ウィルソン・コンバット EDC X9
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 06:10 UTC 版)
概要 | |
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種類 | 自動式拳銃 |
製造国 | ![]() |
設計・製造 | ウィルソン・コンバット |
性能 | |
口径 | 9 mm[1] |
銃身長 | 101.6 mm[1] |
使用弾薬 | 9x19mmパラベラム弾[1] |
装弾数 | 15+1発[1] |
作動方式 | ショートリコイル[1] |
全長 | 107.96 mm[1] |
重量 | 837 g(非装填時)[1] |
EDC X9は、アメリカ合衆国のウィルソン・コンバット社が開発した自動式拳銃である。設計はコルト社のM1911自動式拳銃に影響を受けているが、派生型というにはオリジナリティが高い[2]。名称のEDCは「エブリデイ・キャリー」、X9は「エクストリームキャパシティ・9mm」に因む[1]。
概要
ウィルソン・コンバット社は、元々M1911の高級カスタムモデルを製造してきたメーカーである[2]。X9は同社で初めてとなる自社デザインの拳銃であり、M1911から影響を受けているものの、9x19mmパラベラム弾のダブルカラム弾倉を使用し、独自設計のアルミニウム合金製フレームを採用したほか、現代の技術にあわせた多くの改良がなされている[1][2][3]。また、ブローニングBDMとアストラA70拳銃からも影響を受けたとされる[4]。X9は2017年3月に公表され、価格は同口径・同装弾数のグロック19と比べて約4.5倍という高価格設定であった[1][2]。
作動方式はM1911と同じシングルアクションのショートリコイル方式で、装弾数は15+1発である[1]。マニュアルセフティやマガジンキャッチ、スライドストップなどの操作系パーツの位置はM1911と概ね同一だが、グリップセフティは装備されていない[3]。トリガーの引きしろやグリップ後部のバックストラップのサイズは調整可能で、注文時に射手の手の大きさに合わせて選択できる[3]。
2024年4月には、グリップパネルの保持方法などが改良された「EDC X9 2.0」にモデルチェンジされた[1]。また、2022年8月にはグリップパネルを持たない薄型のアルミフレームで構成された「SFT9」という別モデルも登場している[1]。
派生型
- EDC X9L
- 5インチ銃身を備えたモデル[5]。
- EDC X9S
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m Terry Yano「WILSON COMBAT SFT9 金属製薄型フレームのダブルスタック1911」『Gun Professionals』、株式会社ホビージャパン、2024年9月、36-55頁。
- ^ a b c d SHIN「WILSON COMBAT X9」『ハンドガンナー コンシールド&コバートキャリー最新事情』、株式会社ホビージャパン、2017年8月、58-61頁。
- ^ a b c “Tested: Wilson Combat EDC X9 Pistol”. 全米ライフル協会 (2018年12月26日). 2025年5月14日閲覧。
- ^ “NRA Gun Gear of the Week: Wilson Combat EDC X9 Pistol”. 全米ライフル協会 (2018年5月27日). 2025年5月14日閲覧。
- ^ a b c Terry Yano「ショーケースの片隅から33 WILSON COMBAT EDC X9S without rail」『月刊GUN Professionals』、株式会社ホビージャパン、2025年3月、78-79頁。
関連項目
- ウィルソン・コンバット EDC X9のページへのリンク