ナイトメアー・ビフォア・クリスマス あらすじ

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 04:57 UTC 版)

あらすじ

死者の町「ハロウィン・タウン」の住人達は怖い事や、人を驚かせる事が大好き。その日は丁度「ハロウィン」当日、住人達は大盛り上がり。だが、「ハロウィン・タウン」の王様であるパンプキン・キング、ジャック・スケリントンは、毎年毎年同じことの繰り返しでしかない単調な「ハロウィン」に虚しさを感じていた。

そんな時、ジャックは森の奥で不思議な扉の付いた木を見つける。その一つを開いてみると、恐怖と悪夢に満ちた「ハロウィン・タウン」とは全く違う、陽気で明るい『クリスマス・タウン』の別世界が広がっていた。初めて見る美しい雪景色の中、色鮮やかな電飾で飾られた街全体が祝う「クリスマス」に心を奪われたジャックは、自分達の力で「クリスマス」を作り出そうと計画を立てる。

そんな中、ジャックに密かに想いを寄せる人形サリーは、何か悪いことが起きるのではないかという予感にとらわれていた。サリーの心配を他所に、「クリスマス」の準備は着々と進んでいく。だが、ジャックも住人達も本当の「クリスマス」が何なのか理解出来ずに暴走していき、事態はどんどんおかしな方向へと転がって行く。

邪悪な嫌われ者ブギーの手下である3匹の小鬼にサンタクロースをさらうよう命じたジャックは、さらわれてきたサンタクロースを閉じ込めて成り代わり、サリーの制止をよそに意気揚々とプレゼント配りに出発する。しかし、3匹の小鬼たちは、固く口留めされていたにもかかわらず、ジャックが立てたクリスマス計画とサンタクロースの存在をブギーにしゃべってしまう。

そうとも知らないジャックは、サリーが作ったサンタクロースの衣装を着て満足した様子だったが何かが足りないと悩んでいると、3匹の小鬼たちがようやく捕まえたサンタクロースを連れてきた。大喜びしたジャックは、足りなかったのは帽子だと今気付き、サンタクロースの帽子を奪い取ってしまう。その後、3匹の小鬼たちはサンタクロースをブギーの元へ連れて行き、閉じ込めてしまう。その頃のハロウィンタウンでは、住人達はジャックを見送るスタンバイをしていたが、サリーがこっそり仕掛けた霧のジュースによって霧に包まれて見えなくなった。せっかくのクリスマスがおしゃかになってしまったことで落ち込んでしまうジャック達だったが、ゼロの鼻先の光のおかげで出発してしまう。止めることができなかったサリーは、予感が当たらないことを祈りつつ、見送った後に別れを告げる。

ジャックは次々とプレゼントを配っていたが、プレゼントの中身がハロウィンらしい恐ろしいアイテムばかりだったため、世界中が大騒動に陥る。みんなが喜んでくれているのだと舞い上がるジャックだったが、世間はニセサンタクロースとしか認識しておらず、ついには軍が出動し大砲の砲撃によってジャックは撃ち落されてしまう。落下した先の墓場で自分の犯した過ちに気付き悔恨に駆られたジャックは、気を取り直し、サンタクロースを解放して事態を収拾してもらうため、ハロウィンタウンへ引き返す。

サンタクロースを助けようとしたサリーはブギーに見つかり捕まってしまい、マグマ煮えたぎる大鍋の上で今にも放り込まれそうになっていた。ジャックを疎ましく思っていたブギーは、彼を始末して自分がキングに成り代わろうと企んでいたのだ。サンタクロースとサリーを間一髪救い出したジャックはブギーとの戦いに挑む。そしてブギーの所業に怒り、ブギーが逃げ出そうとする瞬間、彼の体を構成するずだ袋のほつれた糸を拷問器具に引っ掛けた。その瞬間、ずだ袋が機械に巻き上げられ、ブギーの本体を構成している無数の虫たちが露出してボトボトとマグマの中に落ちていく。苦しみもだえるブギー。地を這って逃げようとする最後の一匹がサンタクロースに踏みつぶされ、ブギーは消滅した。

サンタクロースはジャックの「せっかくのクリスマスを台無しにしてしまった」という謝罪の言葉に対し、「他のホリデーを乗っ取る前にサリーに相談しろ」と責めはせずとも怒った様子でその場を立ち去り、世界中を駆け回って瞬く間に事態を収拾する。こうして平和なクリスマスは取り戻された。その様子を見守っていたジャックとサリーは、ふと空から白い粉のようなものが舞い落ちてくるのに気づいた。それはハロウィンタウンには決して降ることのない雪だった。ふと空を見上げるとそりに乗ったサンタクロースの影が見え、穏やかな声でハロウィンを祝福する言葉を駆けながら去っていく。自分の所業を許し、ハロウィンタウンにも平等にクリスマスプレゼントを贈ってくれたサンタクロースの心遣いに、ジャックはクリスマスを祝福する言葉を返し手を振って応えた。

全てが終わったのち、自分に寄り添ってくれたサリーの想いに気付いたジャックはハロウィンタウンの丘で独り佇んでいた彼女の傍に寄り添い、口づけを交わし合うのだった。その様子を見届けたゼロは空へ舞い上がり星になるのだった。


注釈

  1. ^ 後に2018年時点、以前のタッチストーンブランドのプロパティに基づいて、ディズニーレーベルでいくつかの今後のシリーズや映画として公開されるようになり、タッチストーン・ピクチャーズのレーベルは廃止したため[6][7]、ディズニーは主力の「ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ」ブランドの下でいくつかのタッチストーン・ピクチャーズ作品のブランドを変更した。
  2. ^ 『キングダム ハーツII』では砂の爪。
  3. ^ 理由は、クリスマスタウンで彼の影の手の部分が伸び、鋭い爪のように見えてしまった為。
  4. ^ キングダムハーツシリーズにてジャックに「小鬼たち」と呼ばれていたことから[信頼性要検証]
  5. ^ 「サンディ・クローズ誘拐」の作戦的なものも、彼女が思いつく場合が多い。

出典

  1. ^ Tim Burton's The Nightmare Before Christmas (1993)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月5日閲覧。
  2. ^ a b c 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』コレクターズ・エディション(デジタルリマスター版)のボーナス・コンテンツ「メイキング・オブ “ナイトメアー・ビフォア・クリスマス”」より
  3. ^ Tim Burton, Henry Selick, The Making of Tim Burton's The Nightmare Before Christmas, 2000, Walt Disney Studios Home Entertainment
  4. ^ Avins, Mimi (November 1993). "Ghoul World". Premiere: pp. 24–30.
  5. ^ Broeske, Pat H. (January 20, 1991). "Dusting Off Burton". Los Angeles Times.
  6. ^ Barnes, Brooks (2018年8月5日). “Disney's Streaming Service Starts to Come Into Focus”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2018/08/05/business/media/disney-streaming-service-ricky-strauss.html 2020年7月12日閲覧。 
  7. ^ “Every Disney+ Announcement and More From the Disney Investor Day”. D23. (2020年12月10日). https://d23.com/every-disney-announcement-and-more-from-the-disney-investor-day-2020/ 2020年12月15日閲覧。 
  8. ^ Mendelson, Scott (October 15, 2013). "'Nightmare Before Christmas' Turns 20: From Shameful Spawn To Disney's Pride". Forbes.
  9. ^ “クリスマス映画ベスト25発表!1位は『素晴らしき哉、人生!』”. シネマトゥデイ. (2014年12月17日) 
  10. ^ ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ブギーの逆襲”. ソニー・コンピュータエンタテインメント. 2015年10月19日閲覧。
  11. ^ ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ブギーの逆襲 プレミアムパック”. ソニー・コンピュータエンタテインメント. 2015年10月19日閲覧。
  12. ^ ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ブギーの逆襲 カプコレ”. ソニー・コンピュータエンタテインメント. 2015年10月19日閲覧。






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