互恵的利他主義
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互恵的利他主義(ごけいてきりたしゅぎ)とは、あとで見返りがあると期待されるために、ある個体が他の個体の利益になる行為を即座の見返り無しでとる利他的行動の一種である。生物は個体レベルで他の個体を助けたり、助けられたりする行動がしばしば観察される。関係する個体間に深い血縁関係があれば血縁選択説による説明が可能だが、血縁関係がない場合(たとえば大型魚とソウジウオのホンソメワケベラ)にはこのメカニズムの存在が予測できる。
- ^ Axelrod, Robert (1984). The Evolution of Cooperation. Basic Books. ISBN 0-465-02121-2.
- ^ Nowak, M. A.; Sigmund, K. (1998). “Evolution of indirect reciprocity by image scoring”. Nature 393 (6685): 573–7. doi:10.1038/31225. PMID 9634232.
- 1 互恵的利他主義とは
- 2 互恵的利他主義の概要
- 3 関連文献
- 4 関連項目
間接互恵性
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トリヴァースによって提案された互恵主義は長期的なつきあいがある二個体間で行われる物であった。しかし人間の場合は直接関係のない相手にも協力的な行動を示す。数理生物学者マーティン・ノヴァクと数学者カール・シグムンドが、間接互恵性により利他行動が進化しうることをコンピュータシミュレーションで示唆した。 間接互恵性とは社会的な評判を通して間接的に行われる互恵関係である。自分が直接利害関係にない相手であっても親切に振る舞えば、気前の良い利他主義者であるという評判が高まり、他の構成員が利他的行動を示してくれやすくなるかも知れない。このような評判システムのもとで、見ず知らずの相手への利他的行動は進化したのだと考えられる。
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