こちらブルームーン探偵社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 17:51 UTC 版)
概要
赤字続きの小さな探偵社を舞台にオーナー兼社長のマデリーン・ヘイズと、お調子者でいつもふざけている探偵デイヴィッド・アディスンが、衝突を繰り返しながら難事件・珍事件に巻き込まれては解決していくコメディー・タッチのミステリードラマ[1]。
本作でデイヴィッド・アディスンを演じたブルース・ウィリスの人気がブレイクし、一気にスターダムに駆け上った。契約により拘束され映画に出られなかったウィリスだが、共演者のシビル・シェパードの予期せぬ妊娠によりシリーズが中断した隙間にチャンスを得た。
その後、ハリウッドで映画化の企画があったが、ウィリス本人が2022年3月30日をもって俳優業を引退した為、実現しなかった。
本作の特徴
- 既存にない作品づくり
- 主人公二人のマシンガントークによる口げんかと、有名映画やミステリーを換骨奪胎したパロディーなどひねりの効いた洒落たストーリーが特徴。同時代のミステリー番組は、タフな探偵が「シリアスなストーリー」と「派手なアクション」を演じるものばかりであったので、逆に全く正反対の内容を目指した。
- メタ・ミステリ的な手法
- 主人公たちが、物語の枠組みを抜け出して視聴者に語りかけたり、番組自身について言及(「次の番組が始まるからあと10分で解決しなけりゃいけない」)したり、撮影スタジオを飛び出して映画スタジオ内でカーチェイスを演じたりといった、いわゆるメタ・ミステリ的な手法が使われた。
- 最終回のストーリー
- 最終回では、制作スタッフ達が突然押し寄せて、視聴率が下がったことが理由で「最終回」であることが告げられ、納得のいかない2人はテレビ局の責任者に直訴しに行くが断られ、最終的に主人公たちはさっぱりした気持ちで「視聴者に別れの挨拶」をする……という内容であり、最後まで破天荒なストーリーが繰り広げられた。
キャスト
- マディ(マデリーン)・ヘイズ
- 演:シビル・シェパード(声:浅茅陽子)
- 頭がよくて、足がきれいな探偵事務所の美人社長。一流モデルとしての華麗なキャリアを終えて、リタイア後は自適の生活が待っているはずだったが、会計士に資産を持ち逃げされ、残された数少ない投資物件であるブルームーン探偵社を処分しようとして、運命のいたずらで社長として采配を振る羽目に陥る。聞き上手だが、デイヴの話は頭から受けつけずに跳ね飛ばす。
- 探偵としての素養はないが、困っている人を放っておけない性格と事務所の経営重視の方針から、持ち込まれた依頼は積極的に受けようとする。元モデルとしての人脈や有名人としての顔の広さを生かして捜査を有利に進めることもある。その反面、月を見ながら馬鹿な男のことを考えるなど、ロマンティックな一面も。外見と面倒見の良さからワケ有りの男たちから惚れられる展開につながりやすい。
- デイヴ(デイヴィッド)・アディスン
- 演:ブルース・ウィリス(声:荻島真一、小室正幸(追加録音分))
- 仕事熱心でもないし、腕っぷしが強いわけでもないが、とにかくよく喋る探偵事務所の探偵。いつの間にか事件が始まり、いつの間にか終わっている展開が多いドラマだが、デイヴだけはよく喋る。しかしほとんど与太話か法螺話に終始し、ふだんの勤務態度も不真面目そのもので、就業時間中も遊ぶことしか考えていないにもかかわらず、マディにはしょっちゅう給料賃上げを要求している。
- 探偵としての自分のスキルや推理力には、ある程度自信を持っている様子。突然やってきたマディに心を奪われているが、そこから踏み込んで自分を失う事も恐れている。
- アグネス・トピスト
- 演:アリス・ビーズリー(声:松金よね子)
- 事務所の事務員。問い合わせ電話に早口で対応するセールストークが得意。マディに愚痴を聞いてもらうのが楽しみ。マディのことは「社長」、デイヴのことは「デイヴさん」「アディスンさん」と呼ぶ。
- ハーバート・ヴァイオラ
- 演:カーティス・アームストロング(声:塩屋浩三)
- ^ “Moonlinghting”. Museum of Broadcast Communications. 2012年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月6日閲覧。
固有名詞の分類
アメリカ合衆国のテレビドラマ |
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