柳原弘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/09 23:27 UTC 版)
柳原 弘(やなぎはら ひろし)は、山崎豊子の小説『白い巨塔』に登場する、架空の人物。
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- 断層撮影を進言した覚えはないと証言したが、進言したのに財前は「早期癌だから心配ない」と却下した。つまり、肺への転移に気づいていなかった。
- 転移に気づいていなかったから、何度も往診を求めたのに多忙を理由に応じず、抗生物質投与だけを命じ、胸部エックス線撮影の申し出を却下した。
- 手術の前日、断層撮影を行っていないと知った里見が撮影するよう約束を取り付けたが、結局しなかった。
- 呼吸困難を壮行会中に連絡したら、「このような場にちょっと悪くなったくらいで連絡するな」「今、酩酊中だ」と叱りつけられた。
- 証人調べが近づくと呼び出されて、学位と引き換えに肺転移に気づいていたよう偽証を示唆された。
- 断層撮影を進言した覚えはないと証言したが、進言したのに財前は「早期癌だから心配ない」と却下した。つまり、肺への転移に気づいていなかった。
- ^ 原作では、控訴審判決前日の打ち合わせに向かう途中で財前又一から聞かれた際に語っている。
- ^ 原作に辞表提出時の描写はなく、檮原へ立つ際に里見に対しこの事について言及しているのみ。このため、辞表を受け取った際の財前の心中は明らかにされていない。
- ^ 原作に直接的な描写はないが、1978年版では、第30話で柳原の証言直後に里見が業務で東に面会した際、柳原の事について聞かれたところで「どうやら除籍されそうだ」と答え、「もし除籍されたら彼を使ってやって欲しい」と懇願して了承を得ている。
- ^ その言葉は奇しくも、かつて江川が舞鶴へ飛ばされる際に柳原自身がかけたものとほとんど同じ言葉であった。
- ^ 1978年版では、「財前先生がいくら後悔なさっても、私は許す事はできません。財前先生を許すという事は、罪を犯した自分をも許す事になってしまうからです」とまで言っている。
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- 術前カンファレンスの際に「左肺の影は古い結核の病巣ではないか」と指摘したが、財前が「この程度なら手術できる」と反論した上、「万が一、癌の転移だといけない」という理由で断層写真の撮影やCT検査をするよう進言したが、財前は「ありえない。必要ない」と激怒して拒否し、里見の申し入れも却下した。
- 里見は、財前の渡米当日も連絡を取ろうとしたが間に合わなかった。
- 佐々木庸平の容態が急変し危篤となった際、渡米中の財前に電話で連絡したが「公開手術当日の朝5時に起こさないでそちらで処理できないのか。俺の診断に逆らうのか。」と突き返された。
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- 自分は財前に手術の説明を命じられていない。
- (財前に佐々木庸平について)検査をするように進言したのに却下された。
- 第一審で「肺転移の疑いはなかった」と証言したが、それは財前にそう証言するよう強要されたからだ。
- カルテの改ざんを行なった。
- 自分は偽証罪に問われても構わない。
- 自分や里見と共に再検査を進言したのに財前が却下した。
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