バッハ:スケルツォ ニ短調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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バッハ:スケルツォ ニ短調 | Scherzo d-Moll BWV 844 |
作品解説
19世紀に作成された「小トッカータ」と題される筆写資料に伝えられる。ここには、《5曲のプレリュードとフゲッタ》の〈プレリュード ニ短調〉BWV899/1、および〈フーガ ホ短調〉BWV900/2、《プレリュード ロ短調》の初稿BWV923a、《スケルツォ ニ短調》BWV844、《アンダンテ ト短調》BWV969、《プレスト ニ短調》BWV970が順に収められている。選ばれた曲種と配列から、これらがまとまりを持った曲集として構成されたことは明らかだが、バッハが通例用いた曲種や構成とはいえない。むしろ、19世紀に好まれた小品によくみられるようなものばかりである。残念ながら、このうち確実なバッハの真作はBWV899のみである。
《スケルツォ》はシンコペーションを主題に持つが、全体のリズムが単調で、主題の特徴的なリズムが生かし切れていない。ホ短調の初稿BWV844aも残されているが、長男フリーデマンの作と考えられる。
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