臀肉事件
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臀肉事件(でんにくじけん)、あるいは野口男三郎事件(のぐちおさぶろうじけん)とは、1902年(明治35年)3月27日、東京府東京市麹町区下二番町(現在の東京都千代田区二番町)で発生した、少年が何者かに殺され尻の肉を切り取られた未解決殺人事件である。野口男三郎はこの少年殺害と他2件(義兄の野口寧斎殺害、薬局主人殺害)の容疑者で、裁判の結果、少年と義兄殺しについては証拠不十分で無罪とされたが、薬局主人殺し(及び文書偽造)で有罪となり、死刑に処された。
注釈
- ^ 例えば、第二の殺人事件である義兄野口寧斎殺しでは、検察側は、男三郎は、「五月十一日午後十一時頃、〔野口家〕一同ト共ニ熟眠シタルヲ伺ヒ、翌十二日午前一時頃一太郎(野口寧斎の本名)宅ニ侵入」と主張(小島(1934) p.489)したが、弁護側証人野口栄子(野口寧斎の実母)の証言によると、野口家が熟眠したとされる5月11日午後11時頃は、家人のいずれも寝ておらず、被害者である野口寧斎も床に着いたばかりであった、とある(田中(1935) p.21)
- ^ 強盗の実行によって人の身体を負傷させ、または、死亡の結果を引き起こす行為(強盗致死傷罪)について定めた旧刑法380条は「強盗人ヲ傷害シタル者ハ無期徒刑ニ処シ死ニ致シタル者ハ死刑ニ処ス」とあり、第三の殺人事件である薬店店主の殺害行為は、条文後段に該当したため、野口男三郎は死刑が宣告された。
出典
- ^ 読売新聞〔東京版〕 1902年3月28日付朝刊
- ^ a b c d e 警視庁(1970) p.59-60
- ^ 『ニュースで追う明治日本発掘』鈴木孝一 河出書房新社 1995
- ^ a b 小島(1934) p.460 第259画像目
- ^ 田中(1935) p.11 第8画像目
- ^ a b 本田増次郎自叙伝「ある日本人コスモポリタンの物語」 長谷川勝政、本田増次郎Web記念館 (PDF)
- ^ 『獄中記』大杉栄、青空文庫
- ^ 田中(1935) p.17 第11画像目
- ^ 小島(1934) p.481-492 第259画像目から第265画像目まで
- ^ a b c d 小島(1934) p.482 第260画像目
- ^ a b c d e f g 小島(1934) p.484 第261画像目
- ^ 田中(1935) p.12 第9画像目
- ^ a b c 小島(1934) p.485 第261画像目
- ^ a b 小島(1934) p.486 第262画像目
- ^ a b 小島(1934) p.489 第262画像目
- ^ a b 田中(1935) p.13 第9画像目
- ^ 「男三郎死刑執行」東京日日新聞1908年7月3日『新聞集成明治編年史. 第十三卷』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c 『編集者 国木田独歩の時代』黒岩比佐子 角川学芸出版 2007
- ^ 夜半の追憶(男三郎の歌)
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