降伏の決断過程に関する議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 05:56 UTC 版)
「竹永事件」の記事における「降伏の決断過程に関する議論」の解説
竹永隊が降伏を決意した過程については、隊員全員の意思確認が行われたとする説と、幹部のみで決断したとする説がある。 高橋文雄およびその調査に依拠した秦郁彦の話によると、竹永中佐ら幹部が降伏で合意した後、全兵員が集められて意思確認が行われた。高橋と秦両は、生還者の証言として、中隊長の一人から降伏は大隊長の命令だと告げられたうえ、降伏に賛成の者は挙手するように求められたとする。そして、約半数の挙手しない者に対しては、手榴弾を支給するから直ちに自決するよう指示があったところ、最終的には全員が降伏賛成に変わったという。 これに対し佐藤清彦の話によると意思決定は幹部のみで行われて、全員の意思確認はされなかったとする。佐藤の話によれば、高橋および秦が挙げた証言者たちは、聞き取り調査を受けたこと自体を否定したという。そして、新たに行ったインタビューや小隊長だった曹長の手記から、士官と准士官だけの幹部会で意思決定がされ、下士官兵には命令伝達されただけだったと推論している。
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