マハートマー書簡
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/28 19:50 UTC 版)
マハートマー書簡、マハトマ書簡 (Mahatma Letters) とは、神智学協会に始まる近現代の神智学運動において、「大師」または「マハートマー」と呼ばれる霊的指導者から授かったと主張される手紙である[1]。
参照
- ^ 横山茂雄の指摘するところでは、1880年代前半のインドの神智学協会周辺で盛んに目撃されたこの手の「奇跡」は、心霊主義でいう物理霊媒の演じてみせた現象と異曲にして同工である。当時の神智学協会が世間の耳目を集めたのは、そのような意味での心霊主義的側面においてであった[6]。
- ^ マハット(大)とアートマン(魂)が合わさった複合語マハートマン mahātman の単数主格形。
- ^ 横山茂雄の指摘によると、この出来事は、マハートマーと師弟関係にあるとされたブラヴァツキーを唯一の窓口として、ブラヴァツキーの周囲にいる選ばれた人だけが大師と通信できるという仕組みが確立したことを意味する[5]。しかし、後にブラヴァツキーと疎遠になったシネットが霊媒を使って独自にマハートマーと通信しようとするなど[9]、他の人物によるブラヴァツキーの介在しない手紙の捏造、霊媒行為やテレパシーによる通信、チャネリングが試みられるようになる。
- ^ ブラヴァツキーは1872年頃カイロで困窮して霊媒として食いつないでいた時にエマ・カッティングという女性と知り合い、世話になった。クーロンというフランス人と結婚した彼女は、セイロンで神智学協会のことを知り、渡印してブラヴァツキーの家政婦となった。
- ^ a b c 大田 2013, p. 26.
- ^ 吉永 & 松田 1996, p. 75.
- ^ a b ゴドウィン, 松田訳 1995, p. 144.
- ^ 吉永 & 松田 1996, pp. 75-76.
- ^ a b c d e 横山 2013, p. 180.
- ^ 横山 2013, pp. 182-183.
- ^ a b Greer 2003, p. 300.
- ^ a b Goodrick-Clarke 2008, pp. 219-220.
- ^ 横山 2013, p. 181, n. 17.
- ^ a b 横山 2013, p. 181.
- ^ 吉永 & 松田 1996, p. 76.
- ^ ウィルソン, 中村訳 1995, pp. 44-45.
- ^ 三浦 2008, pp. 130-131.
- ^ 横山 2013, p. 182.
- ^ a b c d e f 杉田 2015.
- ^ 吉村 2010, p. 105.
- ^ Harrison 1997.
- ^ H・P・ブラヴァツキー 著 『インド幻想紀行(下) ─ヒンドスタンの石窟とジャングルから』 加藤大典 翻訳、筑摩書房、2003年 所収の高橋巖による解説
- 1 マハートマー書簡とは
- 2 マハートマー書簡の概要
- 3 神智学におけるマハートマー
- 4 参考文献
- 5 関連項目
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