SN 1987A
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 00:26 UTC 版)
SN 1987A すなわち1987年超新星A は、大マゼラン雲内に発見された超新星である。初めて観測されたのが1987年2月23日であり、これが同年最初に観測された超新星であることから 1987A という符号が付けられている。「SN」は「超新星」を意味する "supernova" の略である。地球からは16.4万光年離れている[3]。23日午前10時30分(UT)に撮影された大マゼラン雲の写真に写っており、可視光で捉えられたのはこれが最初とされる。超新星発見の報告が最初になされたのは24日のことである。超新星の明るさは5月にピークを迎え、視等級にして最大3等級となったあと、数ヵ月かけて徐々に減光した。肉眼で観測された超新星としては1604年に観測された SN 1604(ケプラーの超新星)以来383年ぶりであり、現代の天文学者にとっては初めて超新星を間近に観察する機会となった。
- ^ a b c d “SIMBAD Astronomical Database”. Results for SN 1987A. 2016年9月25日閲覧。
- ^ a b c 『理科年表 国立天文台編』(平成25年 第86冊)丸善出版、117頁頁。ISBN 978-4-621-08606-3。
- ^ そのため「実際に超新星爆発が起こったのは16万年前のことである」といったような説明がされることもあるが、天文学界の慣例としては、観測された時を事象が発生した時とする(こういった天文学的な距離といったものは一般に、たいした精度で決定できるものではない、といった事情もある)。
- ^ Nomoto, Ken'ichi; Shigeyama, Toshikazu (1987). “Supernova 1987A: Constraints on the Theoretical Model”. In Minas Kafatos; Andrew Michalitsianos. Supernova 1987a in the Large Magellanic Cloud. Cambridge University Press. section 3.2 Shock propagation time. ISBN 0-521-35575-3
- ^ a b Arnett, W.D.; et al. (1989). “Supernova 1987A”. en:Annual Review of Astronomy and Astrophysics 27: 629–700. Bibcode: 1989ARA&A..27..629A. doi:10.1146/annurev.aa.27.090189.003213.
- ^ 国立天文台 固武慶 (2011年6月13日). “超新星爆発のかぎをにぎるニュートリノ”. 月刊JICFuS. 計算基礎科学連携拠点. 2014年7月10日閲覧。
- ^ Improved analysis of SN1987A antineutrino events. G. Pagliaroli, F. Vissani, M.L. Costantini, A. Ianni, Astropart.Phys.31:163-176,2009.
- ^ “超新星からのニュートリノの検出”. 大阪大学神岡核子崩壊実験. 2023年9月1日閲覧。
- 1 SN 1987Aとは
- 2 SN 1987Aの概要
- 3 外部リンク
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