogs. 2025年5月27日閲覧。
  16. Abco Records”. Discogs. 2025年5月27日閲覧。

参考文献




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