クリック決済
(Click_to_Pay から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/18 02:41 UTC 版)
概要
国際ブランドの標準化団体であるEMVCoが国際標準仕様を定めており、「EMV Secure Remote Commerce」という名称である[1]。
日本では、2025年10月15日からバンドルカードが[2][3]、2026年2月24日から三井住友カードが[4][5]、各社マイページからの利用登録を開始した。また、GMOペイメントゲートウェイは、自社が提供する決済サービスの無償オプション機能として2026年2月16日から提供開始したことを発表した[6]。
名称
対面決済の迅速化を目的として開発されたタッチ決済(英語: Tap to Pay)と対になるように名付けられた[7]。タッチ決済も国際ブランドの標準化団体であるEMVCoが国際標準仕様を定めており、「EMV Contactless」という名称である[8]。
経緯
国際ブランドによる従来の電子商取引では、顧客はカード券面に記載されたカード番号・カード名義人・有効期限・セキュリティコードを入力し、要求があれば3Dセキュアの追加認証をクリアする必要がある[9]。この方法には、複数の問題が存在していた。
- カード情報の入力作業が手間であった[10]。オートコンプリート機能を使用すると負担を低減できるが、パスワードと同様に不正アクセスや端末の紛失によるリスクが発生する[11]。
- のぞき見・フィッシング詐欺・マルウェア感染などによってカード情報が漏洩すると、不正に決済される可能性があった[12][13]。
- 本人であっても、ワンタイムパスワードの不達などの要因で3Dセキュアを通過できない場合があり、カゴ落ちリスクを孕んでいた[14]。
- 実装方法について統一的な仕様が存在しないため、UI等を自前で開発しなければならず、UIがECサイトごとにばらついたり、カード情報の不適切な取扱いや漏洩が発生したりした[10]。
- Google PayやApple Payの登録情報を呼び出す方法もあるが、GoogleやAppleによる追加の審査や手数料負担を見込まなければならず、導入をためらうECサイトも少なくなかった[15][16]。
上記の問題に対し、クリック決済は次のように対処した。
利用方法
クリック決済を利用するには、次のどちらかの経路で事前登録を済ませておく必要がある。事前登録には、カード券面に記載の情報に加え、カードの呼び出しキーとなる携帯電話番号・メールアドレスの入力が必要である[18]。
決済手順は以下のとおりである[17]。
脚注
注釈
- ↑ ただし、ワンタイムパスワード認証を用いることもできる[17]。
- ↑ イシュア各社のマイページから利用登録する場合、イシュアがカード所有者に代わって国際ブランド各社に利用登録する形になる。このため、イシュア側の処理が終わると、国際ブランド各社のポータルサイトからも登録内容が確認できる。
- ↑ パスキーやワンタイムパスワードを用いる[7][17]。
出典
- ↑ “EMV® Secure Remote Commerce” (英語). EMV® Technologies. EMVCo. 2026年3月24日閲覧。
- ↑ “バンドルカードに「クリック決済」を導入”. お知らせ. カンム (2025年10月15日). 2026年4月6日閲覧。
- ↑ 臼田勤哉「三井住友カード、Visa「クリック決済」に対応 EC版タッチ決済」『Impress Watch』インプレス、2026年2月24日。2026年3月24日閲覧。
- ↑ “三井住友カードが「クリック決済」に対応開始!” (PDF). ニュースリリース. 三井住友カード (2026年2月24日). 2026年4月6日閲覧。
- ↑ Yumi's life「カンム、バンドルカードにVisaの「クリック決済」を導入 - スピーディかつ安全なオンライン決済を実現」『マイナビニュース』マイナビ、2025年10月20日。2026年3月24日閲覧。
- ↑ “GMOペイメントゲートウェイ、Visaの「クリック決済」を決済基盤に実装 ~ネットワークトークンを活用し、AI時代の承認率最適化を支える設計高度化を推進~”. ニュース一覧. GMOペイメントゲートウェイ (2026年3月12日). 2026年3月24日閲覧。
- 1 2 3 4 小山安博「Visaが日本でも導入へ、米国で「クレカ不正利用」58%も減少させた“ある技術”の秘密」『FinTech Journal』SBクリエイティブ、2025年9月2日。2026年3月24日閲覧。
- ↑ “EMV® Contactless Chip” (英語). EMV® Technologies. EMVCo. 2026年3月24日閲覧。
- ↑ “クレジットカードの使い方は?店舗やネットでの支払い方法を詳しく解説”. ゼロからはじめるクレジットカード~初心者のための使い方・作り方~. 三井住友カード (2025年12月8日). 2026年3月25日閲覧。
- 1 2 3 米木淳 (2020年7月28日). “日本のEC決済が変わる? “Click to Pay”徹底解説”. PAYCIERGE. TIS. 2026年3月25日閲覧。
- ↑ “9. IDなどの自動入力防止編”. 今さら聞けないパソコンの「初歩」. ハイホー. 2026年3月25日閲覧。
- ↑ 「ショルダーハッキングでカード情報不正利用、中国国籍の男子高校生逮捕」『サイバーセキュリティ.com』セキュアオンライン、2024年9月13日。2026年3月25日閲覧。
- ↑ “クレジットカード情報窃取の手口に注意”. 注意情報. 日本サイバー犯罪対策センター (2019年7月12日). 2026年3月25日閲覧。
- ↑ “「クレジットカード=便利」はこの先も続くのか? – 事業者が見直すべき決済体験の現在地”. KNOWLEDGE. アクル (2025年7月8日). 2026年3月25日閲覧。
- ↑ GENDA (2026年1月21日). “GiGOアプリにおけるApple Pay決済導入の実装”. Zenn. クラスメソッド. 2026年3月25日閲覧。
- ↑ Hiroyuki Matsumoto (2021年12月31日). “ECサイトにPayPay / Amazon Pay / Google Pay / Apple Pay を導入したいというご相談について”. ウェブマガジン カミナリ. カミナリ. 2026年3月25日閲覧。
- 1 2 3 “Buy online the faster, easier way with Click to Pay” (英語). Visa. 2026年3月24日閲覧。
- ↑ “クリック決済|オンライン決済を素早く簡単に”. Visa. 2026年3月24日閲覧。
関連項目
外部リンク
EMVCo
国際ブランド
- — Visa
- — マスターカード
- — アメリカン・エキスプレス
- — ディスカバーカード
イシュア
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