直接路 (direct pathway)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 18:36 UTC 版)
「大脳基底核」の記事における「直接路 (direct pathway)」の解説
大脳新皮質(グルタミン酸)→線条体(GABA)→淡蒼球内節/黒質網様部(GABA)→運動性視床核(グルタミン酸)→運動性大脳新皮質領野 大脳基底核の出口に位置する、淡蒼球内節および黒質網様部のGABA作動性ニューロンは、常時高頻度発火して投射先の視床のニューロンの活動を強く抑制している。線条体の直接路投射ニューロンからのGABA作動性出力は、この淡蒼球内節および黒質網様部のGABA作動性ニューロンを抑制する。すなわち途中に抑制性の結合が2回含まれるために、大脳基底核の出力先に当たる運動性視床核のニューロンは脱抑制され、発火頻度が上昇する。大脳新皮質からの運動指令が線条体の直接路ニューロンを興奮させると、このようにして運動性視床核における興奮性が上昇し、運動性皮質領野への興奮性出力が増える。この仕組みが運動の開始において重要だと考えられている。
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