統計数値表の補間
t 表,ステューデント化された範囲の表,ダネットの表において,求めたい自由度が表にない場合には,自由度の逆数による補間法を用いる。
F 表の場合には,一方の自由度のみ補間する場合にも同じ公式が使用できる(両方の自由度を補間するときは二段階で補間する)。
注:χ2 表の場合には,直線補間(比例配分)でよい。
例題:
「t 分布表において,自由度が 43,両側確率が 0.05 になるようなパーセント点を求めなさい。」
計算手順:
- 求めたい自由度を νb,それを挟む 2 つの自由度を νa,νc とする (νa < νb < νc)。
例題では,νb = 43,νa = 40,νc = 60 である。
- νa に対応する値 a,νc に対応する値 c を表から読みとる。
例題では,a = 2.021,c = 2.000 である。
- νb に対応する値 b は,次式で求められる。
例題では,b = 2.021 - (2.021 - 2.000)×(1/40-1/43)/(1/40-1/60) = 2.0166 となる。
注 1: t 分布の両側確率の計算によると Pr{|t|≧2.0166}= 0.05001 であり,かなりよい近似値を与えることがわかる。
注 2: t 分布のパーセント点の計算によると 2.01669 である。
統計数値表の補間
χ2 表の場合には,自由度に関して直線補間(比例配分)を行う。
例題:
「χ2 分布表において,自由度が 33,両側確率が 0.05 になるようなパーセント点を求めなさい。」
計算手順:
- 求めたい自由度を νb,それを挟む 2 つの自由度を νa,νc とする (νa < νb < νc)。
例題では,νb = 33,νa = 30,νc = 40 である。
- νa に対応する値 a,νc に対応する値 c を表から読みとる。
例題では,a = 43.77,c = 55.76 である。
- νb に対応する値 b は,次式で求められる。
例題では,b = 43.77 + (55.76 - 43.77)×(33-30)/(40-30) = 47.367 となる。
注 1: χ2 分布の上側確率の計算によると Pr{χ2≧47.367}= 0.0503295 であり,かなりよい近似値を与えることがわかる。
注 2: χ2 分布のパーセント点の計算によると 47.3999 である。
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