AgiBot
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/25 16:27 UTC 版)
| 略称 | AgiBot |
|---|---|
| 本社所在地 | 上海市 |
| 設立 | 2023年2月 |
| 業種 | ロボット |
| 事業内容 | ヒューマノイドロボット、人工知能の開発・製造 |
| 代表者 | 鄧泰華(会長・CEO) |
| 外部リンク | https://www.agibot.com/ |
AgiBot(アジボット、中国語:智元机器人)は、中華人民共和国上海市に本社を置くロボット企業である。正式名称は智元创新(上海)科技股份有限公司(英語:AgiBot Innovation (Shanghai) Technology Co., Ltd.)。ヒューマノイドロボットを中心とするロボットの開発・製造や、エンボディドAI(Embodied AI)の研究開発を行っている。
2023年2月に設立された[1]。創業メンバーには、Huaweiの人材採用プログラム「天才少年(Genius Youth)」に選出された経験を持つ彭志輝(Peng Zhihui)や、Huaweiで副社長などを務めた鄧泰華(Deng Taihua)らが含まれる[2]。
沿革
設立
彭志輝は2020年、Huaweiの「天才少年」プログラムを通じて同社に入社し、コンピューティング部門で人工知能関連のプロジェクトに携わった。また、個人で開発したロボットアームなどを中国のソーシャルメディアで公開し、「稚晖君」の名でも知られていた[1]。
2022年12月にHuaweiを退職し、翌2023年2月にAgiBotを設立した[1]。
同社にはHongShan(旧Sequoia China)、Hillhouse Investment、BYDなどが出資していると報じられている[1]。その後、Tencentも同社への投資に参加した[2]。
ロボットの開発と量産
2024年8月18日、AgiBotは二足歩行型および車輪型のヒューマノイドロボット5機種を発表した[3]。この中には二足歩行型の「A2」などが含まれている。
2024年12月、同社は汎用ロボットの量産を開始したと発表した。同年12月15日までに962台を製造したとしている[1]。
エンボディドAIとデータ収集
AgiBotはロボット本体だけでなく、ロボットが実世界で作業するためのエンボディドAIの開発にも取り組んでいる。
2024年、上海市当局の支援を受け、ロボットの学習用データを収集する施設が上海に設置された[4]。
ロイターによると、この施設では約100台のロボットを約200人のオペレーターが操作し、1日約17時間にわたって、衣服を畳む、サンドイッチを作る、ドアを開けるなどの作業を繰り返している。こうして得られた動作データは、同社のエンボディドAIモデルの学習に用いられている[4]。
同社はロボット研究向けのデータセット「AgiBot World」も公開しており、100万件以上のロボット動作軌跡を含むとしている[5]。
製品
A2
A2は、2024年に発表された二足歩行型のヒューマノイドロボットである。発表時の仕様では身長175センチメートル、重量55キログラムで、各種センサーと人工知能を用いて視覚・聴覚情報などを処理し、物体の操作を行うよう設計されている[3]。
2025年11月10日から13日にかけて、A2は106.286キロメートルを歩行し、ギネス世界記録の「ヒューマノイドロボットによる最長歩行距離」に認定された[6]。
事業
AgiBotは、製造業、物流、サービス業などで使用するロボットの実用化を進めている[4]。
中国ではヒューマノイドロボット産業への政府支援が進められており、上海市当局はAgiBotのデータ収集施設に無償で施設を提供するなどの支援を行っている[4]。
株式公開計画
2026年7月24日、AgiBotが香港証券取引所での新規株式公開(IPO)に向けた手続きを開始したと中国国営メディアの『証券時報』が報じた。ロイターも同日、この報道を伝えた[8]。
関連項目
脚注
- 1 2 3 4 5 “Former Huawei ‘Genius Youth’ recruit says new venture can now mass produce humanoid robots”. South China Morning Post (英語). 2024年12月23日. 2026年8月26日閲覧.
- 1 2 “Chinese tech giant Tencent joins latest investment round in Shanghai robotics start-up Agibot”. South China Morning Post (英語). 2025. 2026年8月26日閲覧.
- 1 2 “Former Huawei ‘Genius Youth’ recruit launches humanoid robots to rival Tesla’s Optimus”. South China Morning Post (英語). 2024年8月19日. 2026年8月26日閲覧.
- 1 2 3 4 5 “China's AI-powered humanoid robots aim to transform manufacturing”. Reuters (英語). 2025年5月13日. 2026年8月26日閲覧.
- ↑ “AgiBot Research” (英語). AgiBot. 2026年8月26日閲覧。
- ↑ “Longest journey walked by a humanoid robot” (英語). Guinness World Records. 2026年8月26日閲覧。
- ↑ “Humanoid robot stuns passersby as it walks over 100 km across China in big tech milestone” (英語). Guinness World Records (2026年2月2日). 2026年8月26日閲覧。
- ↑ “Chinese robot maker AgiBot starts Hong Kong IPO process, Securities Times reports”. Reuters (英語). 2026年7月24日. 2026年8月26日閲覧.
外部リンク
- AgiBotのページへのリンク