Amstrad CPC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/30 09:43 UTC 版)
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| OS | Locomotive BASIC 1.0, 1.1 and CP/M |
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| CPU | Zilog Z80A @ 4 MHz |
| メモリ | 64 から 576 KB |
Amstrad CPCは、1980年代後半から1990年代前半にかけてイギリスのアムストラッドによって製造された、8ビットホームコンピューターのシリーズである。ヨーロッパ市場で成功し、この時代の西ヨーロッパで成功した代表的機種のひとつである。
CPCは「Color Personal Computer カラー・パーソナル・コンピューター」の頭文字である。本体とデータレコーダーとディスプレイがセットになって販売されるコンピューターであり、標準的なカラーディスプレイ (CTM640) 付きでも、グリーンディスプレイ (GT65/66) 付きでも購入することもできた。
歴史
1984年に発売された初代機Amstrad CPC 464は、当時イギリスで成功していたコモドール64やZX Spectrumに対抗できるようにデザインされ、専用モニター(ディスプレイ)を付属品としてセット販売することで、家庭のテレビ視聴と競合しないよう考慮されている。
本体にキーボード、右側にデータレコーダーが内蔵されており一体型コンピュータである。
内蔵BASICはLocomotive software Ltd.によるものであり「Locomotive BASIC」と呼ばれる。この初号機はヨーロッパでヒットし300万台が売れた。CPCの変種やコピー商品はドイツでも売り出された。
CPC 464のヒットに次いでアムストラッドは、Amstrad PCWというワープロを売り出し、800万台を売った。
1985年初頭に売り出されたCPC 664にはフロッピーディスクドライブが内蔵されていた。また、1985年には1985年にはCPC 6128も売り出された。
1990年、アムストラッドは、古いCPCの後継として拡張した CPC 464 Plus と CPC 6128 Plus を発売した。このPlusはより高い性能を有する16ビットのAtari STやAmigaに敗れてしまった。
仕様と技術
ハードウェア
ソフトウェア
システム言語、OS
当時のほとんどのホームコンピュータと同様に、ROMにBASICインタープリタが書きこまれる形で搭載されている。BASICはen:Locomotive BASICと呼ばれるものであり、Locomotive Software社のZ80 BASICというBBC Microcomputer向けのBASICだったものを改良したものである。このBASICはビデオと音響リソースへのアクセスが容易だという特徴がある(Microsoft BASICのPOKE文を使わなければならないものよりすぐれている)。他の特徴としては、時間が関連するイベント処理でAFTERやEVERYというコマンドを使えることや、テキストベースのウィンドウ操作ができたことである。
CPC 664と6128のディスクシステムでは、デジタルリサーチのOS CP/Mが提供され、CPC 646ではDDI-1ディスク拡張ユニットが提供された。
他のプログラミング言語
Locomotive BASIC、C言語、Pascalのコンパイラを入手することも可能だった。とはいえCPCのソフトウェアはしばしばZ80のネイティブのアセンブリ言語で書かれた。CPCで一般的だったアセンブラはHisoftのDevpac、ArnorのMaxam、 (フランスでは) DAMSだった。ディスク仕様のCPC(ただしPlusは除く)には教育向けインタプリタのLOGOが同梱され、CP/M 2.2で起動できた。
アプリケーションソフト
- 実用ソフト
- ワープロソフト - Tasword (英語版)、Protext (英語版)、Easi-Amsword(Amstrad公式 Amsoftによる簡易ワープロ)、など
- 表計算ソフト
- Easi-Amscalc - Amsoft製の初心者向け表計算ソフト。カセット版も存在。
- SuperCalc 2 - ビジネス級の機能の表計算ソフト
- データベース、データ管理ソフト
- Masterfile III - 高機能なリレーショナル・データベース。データ管理の定番
- Home Budget - 家計簿の管理や、個人の資産運用向けに作られたシンプルな会計ソフト
- Micropen - Amsoft製の、CPC 464用のシンプルなファイル・データ管理システム
- Home Budget - 家計簿の管理や、個人の資産運用向けに作られたシンプルな会計ソフト
- 統合ソフト - Mini Office II(英語版)(ワープロ、表計算、データベース、グラフィック、メールソフトを統合)
- スケジュール管理・工程管理
- Project Planner - Amsoft製のスケジュール・工程管理用ビジネスツール
- DTP(デスクトップ・パブリッシング)
- Stop Press - 初期のDTPソフト。印刷には対応プリンタが必要
- 教育・学習ソフト
- 幼児・児童向け知育 (Early Learning)
- Fun School 2 (For Under-5s / 5-7s / 8-11s) - 年齢別にカセットテープが用意された、イギリスの国民的知育ゲームシリーズ
- Timeman One - アナログ時計の読み方や時間の概念を子供向けにゲーム感覚で教えるソフト
- Xanagrams - 文字の並び替え(アナグラム)を解きながら語彙力を養うパズル風学習ソフト
- 生徒・学生向け学習ソフト
- Maths 'O' Level Examiner - イギリスの16歳前後の国家試験(Oレベル)想定の数学の模擬試験・学習ソフト
- Physics 'O' Level Examiner - 同様にOレベルの物理学バージョン。公式の理解や計算問題をカバー
- French Mistress - フランス語の学習ソフト。単語の暗記や文法のドリルを行う
- German Mistress - ドイツ語の学習ソフト
- タイピング
- Pitman Typing Tutor - 老舗のピットマン社が監修した、タイピング(打鍵)の本格的な練習ソフト
- プログラミング教育
- Dr. LOGO - タートルグラフィックスを用いたプログラミング教育言語。ディスクドライブ拡張が必要
初代機 CPC 464の開発史
Amstrad CPC 464の開発はアムストラッドの創業者アラン・シュガーの総指揮のもと、ローランド・ペリー (Roland Perry)が全体のプロジェクトマネージャーとなり、リチャード・クレイトン (Richard Clayton)がソフトウェア開発を指揮し、独自OSやBASICを構築する、という分担で1983年の初頭から行われた。
開発初期のコードネームはArnoldで、プロトタイプ段階ではCPUは32 KBをサポートするMOS 6502を使っていた [3]。
アムストラッド社は使いやすいシステムを実現するために自社独自のBASIC言語を開発することにしロコモティブ社と契約したが、ロコモティブ社は処理速度が速いZ80を望んだので、CPUを6502からZ80に変更した[3]。
ギャラリー
コミュニティ
アムストラッドは、ゲームだけでなく、業務用機材も作ったことで太く長い企業生命を維持してきた。熱心なプログラマーたちはCPCレンジを使用し続け、FutureOSやSymbOSといったグラフィカルユーザインタフェースを備えたオペレーティングシステムまでもが開発された。インターネット上ではCPCが世界中のフォーラムやニュース、ハードウェア、ソフトウェア、プログラミング、ゲームの分野で名前が挙がっていることを示すサイトがいくつかあった。CPCの公式誌Amstrad Computer User,[4]、独立系のAmstrad Action[4]、 Amtix![4]、 Computing with the Amstrad CPC[4]、CPC Attack[4] 、The Amstrad User(オーストラリア)、 Amstrad Cent Pour Cent(『Amstrad 100%』フランス)、Amstarといった雑誌がイギリス、ドイツ、フランス、スペイン、デンマーク、オーストラリア、ギリシャといった国々で出版された。
CPCの生産終了後、アムストラッドは、改変せずなおかつアムストラッドが著作権を保持していることを明記したうえでCPCのロムを配信してもよいとした。
タイムライン
脚注
外部リンク
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